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喧嘩、しちゃいました
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放課後、真っ直ぐに帰路を辿っていた
源 竜世
は、
「つーか、タイラの奴マジ生意気だよな」
そんな言葉の端っこを耳に捉えて、ぴたと立ち止まった。
馴染みのある名前を零した声の方へと、顔を遣る。
路地裏にたむろしていたのは、1学年上の6年生の集団。
3人共が、先ほどの台詞を面白がるように、にやにやして、嫌な感じに笑っていた。
「あーあ。あの綺麗な顔が歪むとこ、見てみてぇなぁ」
「っはは、超見てぇ。ぜってぇ痛快なのにな」
げらげらと、耳触りの悪い笑い声の波が生まれる。それを断ち切るように、
「お前ら、ふざけんな!!」
叫んで、竜世は弾丸のようになって上級生の中へととび込んでいった。
ぶん、と拳が唸る。その一撃は上級生の1人の腹に見事に入って、
「っ、てめ、この野郎!」
その場にいた全員の目の色を変えさせた。
それでも、竜世は引かない。強い力で押さえつけられても、暴れることを止めない。
相手の方が大きいとか、向こうは3人いるんだぞとか、そんな考えは綺麗に抜け落ちている。
ただ、無性に腹が煮えていた。
(たしかに時々ヤなやつだけど、口うるせえけど……)
無理矢理に振るった足が、自分を押さえていた相手の脛に思い切りよく当たる。
(――それだけしか、知らねえくせに)
竜世は、知っているのだ。
今ここにはいない
タイラ・トラントゥール
に、優しいところが沢山あるのを。
だから、何も知らない連中が彼のことを悪く言っているのが、どうしようもなく腹に据えかねた。
竜世の手足は、竜世のそんな想いにどこまでも忠実だった。
それらは、何を考えるよりも先に、動き、戦うことを選んだのだから。
ぐい、と髪の毛を引っ張られる。
痛みに耐えながら、それでもなお、竜世は叫んだ。
「お前ら、あやまれよ!!」
――お前ら、あやまれよ!!
耳慣れた声が叫んだのが聞こえた気がして、タイラは、辺りへと眼差しを彷徨わせた。
(この声……竜世か?)
帰宅途中、学校の敷地を出て間もなくのことである。
胸を引っ掻く嫌な予感に引かれるようにしてタイラは歩を速め――路地裏に、竜世の姿を見つけた。
一瞬、息が止まる。
何故なら竜世は、今まさに上級生の3人組に、袋叩きに遭っているところだったのだ。
(何をやっているんだ、アイツは!?)
困惑している暇はなかった。タイラはすぐに、竜世の元へと走り寄る。
「お前達! すぐに教師が来るぞ!」
この台詞は、効果てきめんだった。
おい行こうぜ、と、逃げるように3人組は散っていき――後には、タイラと竜世だけが残る。
不意に糸が切れてしまったみたいに、竜世が膝から崩れ落ちた。
「っ、おい、立てるか」
急ぎ、竜世へと手を差し伸べるタイラ。
タイラの手を借りてやっと立ち上がれたような具合なのに、
「アイツら……追っかけないと……」
と、細く弱った声で、それでも竜世はまだ闘志を衰えさせない。
「バカを言うな。……学校へ戻るぞ。保健室に連れていくからな」
タイラの言葉に、竜世は応じなかった。
ただむすっとして、けれど一応は、タイラに手を引かれることを許している――。
保健室には、ちょうど誰もいなかった。
「具合がいいな。色々聞かれたら面倒だ。ほら、座れ」
むっつりと黙りこんだままの竜世を、椅子に座らせるタイラ。
消毒液は、絆創膏は……、と辺りを探って、タイラは竜世の怪我の手当てを始めた。
「全く、お前は毎回何でそんな無謀なんだ。敵わない相手に、正面からまともにやりあってどうする」
「無謀じゃない。……ていうかタイラ、染みるんだけど」
「我慢しろ。体格も違うのに、3人組相手に喧嘩をふっかけるバカに優しくする必要などない」
口煩く、半ばは説教じみた言葉を零しながら、タイラは処置を続ける。
「で、そうなった今回の理由は何だ」
「別に……タイラにカンケーないじゃん」
問いに、俯いたままで応じる竜世。
その声音は、酷く頑なな色を湛えていた。
(理由は……なんとなく言いたくない)
そう思えば、声の調子はツンツンと棘も帯びてしまう。
胸の内では、「やっぱこんなにやさしいのに……」と思っているのに。
いや、思っているからこそ余計に腹が立って仕方がなかった。
