【星幽塔】第一階層　コボルトの真実｜リアクション

【星幽塔】第一階層　コボルトの真実

【南入口での戦い】

　ティオレは洞窟に入ると星の力により明かりを付ける。
　淡い光が石壁を照らし出し、た瞬間！　そこに石礫が飛んでくる。
「危ないですよ！」
　目立つ陽動？を終えて、【魔風の光】を検知器代わりに使っていた美咲紀から警告が入る。
　その声に従い、とっさにシールドを掲げて、石礫を避ける。
（用意しておいてよかったわ）
　そう心の中で自分の運の良さをほめる。
　その後ろで怒りをにじませるのは、夏朝。
　彼女もまた懐中電灯をもって中に入ろうとしていたが、その動きを止めていた。
　なんとなく危ないとささやいたカンでの停止だった。
　このまま進めば、狭い道に2人がひしめき合ってしまうということからだった。
　天井・床・壁等も警戒しつつ、前方の戦闘を見る。
　3体のコボルトがティオレをかわるがわる攻撃する。
　一歩も進まない状況に、徐々に追い詰められていく。
　だが、時間だけが経過していくのであった。
「俺は別行動をとらせてもらう。北入口と水路をふさぐから、味方に周知しておいてくれ」
　それを見つつ膠着した戦線に下手に手を付けないほうがいいと判断した修は離脱し、月詠も岩に行った人員が戻ってこれば楽だなと考えるのであった。