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喧嘩、しちゃいました
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良き遊び相手たる
鷹虎 龍獅
の姿を校内に見留めた
七峯 凜乃
は、
「龍獅、ちょっと面貸しなよ。体育館裏」
なんて、龍獅の肩にぽん、と手を置いた。
清く正しい不良の流儀に則ったような誘いを受けた龍獅の方も、
「気安く触んな、うっとおしい」
と言い放ち、じとりとした目で凜乃を睨んで、肩の手を払い除ける。
「つれないねぇ。遊んでやろうって言ってんだよ?」
「はっ。いつものあれが遊びだってんなら、随分とお上品なこったな」
「おや? そうやってあれこれ並べ立てて、逃げる気かい?」
「逃げる? 俺が? お前、馬鹿にしてんのか」
「馬鹿にはしてないさ。安い挑発に乗ってくれりゃ楽しくやれていい、とは思ったけど」
まさか本当に乗ってくれるとはね、と、からかうような色を乗せた琥珀の双眸を細めれば、
「……上ッ等だ。安い挑発? 高額買取してやるから、ビビんじゃねぇぞ!」
と、龍獅は愛用の木刀で床をビシ、と叩いた。
それを追いかける、チェーンが奏でるじゃらじゃらとした金属音。
それらの音を耳に――凜乃は口元に緩く弧を描いた。
「よし、決まりだね。行こう、龍獅。喧嘩だ喧嘩!」
「だから、触んじゃねぇって!」
2人の喧嘩――ストリートファイトは、もはや日常茶飯事だ。
実際にやり合うまでの口喧嘩だって、恒例の、マイクパフォーマンスのようなもの。
喧嘩の方にも、何か《理由》があるわけでもない。
(むしろ、あたし等のストリートファイトにゃ、理由なんて要らなくなったんじゃないかな?)
ずんずんと前を行く龍獅の背中を目に、凜乃はそんなことを思う。
(龍獅だから、になってしまうし、こりゃーもう理屈が飛んでるぜ)
そのことが何とも愉快で、龍獅に見咎められないよう、口元だけで小さく笑う凜乃。
一方の龍獅は、何かを振り切るようにして歩を進めていた。
(こいつとの喧嘩は、いつも調子が狂う……)
龍獅は、実のところ、そこまで喧嘩が強いわけではない。
だから、喧嘩のスタイルは決まっていた。
1度やり合った相手が二度はごめんだと思うほどに、徹底的に殴る。
2回目がなければ、相手は種には、永遠に気付くことがないからだ。
――身長の低さと非力さを、武器や道具で補っていること。
それが、龍獅の喧嘩の、ばらしたくない、ばれてはいけない《種》である。
故に、最初に痛めつけてそれで終わり、無駄な喧嘩はしない主義……のはず、なのに。
(いつの間にか、こいつとは何回もやり合ってんだから、世話がねぇな)
そしてその凜乃との喧嘩が、龍獅は嫌いでないのだ。
前座のような口喧嘩だってなんだかんだ楽しんでいる自分がいて――、
(……くそっ。ここらで決着を着けてやる……)
と、龍獅は己の心に付き纏うものを振り払うようにして、体育館裏を目指すのだった。
体育館裏にて。
凜乃はかんばせを不敵な笑みで彩り、ぱき、と拳を鳴らす。
「てーワケで、だ。よろしくやっちゃおうか、龍獅? どんなワケかなんて野暮は聞かないぜ」
瞳を爛々と輝かせて微笑み一つ、凜乃は龍獅に口を挟ませることさえせずに、
――ぶんっ!
