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つくもがみの夜
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その武将は歴史に名を遺すような人物ではなかった。武将としての能力は平凡そのものであり、特筆すべき点はない。
そんな彼には兄弟がいた。彼とは違い、優秀な人物であり幼少の頃から比べられて過ごしてきたのだ。
彼はあくまでも平凡なだけであり、けして能力が低いという事はない。実際、ある程度の実績だって残していたのだ。
だが、彼は常に優秀な兄弟と比べられていた。それ故に彼は自らの能力よりも高い名誉を求めるようになってしまった。
そう。不正や策謀。そういったものを駆使してでも……。
その結果は言わずとも解るだろうか? 彼の君主とも言うべき人物にそれらは全てバレてしまい処刑を受ける事となった。
最期は何の書物にも残ってはいない。だが、最期の最期まで彼は名誉を求め続けたと言う。
「で、何の因果かその武将の怨霊が甲冑に宿ってしまった、と」
「そこまでの想いがあったという事かしらね? いいわ、まずはその思いを晴らしてから対応してあげましょう」
御剣 刀
が住職より聞いた話を思い出すようにそう言うと、
尾鎌 蛇那伊
がそれに言葉を返す。
蛇那伊からすれば相手が何であろうといつも通りに武闘派らしく行動するだけであった。
「確か相手は星ヶ丘教会で強者との果し合いをするべく出没するという事だったか」
「無暗に探し回らなくて良いのは楽ね。本当は一騎打ちをしたいところだけど」
蛇那伊が残念そうに言う。それは刀からしても同じであった。
だが、住職曰く以前封印した時の行動からすれば今の内に封印を施さねば大変な事になるという。そして、二人で行けば向こうはどちらも攻撃をしてくるだろうとも。
「一般人に被害が出るのは良くない。ここは協力して事に当たる事にしよう」
「ええ、そうね」
月だけが世界を照らす中、浮かんでいる黒い靄のようなものの塊。星ヶ丘教会に着いた二人が発見したのはそのようなモノであった。
それからは奇妙な唸り声のような音が出ている。これは一体、何だと言うのだろう?
「甲冑と言う話だったけれど……。これがそれなのかしら?」
「明らかに怨霊のような見た目をしているから、恐らくは間違いないだろう」
二人とも油断はしていない。相手は生物として人間とは全く別の物へとなり果てているのだ。いつ、何をしてくるか解らない。
蛇那伊がファイティングポーズを取り呼吸を整えて気を練り上げ、刀は刃引き刀を鞘から抜き放つ。
すると、ただ浮かんでいるだけであった目の前の黒い靄のようなものに変化が現れる。中から何かが出ようとでもしているかのように隆起を繰り返す。
先ほどから聞こえる唸り声が大きくなる。あぁ、それは地の底から響いてくるような怨嗟の声だ。
瞬間。黒い靄が弾ける。黒々とした奔流が夜の闇に消える。
そして、そこに残ったのはあまりにも黒い戦国時代の甲冑であった。
武者が天を見上げる。そして、あまりにも怨嗟に満ちた咆哮。震える空気。それは大気さえ呪っているかのようだ。
「……来るわね」
「あぁ。御剣一刀流、御剣刀……推して参る!」
蛇那伊と刀がそう覚悟を決めたと同時に、黒い奔流が武者の元へと集ったかと思えば、それらは刀、槍、弓矢、鉄砲といった武器へと変化した。
武者の踏み込み。すると、地面が爆発したかのように弾ける。振るうはその手に持つ刀。前への突進も斬撃もあまりに人とかけ離れた速度だ。
「とっ!」
「むっ!」
既に戦闘モードへと入っていた蛇那伊は五感を研ぎ澄ませ、文字通り身体全体で相手の動きを観察する事でその一撃に反応し、刀は自らのろっこんである【加速】を用いる事で避ける事に成功する。
だが、予想していた以上の動きに二対一でもそう簡単には勝てないという予感がする。
槍を片手にその場で横に一回転する武者。暴力的な音と共に風を切っていく。
それらを互いに回避している蛇那伊と刀だが、相手は既に次の動作へと移っていた。
この武者の厄介な点は幾つかある。まずは、普通の人間には到底不可能な身体能力を持っているという点。ただ速いだけでなく、膂力もかなりのものだ。
そして、もう一つの厄介な点は複数の武器の切り替えの速度だ。武者の武器は彼が手に持っていない時は、彼の周囲に浮いている。例えば、今彼が振るった槍も持ち手を離せば自動的に浮いて待機する。
それによりこの武者はレンジが違う武器を次から次へと使う事で隙を極力なくしていた。いや、もしかしたらただ単に攻撃をし続けているだけなのかもしれないが。
だが、それでも隙が全くないというわけではない。何よりこの武者は何も考えずに本能だけで動いているような節がある事は既に刀も蛇那伊も理解していた。
しかもどれだけ身体能力が高くてもこの武者は人型に出来ない挙動はしない。もしかしたら、生前に引っ張られているのかもしれない。
つまりは、癖さえ把握してしまえば動きを読む事自体は可能なのだ。
蛇那伊からすれば相手を観察をして動きを把握し、カウンターを取るというのはいつも通りのスタイルである。
そして、刀はろっこんによりこの武者の動きを追随する事がある程度可能だ。ある程度の先読みさえできれば問題はない。
それが意味するところは時間さえかけてしまえば段々と二人が有利となるという事。弓や銃にさえ気を付けてしまえば問題はない。
それを知ってか知らずか、辺りに響く怨嗟の声は途切れない。
「行くわよ!」
「あぁ!」
二人の準備は整った。
刀による一閃を僅かな動きで躱し掌底を武者の背中へと打ちつける蛇那伊。
苛立つように今度は槍を振るおうとするも既にろっこんを発動していた刀によって上へと逸らされ、返す刃で斬りつけられる。
一度傾いた天秤は戻らない。どの武器を使おうとしても先を読まれ、十全に使う事が出来ない。振るえない。撃てない。
「ふっ!」
それまでとは比較にならない程の衝撃が武者を襲う。蛇那伊による前蹴りだ。
「貴方の名誉が何を指すのかは分からないけど、俺は俺の剣術を極めるこの想いが貴方に劣っているなんて認めない……だから勝たせてもらう!」
何時の間にか刀身を鞘へと納めていた刀。ろっこんを発動。自らの剣術とろっこんによる複合の抜刀術。
一筋の光は甲冑の首部分をまるで流星の如く通り過ぎる。
「今日のこの果し合いも俺の剣術の糧にさせてもらう」
鍔が鳴り刀身が納められる。
すると、甲冑の頭部が地面へと落ちた。瞬間、まるで断末魔であるかのような怨嗟の声が一際大きく辺りに響いた。
「これで、終わりね!」
お札をその手にした蛇那伊が甲冑の正面に掌底を打つ。掌底突きをすると同時にお札を貼ったのだ。それと同時に甲冑の隙間から黒い何かが出たと思ったら煙のように消え去る。
此度の果し合い、これにて閉幕である。
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ホラー
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神話・伝説
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年06月12日
参加申し込みの期限
2018年06月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年06月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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