【星幽塔】第六階層　浮島でスタンプラリー｜リアクション

【星幽塔】第六階層　浮島でスタンプラリー

＞屋台の島にて

　賑やかな音楽隊の演奏が流れる中、幾つもの屋台が並ぶ１つ目の島。
　そこで桜井ラッセルは屋台で３つの商品を購入し、１つ目のスタンプをゲットした所である。
　元々スタンプラリー等集めてまわるイベントは収集欲が刺激されるため興味深いらしいラッセル。今回もウキウキとした様子で、「星幽塔でもあるなんてびっくりだし、この機会にのらねーとな！」と参加する事にしたようだ。
　美味しい料理を食べられて、スタンプも得られ一石二鳥。ラッセルはご機嫌だ。
「この焼き鳥美味いな……。それに、こっちの水色のソーダに焼きもろこしも。景色もいいし、こんな感じだったらますます千や晴月を誘えばよかったって思うなぁ」
　食事を取りつつ他の冒険者の様子を見ながら、そんな事を零していると……ちらほらと寝子島の住人たちの姿を見つけた。
「やっぱり、楽しい事があると惹かれるってね」
　楽しそうに過ごしている姿をみながら食事を続けていると、この階層の龍に乗って空を行く人々や、空飛ぶ靴で次の島へ向かう人々の姿が目に入った。
「そういやぁ、今回は便利なのを貸してくれたな……。これもまたもてなしなんだよな」
　感謝しないと、とラッセルは心から思ったのだった。

　食事を終え、次はどこに行こうか考えているとポニーテールを揺らす少女が彼に手を振っていた。響タルトである。
「あれ？　ラッセル君も来てたんだ」
「響も来ていたんだな。調子はどんな感じだ？」
　始めたばかりのラッセルが何気なく問えば、タルトは楽し気にカードを見せた。彼女のそれには２つスタンプが押されていた。１つは屋台の物で、もう一つはラッセルがまだ行っていない場所の物だ。
　タルトはニコニコとそのスタンプを指さし話し始める。
「さっき温泉卵を作る所に行ったよ！　でもちょっとコツがいるんだよね」
「それまだ行ってないな。どこの島？」
　ラッセルが食いつけば、タルトは「あっちの方だよ」と指さした。
（次はその島に行ってみよう。皆でわいわいと楽しみながら探すのもいいけど、一人で探すのもおにごっこみみというか……探偵みがあって結構好きなんだよな）
　ラッセルはタルトに礼を言うと、空飛ぶ靴でその島へと向かうのだった。

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