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鏡に願いを
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Case1 壊れたオルゴール
青山 絢
は、自分にそっくりな少女と対峙していた。
「あなたの願いをかなえてあげる。……そのかわり、あなたの記憶を一つちょうだい」
少女は、口元だけで微笑んで告げた。
(あの噂は、本当だった?)
絢は、小さく息を飲んで思う。
噂を耳にして、強く惹き付けられるものはあったけれど、あまり信じる気にはなれなかった。
なのに、気づけばあの雑貨屋の前にいて、引き寄せられるように店内に入り、手鏡を買っていた。
……もし、本当に願いをかなえてくれるのなら。
……それが、本当の話なら。
そう願いながら。一縷の望みにすがるように。
「あなたの願いは何?」
少女が、再び訊いて来る。
「……オルゴールを直して」
小さく息を吸い込み、絢は思い切って言った。
「オルゴールが、もう一度音楽を奏でるようにしてほしいわ」
それは、六歳の時に彼女が、今は亡き母からもらったものだった。
小さな箱のふたを開けると、音楽と共に人形が回るようになっている。
それが先日、壊れて動かなくなった。もちろん、音も出ない。
それは絢にとっては、大切なものだった。
「いいわ。直してあげる」
少女は無造作にうなずいて、また微笑む。
「そのかわり、あなたの記憶を一つちょうだい」
「ええ、いいわ」
絢はうなずいた。
差し出す記憶は、すでに決まっている。
「では、その記憶を思い出して。できるだけ鮮明に、そして詳しくね」
言って、片方の手を絢の額に当てた。
絢は小さく唇を噛むと、目を閉じる。
それは、三年前――中学一年の時のことだ。
母が亡くなり、それからさほど間を置かずに父は再婚した。
しかも相手はその時すでに、妊娠していた。
「嘘でしょ。それって……!」
そのことに、絢は動揺せずにはいられなかった。
「私は、彼女を母親だなんて認めないわ!」
反発もしたけれど、現実は覆ることなく、彼女はただみじめな思いをしただけだった。
やがて一年もしない間に、弟が生まれた。
けれど。
「あんな子、私の弟なんかじゃないわ。弟なんていらない!」
彼女は、弟ができたことを認められなかった。
(弟なんていらない。あんな女の産んだ子供なんか、いらない)
胸の中で繰り返し、彼女は想像の中で何度も弟を殺した。
そうすることで彼女は歓喜し、傷ついた心が癒されて行くのを感じた。
だが、ある時。
「ひっ……!」
鏡に映る自分の笑顔に、戦慄した。
熱を帯びて爛々と光る目と、獣のように耳まで裂けた口元。それは狂気にゆがんだ、おぞましい笑いだった。
(もう、この家にはいられない。……このままここにいたら、私は、妄想を現実にしてしまう……!)
彼女は、全身に冷水を浴びせられたような心地で、胸に叫んだ。
そして、家を出て――この寝子島にやって来たのだ。
絢は、わななくような吐息をついて、目を開けた。
「こんな記憶で、いいの……?」
「ええ。……充分よ」
うなずいてひるがえした少女の手の中には、暗く深い赤の大きな石を飾ったネックレスがあった。
少女はそれを、自分の胸に飾る。
その胸元で石は、まるで内から燃えているかのようにチカリと輝いたのだった。
+ + +
翌朝。
絢は愛らしい音色で、目が覚めた。
起き上がり机の上を見ると、そこに置かれたオルゴールのふたが開いて人形がクルクルと回っている。
回りながら、音楽を奏でている。
(……オルゴールが、直っている)
小さく目を見張り、彼女は歩み寄ってそれを取り上げた。
オルゴールは、澄んだ音で途切れることなく曲を奏で続け、人形は回り続ける。
同時に。
絢は気づいた。
何か、よくはわからないが、心の片隅が軽くなっていることに。
母の死を想うと、やはり心がざわつく。
けれど、狂気のような想念は記憶と共に消えていた。
(優しい曲ね。……それに、可愛い人形)
絢は、初めて母にそれをもらった時のように、飽かず人形を眺め、奏でられる曲に無心に耳を澄ますのだった――。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
織人文
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
ホラー
SF・ファンタジー
定員
15人
参加キャラクター数
4人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年02月01日
参加申し込みの期限
2017年02月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年02月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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