ニャーリング！「ニャニャネー♪」｜リアクション

ニャーリング！「ニャニャネー♪」

○ラストエンド

「後半戦も全力全開で頑張るよ」
　胡桃が元気に立ち上がった。
「今回第二エンドまでのルールなので、これがラストエンドとなる。第一エンドで得点した三毛猫チームが先攻だ」
　修が説明する。

　明里猫は思う。
（ときどきないて、なごみをつたえたいなのなの。みぃんながなごめば、きっとどっちが勝っても楽しくなれるのなのー。きっとそうだよね？）
「にゃにゃねー☆」

「ネズミのおもちゃ投げたい！」
　とののこが言い出して、胡桃はネズミを貸してあげた。
「本物のネズミは大嫌いだけどね」
　と苦笑しながら胡桃が言えば。
「ネズミも可愛いよ？」
　と不思議そうに答えるののこであった。　
「えーい！」
　しかし、ののこの投げたネズミのおもちゃはあまり飛ばず、ハウスまで届かない。
「ニャー！」
　興奮した猫がネズミに飛びついて遊びだす。
「猫さん、こっちだよ！」
「猫ちゃん、あっちにもネズミがいるよ！」
　夏朝と胡桃が懸命に呼んで氷をこするも、三毛猫は途中で止まってしまった。
　期せずして一エンドの時と同じような位置で、ガードする役割を果たすことになった。

「猫の可愛さを満喫するつもりだったけど……それでも展開的に白熱すると運動部所属としてはやはり燃える！」
　碧南は本気の表情になっていた。
　さっきよりも真剣に、ののこの猫石をよけて虎猫石を滑らせる。
「にゃ～」
　美咲紀とあおいも氷を掃き慣れてきて、いい感じのところに止まった。
　だがさっきより猫は飽きているようだ。
「動かないでね？　なでなでして機嫌を取りたいけど……」
　エアなでなで（？）しつつつぶやく。
「なんか普段、猫をかわいがるのと変わらないようなことをしてるような」
　
「猫さん猫さんこーろころ……楽しいね～」
　今度は自信を持って滑らせる雅人。
「ニャニャー」
　たっぷりなでてもらった猫さんは、リラックスして滑っていく。
「いい感じ！」
「真ん中だよ！」　
　胡桃とののこが氷を掃いて、雅人の猫石は三番目の円、中央近くに納まった。
「やったあ」

「くろまめに任せておけば大丈夫なのです！」
　余裕綽々の美咲紀。
「さっきと同じように真ん中に行くのです。もう少し頑張ってなのです」　
「ニャニャネー」　
くろまめは、今回も上手にカーブを決めてくれた。
「いいぞ、くろまめ」
「すごい、自分で曲がれるんだね」
　修とあおいが氷を掃く。
「くろまめ賢い！　後でオヤツをあげるのですよ～」
　大喜びの美咲紀である。

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