見る間に距離を詰めるや、相手の腰へと、真っ直ぐに蹴りかかった。
龍獅の木刀が、彼の手足のように自在に動いて、その一撃を固く受け止める。
「おっと……」
「っ、上等じゃねぇか……最近のぬるいのには飽きてきたんだよ! ここで決着つけてやらぁ!」
木刀が、凜乃の足を弾き返せば、寸の間生まれる隙。そこへ、
「おらぁ!!」
一声吠えて、龍獅は、微塵の躊躇いもなしに凜乃に向かって木刀を叩きつける。
相手が凜乃でなければ、その一撃は決定打になっていただろう。
しかし、木刀を振り抜いた先に、凜乃の姿は既になかった。
柔らかな、舞うような動きで身体を捻って、凜乃は龍獅の反撃を逃れたのだ。
「あっぶないねぇ。だけど、そっちのやり方はもう見えてるぜ!」
そうして放つ、2度目の蹴り。
既に立て直された体勢からの鋭い一撃は、けれど、またも龍獅に受けられる。
更に今度は、木刀の先の鎖が、凜乃の脚をしかと固めていた。
「手の内が見えてんのは、同じなんだよ!」
「……さあね。それはどうだろう」
凜乃が零したのと、龍獅の身体がぐん! と引っ張られて壁に叩きつけられたのはほぼ同時。
龍獅が状況を把握するよりも早くに、凜乃は流れるような回転蹴りを龍獅の横っ腹へと叩き込んだ。
凜乃が得意とする、カポエイラの蹴り技だ。
「っ、は……!」
寸の間呼吸すらも奪われて、龍獅が空気を求め喘ぐ。
壁に背を預け、横っ腹を押さえる龍獅へと、凜乃はいっそ妖艶な笑みを向けてみせた。
「今まで見せてなかったけど、脚力だけは自信があってね」
2回の蹴りは、龍獅に敢えて受けさせた凜乃である。
(龍獅からしたら慣れた手口だ。受け止めるには十分だろう)
蹴りをいなして必ず手を打ってくるはずだと、そういう一種の信頼が凜乃にはあった。
その上で、龍獅が凜乃の脚を封じること。
それが、凜乃の狙ったところだった。
「ま、遠慮もしなくていい相手ならこんな感じさ」
「遠慮、だと? お前が遠慮した事なんて、最初からねぇじゃねぇか!!」
打ち据えられてなお闘志を衰えさせない龍獅の叫び声に、凜乃は内心震えた。
恐怖を感じたのではなく、胸を焦がす、どうしようもない昂りに。
(いつもの喧嘩なのに、龍獅だから昂れる。龍獅とだからこそ――)
火が点いた、と感じた。
消し方は、凜乃だって、知りはしない。
(……やってしまおう)
何とか持ち直した龍獅が、木刀で殴りかかってくる。
単純な一撃……と見えたそれは、今度は龍獅の側からのフェイントだった。
「……!!」
ぱっと木刀を手放した龍獅が、懐に潜り込んでくる。
長い得物を手にしていては生じ得なかった、凜乃の想定していなかった深さだ。
蹴り技を繰り出す距離を取る余裕はなかった。
龍獅の拳が、凜乃の腹の柔らかな部分へと、容赦なくのめり込む。
「ぐ……!」
鈍い声が漏れる。
満身創痍の龍獅が、けれど不敵ににやと口の端を上げて、木刀を拾い上げた。
「やられっぱなしで終われるかよ」
「っは、そうこなくっちゃねぇ!」
その後も、2人の喧嘩は長く続いた。
今日まで隠し持っていた脚力を以って、凜乃が優勢に立ってこそいたが、
「まだまだァ!!」
翻弄され押されながらも、龍獅は屈することを覚えず、何度となく凜乃に食らいつく。
互いに数限りなく打ち据えられて――最後は、息も絶え絶えの龍獅の上へと、
――ぽすっ。
凜乃が、圧し掛かるように倒れる形となった。
奇しくも龍獅を凜乃が押し倒したような体勢に落ち着いて、けれど、
「……もう、動けないか。ざまあないね」
龍獅が凜乃を撥ね退けられないように、凜乃もまた、龍獅に何をしかけるも叶わない状態だ。
荒く息をする龍獅の黒の双眸を、凜乃はただ、じぃと見つめた。
そこに湧き上がる、感情の名は。
(……やっぱり恋愛も、昂るうちが旬かね)
そうして凜乃は、まだ息の整い切らない声で、口火を切った。
「――毎度昂って困るぜ、龍獅とやんのは。昂りついでに、収まりもつかなくなる位に」
「あ? それはどういう……」
「いや何……いっそ、付き合ってその先、いっちゃわない?」
マジだぜ、と、凜乃は蠱惑的な笑みを形作って、囁く。
耳を揺らした声に、目を見開き、口を小さく開けたまま暫しフリーズして――、
「おま……!? う……う~……!!」
凜乃が微かに笑い声を漏らしたのにようやっと我に返った龍獅は、言葉にならない声を漏らした。
焦茶の髪が、頬を淡く擽る。
どこか楽しげに細められた琥珀色の眼差しが、自身を確かに捉えている。
自分を見下ろす凜乃を目に、龍獅は一つ息を吐き、覚悟を決めた。
「……そういうのはせめて、相手の唇奪ってから言うんだな!」
この言葉に、流石の凜乃もくるりと目を丸くする。
意趣返しのつもりだったが、それでも、動揺は隠し切れずに。
照れ隠しを兼ねて、龍獅は凜乃の唇へと、幾らか乱暴に口付けた。
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担当ゲームマスター
巴めろ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年03月09日
参加申し込みの期限
2018年03月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年03月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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