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なんだかとっても、たのし草!
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「あおい!」
ふらりと車道に迷い出るあおい。
そこに突っ込んでくる『暴草』した車。
とっさに反応したのは二人。
鴻上 彰尋
と
八神 修
。
二人とも、あおいを思う気持ちは同じ。
だが修の方がわずかに早く反応した。
それが、彼にとってはよかったのかはわからない。
だが彼に、捨て身の行動を可能にさせた。
悲鳴のようなブレーキ音。
次の瞬間、八神が華奢なあおいの体を抱いたまま跳躍した。
だがあおいの無事を気にするあまり、激しく全身をアスファルトに打ち付ける。
(!!!)
呼吸も出来ないほどの苦痛が彼を襲う。
体制が大きく崩れた。かろうじてあおいは守りつづけるものの、重力と加速度に全身を引き回される。
むき出しになった修の頸部。その先には街路樹。
激突しそうになるまさにその瞬間、彰尋の体がクッションのように二人の体の勢いを減殺する。
三者まとめて、傍らの灌木に突っ込む。
あまりのことに、周囲は声もでない。
いち早く気づいた修、あおいの無事を確かめようとし、
(ぐっ!)
全身を襲う苦痛に、悲鳴が上がりそうになる。
「・・・・・・大丈夫か?」
「俺は・・・・・・大丈夫だ」
声をかける彰尋に、修は気丈な声をかける。
(よかった・・・・・・傷ひとつない)
あおいが単に失神しているのを確かめる。
「一寸、あおいを頼む」
「待て、そんなひどい怪我で!」
「俺は・・・・・・大丈夫だから」
立ち上がると、全身が軋み上がる。
手のひらに生ぬるい感触。おそらくどこからか、出血しているのだろう。
こんな姿を、あおいに見せる訳にはいかない。
(こんな姿を見せたら、あおいはきっと自分を強く責めてしまう)
(どうってことない・・・・・・ってことにしなければ)
ふらりと立ち上がり、常人なら何度気絶するかわからぬ苦痛の中で、八神は体を引きずって歩く。
自分はここにいてはいけない。
「公園で体を洗って・・・・・・ドラッグストアで下着と、薬と・・・・・・」
ああ、そうだ。
自転車もなんとかしないと。
あいつも、迎えにいかなければならい。
「――ここは・・・・・・」
「気がついたか」
眼をさましたあおい、状況が把握しきれない。
「私、ちょっと調子が悪くなって・・・・・・ああっ!」
「大丈夫だ」恐慌をきたすあおいに、彰尋は声をかける。「無事だったんだ。誰も傷つかなかった」
「でも・・・・・・でも!」
「もうすぐ、彼が戻ってくる。ここでじっとしていた方がいい」
不安げにおろおろするあおい。
こんな時、彰尋は相手のそばにいることを心がける。
じっと、相手に寄り添う。
不安が去るのを、一緒に待ち続ける。
「修君!」
「やあ、あおい」
十数分後、すっかり傷を隠して戻ってきた修は、あおいの悲鳴に似た声に迎えられた。
「無事だったんだな。安心した」
「修君・・・・・・傷、傷は!」
「俺はどうってことないよ。鴻上が大げさに話しただけさ」
「私見たよ! 修君が怪我してるところ!」
「どうってことないさ」努めて修は笑って答える。「どうってことない。」
「でも・・・・・・でも・・・・・・」
狼狽するあおいの様子に、修の心が揺れる。
自分のことで、彼女の心が揺れるのはうれしいが、それ以上に彼女が不安がるのがつらい。
(なにかよくない草の影響もあるのか)
「あおいさん、不安がらないで」
「でも・・・・・・鴻上君」
「間に合ったんだ。それが何よりだ」
不安を拭い去ることのできないあおいに、落ち着いた声でじっと語りかける彰尋。
とにかく、彼女が不安ならば、できる限りそばにいる。
そうして、不安を少しでも共有する。
「あおい、これを君に」
修が取り出したのは、先ほどのビニールにくるまれた草。
あおいが自分を心配してくれるのはこそばゆいが、そうじゃない。
(俺は彼女に、笑顔をあげたいんだ)
・・・・・・。
自転車は誰かの手によって、車道の傍らに寄せられていた。
だがその状態は、無残なものだった。
車体は大きくゆがみ、スポークは数本折れてしまっている。
修理には時間がかかりそうだった。
だが、それよりも修には気にかかることがあった。
「無事か!」
「大丈夫だよ・・・・・・お兄さん」
声のする方に顔を向けると、そこには先ほどの草。
「よかった、無事か」
「お兄さん、あのね」草が体を揺すると、修の身内に幸せな気持ちが拡がっていく。
激甚な痛みが、すこし薄らいだようだ。
「『楽し草』の力、っていうんだ。これで少しでも、痛みが弱まってくれれば・・・・・・」
「いや、俺は大丈夫だ・・・・・・それより、ちょっと力を貸してくれないか?」
「『楽し草』?」草を受け取ったあおいが、不思議そうに首をかしげる。
「優しくて、楽しい華だよ」
「不思議・・・・・・なんだか暖かい気分になる」
あおいの顔に、少しずつ精気が戻ってきた。
「そういえば修君、怪我は大丈夫なの?」
「心配しないで。かすり傷だよ」あえて凄惨に見えない怪我を、そっと見せる。「勲章だ」
「っていうか・・・・・・土まみれじゃないか、俺たち」
一同、お互いの姿を見て、吹き出す。
(お兄さん、これで役にたった?)
(大金星だ)
「それより、どうしたんだ。今日は」
「わからない・・・・・・わからないの」あおいは俯く。「なんだか最近、いろんなことがあって・・・・・・すごく、なんていうか、疲れてしまって・・・・・・」
心中を言葉にしがたいあおい。
「そうか。それは辛いね」修は頷く。無理強いはよくない。「そんな日もあるよね」
「ごめん、なんかちょっと・・・・・・」
「大丈夫だ。無事なだけですごく嬉しい」
「ありがとう・・・・・・二人とも」あおいは彰尋と修、交互にお礼を言う。
修は工夫と配慮を行き届かせて。
彰尋はただただ切実に、彼女に寄り添って。
それぞれのやり方で、あおいを気にかけた。
「それじゃ、これからどこかに行こうか」
「・・・・・・そうだね。明るい気分になりたい」あおいがにっこり笑いかける。
「そうだな・・・・・・それじゃ、一緒に出かけてもよい?」
「あ、待って。ひとつだけお願い。――今日は、八神君と鴻上君、三人で行こう?」
「三人で?」
「あの、変な意味じゃなくてね・・・・・・」あおいが必死に言葉を選ぶ。「今日は二人にお世話になっちゃったし・・・・・・」
傍らの草を、ひょいとつまみ上げて
『二人より三人が、楽しそう!』なーんちゃって・・・・・・」
えへへっ、と笑うあおいに、修と彰尋は顔を見合わせる。
何にせよ、あおいが笑顔になってくれるなら、それが一番だ。
二人きりで出かけるとか、そういうのはいつでもできる。
今日は、三人で。
そんな日が、あってもいい。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
ぱーすぺ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年04月14日
参加申し込みの期限
2018年04月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年04月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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