悩みを解いてしんぜよ～！｜リアクション

悩みを解いてしんぜよ～！

■骨削瓢の場合
　お布団ですやっすや眠る骨削瓢。
　枕元に置かれたサンマさんの置物。
　以上である。
　また来週！

　って言ったらダメだよね。しってる。
「というわけで本日のゲストは骨削瓢さんです。どうぞよろしくお願いしまーす」
「はっ、どこじゃここは！？　あと誰じゃ貴様！」
　サン子の部屋という謎のテロップ。
　顔からたわしに突っ込んだ魚みてーな謎の生物。
　見知らぬ部屋でソファから起き上がった瓢は、はす向かいのソファに座るそのへんてこ生物を凝視した。
　へんてこ生物（たぶんこいつサンマさんじゃない）は手元の資料を持ち上げて『へー、んまー』とか謎の声を上げた。
「悪ションがうまくいかないのがお悩みなんですねえ」
「そんなこと言った覚えも書いた覚えもねーんですが」
「悪ションって具体的にはどんなこと何ですか？　やってみてください」
「無茶ぶりすぎる」
　悪ションとは、少なくともネット検索したくらいじゃなにも引っかからない瓢（もしくはどっかの誰か）の造語みたいなもんである。
　要するにシナリオをひっくり返して趣旨を破壊したり、周囲の挑戦に対して敵対してみたりという……なんていうの？　ヒーローごっこしてる最中に怪人役になって本気でボコボコにしちゃアレ？　みたいな。
「具体的な達成方法を提示してもいいけど、ほんとうにいいの？」
「だから身に覚えが無いんだよぃ？」
「はっきり言うとプレイヤー全員と事前に話し合って協力すればシナリオの転覆くらい余裕だよ？　たかだか１０人くらいならいけるいける」
「なんの話をしてんのかさっぱり……」
　完全においていかれている瓢をよそに、サン子さんは話を続けた。
「たとえば野球の試合があるとするじゃあないですか」
「急な例えだねぇ」
「で、急にあなたが『サッカーしようぜ！』て言い出すとするじゃあないですか。まあ普通は皆きかずに野球しますよね」
「まあ……」
「けど事前にサッカーすることを皆に納得させて『野球するつもりが一人の行動に巻き込まれてサッカーしだすネタ』として動かすことはできますよね。逆に、それ以外の方法では野球中に一人でサッカーボール蹴ってる人にしかなれないわけですよ」
「たとえが全然わかんない上に状況もわかんねぇ……」
「はい、というわけで今日のゲストは骨削瓢さんでした。また来週！」

　布団をはいで起き上がる瓢。
「はっ、夢か！」

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