ウサギ戦隊バニレンジャー！｜リアクション

ウサギ戦隊バニレンジャー！

■バニレン本部にて
　ここはバニーレンジャー本部。
「タートリアンにオクトパッシー……こんな手段に出るなんて……」
「そうですね、驚きです」
　少女が連れ去られていくのをモニター越しに見ているしか出来なかったことに歯を食いしばるゴールド。
　そして巫部紫苑も眉根を寄せた。
　紫色のバニースーツに身を包んだ紫苑がスクッと立ち上がれば、形良い胸がふわわんと揺れる。
　ガーターベルトで止められたストッキングとバニースーツの絶対領域はとてもとても艶めかしく。
「ゴールド、他のバニーにアジトの場所を通信しました」
「ありがとう、紫苑。碧南と彰尋には連絡がついたわ。悠月の反応がないのが気がかりだけど……」
「獅子目さんは、積極的に変身する方ではありませんものね」
　そう言いながら、二人は獅子目悠月の姿を思い浮かべた。
　悠月も彰尋同様、普段は男子だが変身するとバニー化する美少年である。そして彰尋以上に、バニー化を拒んでいる。
「まぁ、男心を考えたら仕方ないわよね、うん」
　そんな中、二人の耳はアジトに近づくバイクの音を拾っていた。
「……月が来たようね」
　ゴールドが呟けば、程なくして黒のライダースーツ姿の少女が本部に現れた。
　ライダースーツの上からでもわかる、豊満なバディを持つのは、桜月。
「珍しいものだな、緊急収集だなんて」
「はい。タートリアン達の行動が、いつもとは違うもので……」
　月の言葉に紫苑が頷いた。

　タートリアンやオクトパッシーはバニレンジャーにとってにっくき敵であった。
　が、今までの彼らの攻撃は子供の悪戯レベル。
　少女のスカートをタコ足でめくったり、水を浴びせかけ無理矢理に濡れ透けさせたり……それはそれは幼稚で助平な攻撃ばかり。
　その度にバニレンジャーがお仕置きすれば大人しく退散する程度の小悪党であり、他のバニーに召集をかけるのは大変稀なケースだった。

「少女誘拐……タチが悪いな」
　ついに行動を起こした敵。
（しかし、アイツらにそんな考えがあるとは思えないな）
　月の脳裏に浮かぶ、一人の少女の姿――
「紫苑、月、二人も敵のアジトへ向かってくれるかしら」
　ゴールドの言葉に、ゆっくりと紫苑が頷く。
「はい、もちろんです」
「それでは、私のバイクで向かおう」
　月の愛車である漆黒のバイクに二人は跨り。二人はアジトへと向かった。
　
「……さて、と。仲間は多いに越したことはないわよね」
　月と紫苑を見送った後、ゴールドはアジトを出ていくのだった。