【星幽塔】キングオブザ星幽塔～あの星を掴め！｜リアクション

【星幽塔】キングオブザ星幽塔～あの星を掴め！

「食らえ、水の弾！」
　樹の武器も、魔水の光で呼び出した水だ。
　相手は水の弾をかろうじてかわしたが、樹は魔水の光で水を操作し、敵を追いかける。
　それに加えて雷神の腕輪での電撃もある。
　ビリビリビリ！
「ぎゃあっ！」
　水で濡れた相手には電撃は効きやすい。
　たちまち相手の星が一つ消えた。
　そんな樹を後ろから星組選手が狙う。
　アンテナアスパラが危険を知らせる光の点滅を放った。
　次の瞬間。
　左手で手綱を握った修の銃が見事敵の☆を撃ち落した。
　修は即離脱し、位置を変え再び攻撃する。
　だが猫が傾いて、右手でそっと支えた。
「ありがと。おっと、あぶないよ」
　樹は修を狙って飛んできた攻撃を、水の弾丸で撃ち落す。
　反対側から来た攻撃は、腕輪の電撃で対応だ。
　修はその場を高速で離脱、すれ違い様に敵を撃つ。
（冷静に、飛行技術と竜とのコンビで撃墜数を積もう）

　体を張った肉弾戦は苦手だが、魔法の扱いには才能があるリリエル。
　狙うは星組の魔女、ミギだ。
　飛行速度をあげる追い風の魔法で追いつき、狙いを定める。
　リリエルを見つけたミギの右手から、容赦なく魔法が飛んでくる！
「負けません！」
　リリエルは相手の攻撃をそらす気流の壁の魔法で、ミギの攻撃をしのいだ。
「いけー！　がんばれー！　リリエル！」
　メリィの声が聞こえた。
（隙が見つかりません……でも、攻めなきゃ）
「お願いします！」
　思い切って、ミギに向け、遠距離から風の刃で攻撃する魔法を放つ。
　しかし魔女ミギはひらりとかわし、リリエルに攻撃魔法を叩き込んできた。
「さすがです……」
　☆を一つ落とされたリリエルは一時退却した。　

　そのミギに樹が迫る。
「攻撃が当たらない？」
　素早くかわしたり魔法で防いだりしてくるミギに業を煮やした樹は、魔水の光で大きな水玉を作った。
　それをろっこんで瞬間移動し、ミギをすっぽり包んでしまった。
（呼吸を止めるから長時間は使えないけど、牽制にはなるでしょ）
　見事、ミギの☆を一つ落とすことに成功した。
　反撃の炎の魔法が樹の目の前まで迫る！
「おっと」
　樹はそれを水による盾で防いだ。　
（星の滴で補充できるから、遠慮なく星の力を使えるよ）

　高見の見物を決め込んでいた月詠だが、敵に見つかってしまった。
　相手は仲間に声をかけ、挟み撃ちにしようと飛んでくる。
（絶対１対１になるようにする。多人数には全力逃走だ）
　そうして遠距離を維持しながら、魔火を楕円の小弾として飛ばしていく。
（魔女ミギに倣う形だな）
　魔法陣の描かれたメモ帳に触れると、ろっこんで封印していた緋色大鍋が出現した。
　大鍋を使い、相手の攻撃への盾にする。
　だが、遠距離攻撃ではなく直接突っ込んでくる者もいた。
「おっと、これは武器にもなるのだ」
　パコーン。
　いい音がして、鍋の一撃を食らった相手が落ちていった。
「同じ戦法をとる者への千日手防止になる」
　ピューッ！
　次に月詠を襲ったのは水流だ。
　だが慌てずメモ帳を開き、ろっこんで水流を封じる。
　そして相手に向かってそれを発射した。
　ビューッ！
「うわっ！」
　自分の魔法を返された相手は、驚いて逃げていった。　

　ティオレは盗人の光を最大限に駆使して勘を鋭くしていた。
（これなら敵の攻撃や奇襲にも対応できるはずだ）
　その勘が、反応した。
（……来る？！）
　勘は危険を告げたが、相手の方角を見定めるのが一瞬遅れた。
「下か！」
　やられる寸前箒を傾け、身をかわしてブーメランを投げつける。
「ぎゃっ」
　見事敵を返り討ちにしたものの。
「……しまった」
　伸ばした手をすり抜けて、箒に乗せていた猫が落ちていく。
（追いかけると格好の的になるな……）
　敵をかわしながら降りていこうとすると、それより早く修の炎竜が舞い降りた。
　敵の攻撃は竜のブレスで撃ち落す。
「ネットがあっても、この高さでは只では済まないぞ」
　そう言うと修は優しく猫を助け上げ、そっとティオレに引き渡した。
　
　遠距離から攻撃を受けたアリスは、一気に相手の懐に飛び込んだ。
（遠距離攻撃は近距離には不向きな場合が多いから）
　銃を向けて水発射！
　相手はあえなく☆を落とした。

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