悔しさに滲む涙を、竜世は、消毒の痛みのせいにする。
「いてッ……! もっとやさしくしろよ! そんなんだから……」
言いかけて、ハッと口を噤んだ。
もんく言われちゃうんだ、なんて、絶対に言いたくなかったから。
けれど、露草色の双眸は、竜世のうっかりを見逃してはくれない。
「そんなんだから、何だ。言いたい事があるなら言えばいいだろう」
「……なんでもない!」
「……そうか。ふん! ボクはもう知らないぞ!」
タイラの声には、確かに怒気が滲んでいる。
そのまま、タイラは保健室から出ていき――バタン、と扉が閉まるのを、竜世はただただ見送った。
もやもやを抱えながら、タイラは家路を辿ろうとして――ふと、教室に忘れ物をしたのを思い出した。
竜世とのことがあったばかりだから余計に、舌を打ちたいような気持ちになる。
(全部、あのバカのせいだ。あんな調子では、いつか大怪我をするぞ)
いつもボクがいる訳じゃないんだからな……と考えかけて、タイラはふるふると首を横に振った。
(いや、知ったことか! 勝手に怪我でも何でもすれば……本当に……知らないからな……)
がらり、教室の扉を開けた、その時。
「タイラくん!」
廊下の方から名前を呼ばれて、タイラは振り返った。
声をかけてきたのは、同じクラスの女子だ。
息が弾んでいるし、目には涙が溜まっている。
「どうしよう、どうしよう、タイラくん……」
「どうした。簡潔に話せ」
促されて、彼女は語った。
帰り道で、路地裏から、上級生がタイラの悪口を言っているのが聞こえてきたこと。
嫌だなあと思っていたら、隣のクラスの男子が、単身、上級生達の元へととび込んでいったこと。
一度は怖くて逃げ出してしまったが、助けを求めて、学校まで戻ってきたこと――。
「でも、先生達、全然見つからなくて……私、私……」
「……落ち着け、大丈夫だ。それなら……もう、解決している」
顔を上げたクラスメイトへと一つ頷いてみせて、タイラは身を翻した。
「あのバカ……」
悪態が、口をつく。
己の無謀を竜世が認めなかった理由が、今ならわかる気がした。
(自分の事でもないのに、本当にバカな奴だ。僻みなど気にする方がバカらしいだろうが)
そう思うのに、何故だか、心はふわりと温もりを帯びる。
(アイツらには、きっちり報復してやらなくてはいけないな。……竜世に手を出した分も)
勿論、竜世のような、頭に血が上るがままのやり方では戦わない。
ある意味では陰険に、裏から追い詰めてやろうじゃないかと思いながら、タイラは竜世を探した。
公園にて、竜世はブランコを緩く揺らしていた。
(頭ぐちゃぐちゃだ……どうしたらいいのかわかんねえ……)
気配を感じたのは、その時だった。
のろのろと顔を上げれば、公園の入り口に立っていたタイラが、気まずげに視線を泳がせる。
けれどじきに――タイラは、躊躇う様子は見せながらも、竜世の元へと歩み寄ってきた。
謝るのは何か違う、と顔を伏せた竜世の上へと、つんけんした声が降る。
「お前は本当にバカだな。……全部聞いたぞ」
「そっか……」
居心地の悪い間が、生まれた。
暫くのあと、ぽつり、タイラが零したのは、
「いい迷惑だが、一応礼はいっとく……メルシー竜世……」
今にも消え入りそうな小さな小さな声での、しかしそれはお礼の言葉で。
それを耳に、竜世は再び面を上げた。
自分が勝手にケンカをしただけだ、というのは譲れない。けれど。
「オレも、手当ありがとー……」
ごめんの代わりに、ありがとうが2つで仲直り。
そのあと、「だが……!」とタイラのお小言が追加されたが、
「あーもー、わかったって!」
それは竜世に苦笑を漏らさせこそすれ、新しい火種を生むものではなかった。
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巴めろ
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年03月09日
参加申し込みの期限
2018年03月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年03月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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