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不思議な小箱
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Case1【ラビィ】
ある夜のこと。
佐藤 瀬莉
は、ベッドに入ろうとしてふと足を止めた。
枕元に、見慣れない小箱があるのを見つけたのだ。
母親が置いたのだろうか、と彼女は思う。
(誕生日はまだ先だし……進学のお祝い……とか?)
首をかしげつつも、彼女はそれを手に取った。大きさからして、小物入れというところか。
そのまま、何の気なしに蓋を開ける。
と――。
『コンバンワ。瀬莉』
機械音声めいた声が、箱から流れ出した。
「え?」
驚く彼女に、声は続けて言う。
『寝ル前ニハ、歯ヲ磨イテネ』
『オハヨウ』
それを聞くうち、瀬莉の目が大きく見張られて行く。
彼女は、その声の主を知っていた。
「ラビィ……」
彼女は思わず、声の主の名を呼ぶ。
『彼』の名はラビィ。昔、彼女が大切にしていたうさぎのぬいぐるみだった。
瀬莉が重い病気にかかったのは、まだ幼稚園に入る前のことだ。
当時の彼女は東京の、六本木のタワーマンションに住んでいた。
何度も入退院を繰り返し、そのせいで幼稚園には通えなかった。
(どうして……あたしだけ……)
病院のベッドの上で、瀬莉は何度唇を噛んだだろう。
近所の同じ年の子供たちは皆、幼稚園に通っている。だから退院して家に戻っても、一緒に遊ぶ友達はほとんどいない。
そうこうするうち、また具合が悪くなって入院することになり、彼女は一人、病院のベッドで苦しみに耐えることになるのだ。
特に嫌だったのは、点滴を打たれる時の感触だった。でも、良くなるためには、それも我慢するしかない。
(なんであたしだけ、こんなつらい思いをしなきゃいけないのかな。……ずっと病院にいて、こんな狭いベッドの上で点滴を打たれて過ごさなきゃいけないのかな。ずっと、ずっと……)
そんなふうに考えると、尚更毎日が辛く感じるばかりだった。
そんなある日、父親が大きな箱を手にしてやって来た。
箱から出て来たのは、白いモフモフの体と赤い目をしたうさぎのぬいぐるみだった。
「話しかけてごらん」
父の言葉に、瀬莉は怪訝な顔でぬいぐるみに声をかける。
「こんにちわ」
すると。
『コンニチワ』
ぬいぐるみが、挨拶を返して来たのだ。
「このうさぎさんは、おしゃべりができるんだよ」
目を丸くする瀬莉に、父が笑って教えてくれた。
たちまち、幼い瀬莉の顔に、笑みがはじけた。
その日から、瀬莉は『ラビィ』と名付けたそのぬいぐるみに、何かと話しかけるようになった。
「おはよう、ラビィ」
『オハヨウ、瀬莉』
「ラビィ、このお花、綺麗でしょ?」
『キレイダネ』
「おやすみ、ラビィ」
『オヤスミ、瀬莉』
音声認識機能で彼女の声に反応するラビィは、こちらの言葉に対してプログラムされたいくつかの言葉を返すだけの、単純といえば単純な仕掛けのぬいぐるみだった。
だが、瀬莉にとってラビィは、いつしか心の支えとなっていた。
彼女はなんでもラビィに話した。
食事に自分の好きなものが出たとか、両親がこんな話をしたとか、たわいのないことから、点滴や薬が辛いとか意地悪な看護師がいるといったような、苦しいことまで、本当になんでも。
『ヨカッタネ、瀬莉』
『辛カッタネ、瀬莉』
『モウ大丈夫ダヨ、ボクガツイテルカラネ』
ラビィの答えはいつもこのどれかだったけれど、それでも彼女は、彼の返事を聞くことがなによりの楽しみになっていた。
彼女が、転地療養のため寝子島に来たのは、それから一年後のことだ。
星ヶ丘でくらすうち、病は癒えて彼女は元気になった。
だが、元気になってしばらくして、彼女はラビィをなくしてしまったのだ。
「ラビィ……どこにいるの?」
小箱から流れる声に、懐かしさとせつなさが込み上げ、瀬莉は呟く。
まるで、その声に応えるかのように。
『オヤスミ、瀬莉。良イ夢ヲ』
小箱から放たれた言葉に、瀬莉の目に涙が盛り上がった。
涙はそのまま、頬へとこぼれ落ちて行く。
そんな彼女の傍で、小箱はただラビィの声を流し続けていた――。
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担当ゲームマスター
織人文
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
4人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年05月08日
参加申し込みの期限
2017年05月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年05月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
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