ニャーリング！「ニャニャネー♪」｜リアクション

ニャーリング！「ニャニャネー♪」

「あの、投げた後って氷こするの参加して良いんだっけ？」
　夏朝の疑問に。
「カーリングのルールを教えて欲しいのです！」
　と美咲紀も言う。
「ルール？　ああ、八神君、説明よろしくね」　
　あっさり修に説明を振る理事長。
「はい」
　修はみんなのほうに向き直った。
「俺はカーリングが好きだ。頭と技と集中力のスポーツだからね。部を作る時に実は迷ったんだ。カーリングは練習場が作れないので射撃部にしたんだよ」
「ほえー。今明かされる部設立の秘話なのです！」
　美咲紀が驚きの声を上げる。
「カーリングは、対戦する2チームが交互にストーンを投げる。4人が2回ずつ投げて、計16回投げると1エンドが終わる。点数の数え方だが、円の中心に近いチームのみが得点を得られる。ちょっとわかりにくいが、得点は1エンド終了後に、中心に近いストーンのチームが、相手チームのストーンより内側にあるストーンの数だけ得点を得られる。円の中に入っていようが、真ん中に一番近いストーンがないほうのチームは0点になる」
　修は円の中に猫を並べながら、優しく解説する。
「にゃー」
　並べられたあかり猫が可愛く鳴いて、皆をなごませる。
「石の数をそのまま数えるんじゃないのですか？　円に入ってても得点０って？」
　首を傾げた美咲紀の頭の上には、ぴよぴよと小鳥ちゃんが舞っているようだ。
「ヨクワカンナイです……とにかくあの円の中にニャーを滑り込ませればイイですね！」
「まあ、実際にやってみたほうがわかるかもな。夏朝の質問だが、投球者以外の選手がスイーパーとなって氷を掃く。本来リードとセカンドの役割だが、せっかくの機会だし今回はサードとフォースも交代で掃けることにしようか」
「他の人のを掃くんだね」
　夏朝は頷いた。
「ああ、今回は細かいルールは簡略化しちゃっていいわよ。面倒だしね」
　理事長は言うのだった。

　三毛猫チームの猫の首には黄色いリボンが、虎猫チームの猫には赤い首輪がつけられる。
「よしよし、ちょっとじっとしててね」
「にゃ～」
（くすぐったいなの～）
　胡桃にリボンをつけられながら、明里は鳴き声を漏らす。
　それから、相談により投げる順と役割が決められた。
「スキップが指示役ですか。なんか楽しそうな名前なのです。シュー君、お願いしますです」
　虎猫チームは修が。
「カーリングのことなんとなくしか知らないし、猫ちゃんへの思いから言っても、かーさがいいんじゃない？」
「えっ、僕が？　……うん、猫さん達もやる気みたいだし、僕も頑張る！」　
　三毛猫チームは夏朝がスキップ（指示役）となった。
　こうして以下の通り決まった。

虎猫チーム（先攻）
　・リード　　羽生碧南
　・セカンド　椿美咲紀　　　
　・サード　　七夜あおい
　・フォース（スキップ）　八神修

三毛猫チーム（後攻）
　・リード　　　野々ののこ
　・セカンド　　千鳥雅人
　・サード　　　野阿胡桃
　・フォース（スキップ）　恵御納夏朝　

このページにイラストを設定する