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【期末テスト】赤点?満点??春風、四日間の死線<物語編>
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●試験終了! ~学校にて
「ああ、やっと終わった」
ほんとうにつつがなく過ぎた四日間の期末試験を終え、
新田 亮
は大きく背中を伸ばした。
普段から勉強しているとはいえ、進級が掛かった試験という精神的負担については思いを馳せるまでもない。
「ののちゃんどうだった?」
夢宮 瑠奈
がののこに声を掛けている。
「うう~ん、どれもギリギリ……正直わかんない! でも、……終わったーっ!!」
ののこは解放感溢れた様子だ。勿論、ほかの生徒たちもみな同様。
良かったにつけ悪かったにつけ、試験は終わったのだ。
亮は、久々にボクシング部の部室へ足を向けた。試験前は部活がなくてしばらく体を動かしていなかった。ひ弱で小さかった幼少時代を経て、コンプレックスから始めたボクシングと柔道は、すっかり生活の一部となっているため、体が鈍っている感じがする。試験というストレスもあったので猶更だ。
部室に入ると同様の部員は多かったようで、自然と気持ちが戻ってきた。
リズミカルにサンドバッグを打ち始めると、顧問の
牛瀬 巧
先生がやってきた。
「よう。やっとるな」
牛瀬先生は亮に溜まった鬱憤を見透かしたかのようにニヤリと笑った。
「お疲れ様です。牛瀬先生」
手を止めて律儀に挨拶し、それから牛瀬先生をじっと見つめる。
考えてみれば、サンドバッグだけじゃ面白くない。人間相手の方がずっといい。
亮は思い切って頭を下げる。
「先生、スパークリングお願いできませんか!」
「お。せやな。やるか」
牛瀬先生は上着を脱ぎ、軽くストレッチをしてリングにあがる。
「よろしくお願いします!」
亮は深々と礼をすると呼吸を整え、ステップを踏んで激しく牛瀬先生に打ち込んだ。
◇
廊下を歩く
宮祀 智瑜
は落ち込んでいた。
「確認したはず……だけど……」
深くため息。何故かと言えば。
(名前書いたような書き忘れたような。なかったら0点になるのかな? どうしよう)
しゅんとしながら歩いていたら、足が自然と職員室に向かっていた。
「失礼します」
入室して背筋の伸びた
桐島 義弘
のスーツ姿を見つけるや、智瑜の涙腺は崩壊した。
「義弘先生、ピンチです」
うるうると涙目になって桐島先生にダイブする。
「み、宮祀? どうした、何があった!?」
「名前、書き忘れたかもしれません。勉強がんばったのに……しかもよりによって数学……」
話してる途中から涙がぽろぽろ零れ始める。
「ケアレスミスは気を付けてて、しっかりと確認したのに。名前書いてなかったら、もしかして赤点決定ですか!? 追試ですか!? 進級できなかったら困ります。だって2年になったら義弘先生のクラスになれるかもって期待してるんですから。そうしたら毎日会えるじゃないですか。教壇の前の席だったら見つめ放題じゃないですか!」
涙と一緒に、言葉もとめどなく流れて出してきた。
「お、おい宮祀」
桐島先生は動揺している。ハンカチを渡したらいいのか、肩を叩いて慰めればいいのか、それすらも分からず、自分の胸の中でネクタイを濡らしている智瑜と、職員室にいる他の先生とを見比べて、珍しく困り顔だ。
ベテランの
上野 睦子
先生がくすくす笑っていたり、
永田 孝文
先生がわざとらしく視線を逸したりするのが、桐島先生としては逆に辛い。誰か助け舟を出してくれ、と目顔でSOSを送ってみるが、これも教師経験よ、と誰も助ける気はないらしい。
仕方なく、桐島先生は咳ばらいをし、涙の智瑜の肩を掴んで、自分の胸から引き離した。
「名前書いてなかったら0点ですか? 解けた問題も多くて今回も勉強の成果がでてるはずだったのに……」
智瑜は涙目になってそう訊ねる。
「仕方ないな……」
今にも泣き出しそうな智瑜。周りの先生の、無関心を装いつつ興味津々といった視線を振り払うべく、桐島先生はふたたびゴホンと咳払いする。
「あー。確認してみるからちょっと待ってなさい」
智瑜に一度職員室を出て待っているように、と告げると、1年1組の答案の束を引き出しから取り出す。
名前順に揃えられた答案。佐藤……鈴木……山本……行き過ぎたと戻って、も……め……む……『宮祀』。
「……なんだ、名前書いているじゃないか」
桐島先生はほっとした顔になり、廊下へ出ると、気落ちした様子で待っていた智瑜に告げた。
「宮祀、名前、あったぞ」
智瑜の瞳がぱあっと輝く。
「ほんとですか!」
