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*・゜゚・*:.。..。.:*・゜〇
助かったよありがとう、という言葉と共に向けられた若夫婦の笑顔へ『また何かあれば遠慮なく呼んでくださいネー!』と笑顔で返しながら、
志波 武道
は下宿先たる米屋『美咲』内にあてがわれた自室へと戻っていく所。
ブランド米の仕分けを手伝って、ずっと力んでいた肩を窓辺に立ちながらほぐすように軽く回す。
その時何気なく見た窓の外、店先で若奥様がささやかに、しかし丹精込めていつも世話している花壇に見慣れぬ花が存在するのに気付いた。
―― あれ? あそこの花壇、白バラ? なんて生えてたっけ?
気になれば即行動。
いつもの調子ですぐ確かめに外へ出て、花壇へと寄って行く。
「おー、やっぱり白バラだ! 緑の中に咲くとより目立つなぁ☆」
夜ともなると花びらを閉じ葉ばかりになる花が多い中、この白バラは闇夜を一向に気にした気配なく凛と咲き誇っていた。
しゃがみ込んで、引き寄せられるようにじっと見つめる。
「白、って大変じゃないか?」
どこからともなくそう声が響く。
喉の奥から押し出されるように出されたそれが、自分のものだと一瞬遅れて気付いた。
けれど特に違和感も感じなかったため、武道はそわそわ込み上げる心のままに口を動かしてみる。
「僅でも色が入るとそれは白ではないから」
何気なくある色。当たり前に在ると思っている色。
けれどそれはとても儚く、一瞬で変わりやすい色。
―― 変わりたくない、でも変わらないといけない。
人の気配が無い今、眼前に見える白に自身の日頃押し込めている気持ちが投影されたかのように、次々と水面下の思いが浮上する。
―― 楽しく過ごしたい、でも厳しいことを考えないといけない
―― フツウを楽しみたい、フツウから皆を守らないといけない
どちらの気持ちも真実だった。真面目で、不真面目で……たまに境目が曖昧になる程隣り合わせな。
「大分俺、めんどくさい奴になってるんじゃないかなHAHAHA★」
湧き上がってくる思いに改めて向き合えば、武道は自らを笑い飛ばす。
それは空回りにも似た、とても軽い笑い声。
どうするでもない、まだどうにもならずその場をやり過ごそうとするような、そんな声。
分かっているからこそ、口に出したくなったのかもしれない。
「突っ走って、たまにふと我に返る時があるんだ。俺だけが楽しんでないか? 俺だけが難しく考えてないか? って」
あくまで明るくやんわりした口調だけれど、それは武道が決して見せない弱音そのものを紡ぎ出していた。
「多分、自信がないんだろうね。でも、自信を持って進めなきゃ誰もついてこない。
それも分かっている、分かっているから余計に怖い。立ち止まったら、多分前に進めなくなる」
いつ覆い被さって来るかも知れない恐怖を振り払うように、いつだって前を向いてきたけれど。
「でも時折、後ろが無性に気になるんだ」
自分で選択した道。自らの意志で作ったきたつもりの道。
それは果たして、本当にちゃんと道になっているのだろうか。
誰かの道標になってくれればいいと願いを込めているけれど、それ程のものがつくれているのだろうか。
「俺が笑わなきゃ、俺が折れないでいなきゃ……皆を支え、弟を支えなきゃ。
……ちゃんと俺は、それが出来ているのかな……」
支えられてばかり、助けてもらってばかりな自分が浮かんでくる。
支えるための一助けアイテムのつもりで作成している深い緑色の手帳、先日もそういえばむしろそれに助けられたことさえ思い出されて。
―― 俺が支えたいのに。
それはなんて自己中心的な考えだろう。
でもダメなんだ。全てを守る為には、こうしないと己を保てない気がして。
誰が傷つくところも見たくないから。
自問自答を繰り返した後、大きく息を吐いて下を向いてはすぐにその顔を上げた。
「……なーんてな! ダメだね、一人でしんみりするとどーも弱くなりすぎる!
白バラくん! 綺麗に咲くのは大変だろうが君は頑張った! 凛と輝くんだゾッ★」
まるで聞かなかったことにしてネ、とでも言うふうに、バラへと弾んだ笑顔を見せる武道。
今は伊達眼鏡の無い、素の視界がその時バラの変化を捉えた。
「って、あ、あれ? 色が……もしかして、俺のせいか?」
ネガティブオーラ吸い込んじゃった? と少しおたおた見守っていると、淡い光はそのままに、まるで錫が溶け込み広がるように。
灰色……いや、銀……?
灰よりも明るく、太陽にも月にも例えられるそんな純粋無垢な、白金色。
折角頑張って真っ白だったみたいなのに、いいのかな……と思うも、暫く見つめていればその泡立っていた心が落ち着いていくのが分かった。
「でも……綺麗だ。この色になって喜んでくれてたらいいんだけどな」
バラはまるで気にする様子無く、変わらず緑の間で咲き誇る。
白か黒か、だけじゃなく、間の色でもこんなに綺麗になるんだな、と一つ苦笑いをこぼして。
武道は折っていた膝を伸ばして立ち上がった。
銀に輝くバラへと片手振って。部屋へと戻っていくその表情に、今夜はもう不安の影は現れなかった。
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担当ゲームマスター
蒼色クレヨン
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年04月17日
参加申し込みの期限
2018年04月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年04月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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