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装飾譚:化粧品「白雪堂」
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女性客が中心の白雪堂に頭ふたつ背の高いシルエットがいた。
「ふぅん。シャンプーとかのヘアケア製品は、ノンシリコン、ノンサルファの物が増えてきているわねぇん? やぁっと時代がアタシに近づいてきたってことかしらん」
キャットロードで美容室を営む
木野 星太郎
である。
星太郎は腰まで届く緩やかなウェーブの金髪と女性的な仕草が特徴の男性だ。本日は美容の流行を確認するために来店していた。
(お店で使うヘアケア製品、業者さんに入荷を増やすようにお願いしないとねぇん♪ メイクの流行りは……今年はピンク推しねぇん)
OLに人気のブランド「Vermut(ベルモット)」の棚を見ながら頷く。チークもリップも新作はピンクが主流であった。
(ピンクばかりだと顔の印象がぼけてしまわないかしらぁん。チークが好きな子だと特に……あらぁん?)
「うは~~。女っぽい店だぜ~~」
ひとりの女子高生に注意が向けられる。
制服を着崩してふらふらとした女子・
酒浸 朱蘭
が頼りない足取りで星太郎の近くにやってきた。顔が赤く焦点も定まっていない。
初めて見る顔ではあるが制服が姪と同じである。ついまじまじと観察してしまった。
(あそこにいるふらふらしている子、チークが随分濃い……というより、真っ赤じゃないかしらぁん!? もしかして――)
星太郎は反射的に朱蘭の肩に手をかけていた。
「ちょっとアンタ!」
「……へ? ど、どちらさん?」
見知らぬエレガントな雰囲気の男性からの呼びかけに戸惑う朱蘭。こんな特徴的な外見の人間1度見たら忘れない。だれだかわからないので声が上ずってしまった。
「顔が真っ赤じゃなぁい。それ、お化粧じゃないわよねぇん?」
「ひっ」
朱蘭の脳内に「補導」の2文字が浮かんだ。
「あっ、あの。酔っぱらってるように見えるだろうが、酒は飲んでいなく――」
「アンタ、風邪をひいているんじゃなぁい?」
「……なんだって?」
「んー。熱はないようねぇん」
星太郎の予想外の言葉に動きを止める朱蘭。彼女が固まっている間に、星太郎は彼女の額に手を当てて熱が無いことを確認した。
「びょ、病気とは無縁だから大丈夫だぜ! あたしがふらふらしているのはいつものことだから、心配ご無用なんだぜ!」
元気さをアピールするために朱蘭は右腕でガッツポーズを作って見せた。その様子を見て、星太郎も自分の心配が杞憂だったと考えてくれたらしい。眉を八の字に寄せて人のよさそうな笑みを浮かべる。
「あらぁん、ごめんなさいねぇん。アタシの早とちりだったみたぁい……じーーー」
「ま、まだ何か……だぜ?」
星太郎の手が朱蘭の頬に伸び……顔周りの髪を一房つまんだ。
「やぁねぇ、毛先がバッサバサじゃない!」
「ひっ」
「さっきは気にしなかったけど、シャツもボタン開け過ぎよ!」
「ぐっ」
「先生が近くにいないからって気を抜きすぎなんじゃなーい!?」
「うっ。やっぱりそう見えるか……?」
「見えるわよぉ。自己紹介が遅れたけど、アタシ美容師なの。
木野 星太郎
。よろしくね。はい名刺」
「あたしは
酒浸 朱蘭
……です」
「何よぉ。急に改まっちゃったわねぇん」
星太郎に渡された名刺を朱蘭が丁寧に両手で受け取る。予想外のことばかり起きてすっかり酒が抜けてしまった。そのせいか口調も酔っぱらっている時に比べておとなしくなっているようだ。
朱蘭は言おうか言うまいか迷うように頭をガリガリとひっかいた後、上目遣いで星太郎の瞳を覗き込んだ。
「会ったばかりのあなたに言うのもおかしいかもしれないけど、実は今日、髪ぐらい整えた方がいいかなって思ってここに来たんです。知り合いに綺麗なのが多いから」
「あらあら、そうなのぉん?」
「はい……。見た目に気をつかう暇なんてないと思ってたんですが、パッと見が雑を通り越して残念になりつつある気がして……」
「そうねぇん。このまま大人になっちゃうとやばい感じねぇん」
「ぐはっ(吐血)」
「ごめんなさいねぇん。言いたい放題言っちゃってるわぁん」
心臓を抑えて女の子座りでへたり込む朱蘭。星太郎は傷心の彼女を放置して離れたところにいる店員に話しかけに行った。
「ねぇ、店員さぁん♪ ピンク系コスメの売れ筋教えてくれないかしらん? 実際に売れているものと、問い合わせが多い物。それぞれ教えてほしいわぁん! それと――」
精神的ダメージが大きすぎて人の形を保つのが精いっぱいの朱蘭は、薄れゆく意識の中で化粧品談議で店員と盛り上がっている星太郎の会話を聞いていた。「締める色」「コンパクトにまとめる」などの言葉が聞こえたが意味が分からない。分かりたいと思っても分かれないので、そのうち朱蘭は考えるのをやめた。朱蘭の心は氷のように冷え切っていた。
「……あべし」
「戻ったわよぉん♪ あらぁん、アンタまだはいつくばってるのぉん? 制服がしわになっちゃうじゃなぁい!」
星太郎は朱蘭の制服のほこりを払ってやり店内の椅子に座らせた。椅子の近くには大きな鏡や化粧に使うコットンや筆などの道具が置かれている。
「アンタ、綺麗にしたいんでしょぉん?
星太郎が先ほど美容室宛で領収書を切った化粧品をかかげた。
「新商品を試すついでにアンタを磨いてあげるわぁん!」
「……ひでぶ」
石のように固まってしまった朱蘭の返事を待たず、星太郎が手際よく顔と髪形を整えていく。化粧筆、パレット、クシ、ドライヤーを数種類操っていくその姿に周囲は気圧され魅了され、次第に星太郎を中心に人が集まっていた。
「はい出来上がり♪ ついでにシャツのボタンは第二まで留めておいたからねぇん!」
「……(ちょっと復活)」
鏡の中に朱蘭と同じ顔の美少女が映っている。
いつもより少し太めに描かれた眉。くるんと反り返ったまつげのおかげでいつもより目がぱっちりしている。
(かわいい、よな? いつもとキャラが違い過ぎて似合っているかわかんねーけど)
「パール入りのピンクを使ってうさぎ風にしてみたわぁん♪ アイシャドウの端にゴールドも入れてみたのぉん。クチビルはグロスでツヤツヤプルプル! 垂れ目が魅力的に見えるメイクにしてみたわぁん! 髪はヘアピンを使ってねじってまとめておいたわぁん♪ お姉さんぽくていいじゃなぁい!」
「な、なんだか落ち着かないです……」
「変わるってそういうことよぉん♪」
(知り合いに見られたら恥ずかしい! けど、こういうのもたまにはいいかなぁ……なんて)
鏡を横目でちらりと眺める。頬を染めた少女と目が合った。
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あとがき
担当マスター:
相馬 円
ファンレターはマスターページから!
この度はご参加いただきありがとうございました!
私は化粧が得意なわけではないのですが、今回もとても楽しく書かせていただきました。
皆さんのイメージに合った描写ができていれば幸いです。
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担当ゲームマスター
相馬 円
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年07月19日
参加申し込みの期限
2017年07月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年07月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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