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夢?それとも幻? 空飛ぶ巨大なコイを追い払え!
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【巨大錦鯉との戦い】
紫は深呼吸して、ビルの外へと駆け出す。
その様子を見送り、左右とタルトはビル陰に潜みつつ、鯉の様子をうかがった。
やはり、鯉は見える人間だけをターゲットにしているようだ。
道を行き交う島民には目もくれず、紫の背中に向けてその大きな体をひるがえした。
紫は器用に建物の間を縫って走る。
その間に、左右は自動販売機や自動車に杖の先端を打ちつけていった。
物体同士の間隔を操るろっこん『Close to you』で、ブロックのように物を積み上げ、足場を作っていく。
これだけの質量の物体が自分勝手に動けば、普通の人は驚くだろうし、鯉も気がつきそうなものだ。
しかし、誰一人見向きもしないし、鯉も反応しない。
「……私達と鯉だけ別次元にいるような感じですわね」
左右がポツリと呟いた瞬間、猫獣人となったタルトが一気に走り出す。
近くの人家から拝借した物干し竿を手に、用意された足場を利用し軽々と飛び跳ね、道路上を泳ぐ巨大鯉に肉薄した。
「このぐらいなら、僕のほうが速い!」
追われているときは驚異的なスピードに思えたが、横を走ってみるとろっこん『チェシャ猫』を使ったタルトなら十分に追いつける。
どうやってつっかえ棒を噛ませようかと思案しつつ、鯉を追いかけるタルトだったが、チャンスは意外と早くやってきた。
紫を追っていたはずの鯉が、急に身を翻したから。
どうやら、すぐ側を走っていたタルトに気がついたようだ。
「ちょうどよかった!」
タルトは、向き合った鯉の口に物干し竿を突き立てて離脱しようとする。
……いや、したのだが。
「うひゃぁ! 吸い込まれるよー!」
つっかえ棒になるはずだった物干し竿は、すでに影も形もない。
必死に足場にしがみつくタルトも時間の問題に見えた。
瞬間、鯉の頭部がぶれ、吸い込みが弱まる。
「今だ、逃げろ!」
その声に続いて、また鯉の頭が僅かにかしいだ。
タルトは、さらに弱まった吸い込みを振り切って走り出す。
その目の端に捉えたのは、3度目の投球フォームをとった亮の姿だった。
ろっこん『鬼神の体』で最大6倍にまで高まった筋力は、どうやら硬球にそれなりの威力をもたらしたらしい。
それでも、巨大な鯉にとってはささやかな痛みに過ぎないようだ。
やや嫌がる素振りを見せたものの、その大きな頭を亮の方へ向けてぞろりと動き出した。
感情を感じさせない円盤のような瞳が、亮を眺めている。
その洞窟のような口が、近づいてくる。
「やっぱりダメか。樹、頼むぞ」
「オッケー。まかせて」
亮の独り言のような言葉に答えたのは、やや離れた建物の影にいた妹だった。
「いっけー!」
ろっこん『箱庭』は、瞬間移動の能力だ。樹を中心に半径50メートル以内の物を移動できる。
樹の視線の先は、もちろん空飛ぶ巨大な鯉。
鯉は口の前に現れた「モノ」を反射的に吸い込み、次の瞬間大きく身悶えした。
大きく開いた口からは、赤々と揺らぐ光と黒い煙が立ち昇っている。
「よっし成功! あとはどんどんガソリンを吸い込ませれば!」
樹は喜々としてガソリンの携帯缶に意識を集中させる。
そう。樹が鯉の口前に送り込んだのはガソリンを入れた携帯缶。
狭い口を利用して穏やかに着火し、密封したガソリン缶だった。
鯉の喉奥には歯があり、飲み込んだものをすりつぶす。
火がついたまま密封されたガソリン缶が潰されれば、大量の酸素と缶内に充満した一酸化炭素ガス、そして気化したガソリンが混ざって、爆発につながる。
そこへさらに瞬間移動によってガソリンが供給されれば、結果は文字通り火を見るより明らかだ。
爆発音と炎上音が、まるで絶叫のように鯉の口から漏れ出てて空を震わせる。
身悶えするその姿は、陸に打ち捨てられた魚を思わせた。
その場にいた誰もが、このまま終わるかもと期待を抱く。
しかし、これで決着はつかなかった。
口内を焼かれた鯉は流石に危険を感じたようで、それ以上はガソリンを吸わず、上空へ逃げてしまったのだ。
「あ、しまった!」
樹は失敗を悟り、小さく舌打ちをした。
ろっこん『箱庭』は、樹を中心に50メートル範囲内でしか瞬間移動できない。
それ以上に離れてしまえば、ガソリンを送り込むことができなくなる。
唯一可能性があるのは、左右の『Close to you』で足場を作る方法だったが。
「流石にあんなところまで足場はできませんわ……」
あれほど巨大だった鯉が、普通の大きさに見えるほどの高さ。
いかに物と物の間隔を操る『Close to you』であっても、足場づくりには無理がある距離だった。
「それでも時間稼ぎができたわ。とりあえずは良しとしましょう」
囮役から合流した紫が、額の汗をハンドタオルで拭いながら空を見る。
巨大な錦鯉は、はるか上空で酔っ払ったようにうごめいていた。
あのままどこかへ消えてくれるならいいが、どうにもそうは思えない。
実際、あれほど苦しんでいながら、真上から動かないのだ。
口内の炎が収まればまた降りて来るかと思うと、正直に言って気が滅入る。
「さっきはありがとね。助かったよ」
「別にたまたまだ。お礼を言われるほどのことじゃない」
笑顔でお礼を言うタルトに、亮はやや無愛想に応じた。
樹はそんな兄を見て、ひそかに不器用だなぁと呟く。
「さて、今度降りてきたとしたらどうしましょうか。なにか策はありますの?」
左右の問いかけに、全員が頭を悩ませた。
なにしろほとんどの攻撃は通用しなかったのだ。
ガソリン攻撃は有効だったが、距離を開けられてしまっては決定打に欠ける。
皆が黙り込むなか、穏やかな声が流れてきた。
「皆、あの鯉が見えているのだろう? 手伝ってくれないか。結構量があって運ぶのが大変なんだ」
大荷物を積んだリアカーをひきながら現れたのは、
八神 修
だった。
一縷の望みをかけて、タルトが問いかける。
「あれ相手に対応策があるの?」
「必ず通用するとは限らないけれど、一応考えてある。そのためにも後ろの荷物を使って準備したいんだ。手伝ってもらえるだろうか」
「もちろん。でもどんな方法ですか?」
興味津々の樹が、リアカーを覗き込んで首を傾げた。
荷物の中身がかなり予想外だったので。
「先人の知恵を借りるんだ」
修は、そう言って穏やかな笑みを浮かべてみせた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿都
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
6人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年12月14日
参加申し込みの期限
2017年12月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年12月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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