「ああ。だが、今度からは自分でよく確認してから提出するように」
「はいっ。ありがとうございます!」
よかった。答案が返って来るまでドキドキで過ごさなくちゃいけないかと思っていた。
桐島先生はぽん、と肩を叩いて職員室の中に戻る。
扉が閉まって先生の姿が見えなくなるまで、智瑜は深くお辞儀をしていた。
顔を上げる。
昇降口の方へ踵を返す。
足取りは軽い。
智瑜の頭の中から『数学0点』の文字が追い出され、代わりに今朝の広告チラシの『今日はお肉が10%引き!』のPOP文字が浮かぶ。そうだ、スーパーで買い物をして帰ろう。
◇
御巫 時子
の姿は理科室にあった。
ビーカーに注がれた珈琲からは温い湯気が上がっている。
「お疲れ様でしたね」
五十嵐 尚輝
先生は、ポットを置いて、時子の向かい側に掛ける。
「無事にテストが終わり一安心です」と時子は答えた。「まだ帰ってきてないので不安はありますが、勉強したことは出せたかなと思うので……」
「それは素晴らしいですね」と五十嵐先生は言った。
時子はわずかに頬を染めてうつむいた。
(尚輝先生に会うとホッとしますね……)
先生にしても、採点前の休息タイムなのだろう。ゆっくりゆっくり、珈琲入りのビーカーに口づける。
窓から見える樹木は、冬芽が膨らみ、淡い黄緑色を覗かせつつある。
「もうすぐ終業式で春休みですね。3年生の先輩方は卒業旅行の予定を立てられてる頃でしょうか?」
「そうかもしれませんね」
先生は窓の外を見ながら、癖の強い長い前髪の下で、眩しそうに目を細める。
「私も春休みの計画を立てないといけませんね。テスト期間中は勉強ばかりでしたから。さて、どこへ行きましょう……先生のおススメはありますか?」
小首を傾げて時子が質問すると、先生はそうですねえと虚空を見つめた。
「温かくなってきましたから、バードウォッチングなんかいいですよね。九夜山の展望台付近もいいですし、エノコロ岬も海鳥や渡り鳥が見られるかもしれません」
「先生らしいですね……」
先生が遊園地や商業施設ではなく、自然豊かな場所――しかもバードウォッチング――を挙げたことに、時子は少なからず好感を抱いた。
「個人的なことを聞いてもいいですか……?」
「なんでしょう」
「尚輝先生が将来の夢を決めたのはいつですか? それは教師? それとも他の夢でしょうか?」
「うーん、それはよく分からないんですよね。実験が好きで、気づいたら教師になっていたので……僕は子どもの頃、将来とか、夢とか、あまり考えてなかったと思いますよ。御巫さんは夢がありますか?」
「私も……まだよく分からなくて。そろそろ真剣に決めなければと思っているのですが……」
残り僅かの珈琲に視線を落とす。
「卒業したら本土の実家に帰るのか寝子島にとどまるのかも決まってません。2年生のうちに将来の夢や目標を見つけたいです……」
「頑張ってください」
「はい。……まずはテストで赤点を取らないというのが近い目標でしょうか」
そう言って時子はくすっと悪戯っぽく肩を竦める。
「なるほど、それは結果を待つしかないですね」
「ええ……。尚輝先生はこれから採点ですか? 食事と睡眠はしっかりとってくださいね」
「お気遣いありがとうございます。気を付けます」
生徒がいては採点できないだろうから、今日はいつまでもお邪魔していてはいけない。
ビーカーの珈琲を飲み干すと、時子は理科室を後にした。
夢や目標が決まっていないことに、若干の罪悪感のようなものを感じていたけれど、五十嵐先生もそうだったと知って安心した。いつか、私も、何者かになれるように。……今を精一杯過ごそうと思う。
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担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ★(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
学校生活
コメディ
NPC交流
定員
1000人
参加キャラクター数
77人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年01月01日
参加申し込みの期限
2017年01月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年01月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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