ねこじまクラフト　MOD：MORE-EVERYDAYS｜リアクション

ねこじまクラフト　MOD：MORE-EVERYDAYS

■いただけネコクラぐらし
「「いただきます！」」
　それぞれテーブルについて手を合わせる集落メンバーたち。
　人数分並んだのは、紫たちが腕によりをかけて作ったメニューだ。
「今日の献立は、キノコご飯に麻婆豆腐。レタスのおひたしとお味噌汁よ」
「一人分ならともかく、全員分をいっぺんに作るのは大変だったね」
「多めに作らないと、途中で減っていくものね」
　ちらりと横目で見る紫。
　目をそらす陽毬。
　お味噌汁をずずーっとやりながら、流は遠い目をした。
「お餅が無事だと思ったら別の所で食べてたのか……」
「えへ」
「ごまかすな」
　別のテーブルでは、焔と月詠が軽く要塞化しつつある防壁について話し合っていた。
「壁に銃撃用の穴をあけるのはどうかしら。こちらから狙いやすいように一段下げて」
「ほぼトーチカだね。いいんじゃない？　けど相手から矢でねらわれないかな」
「じゃあ、ガラス越しに確認して、発射装置を壁越しに使うのは？」
「誘導さえできれば。大体は堀に落ちるから迎撃はあんまりいらないと思うけど」
　でもってまた別のテーブルでは、修が頭を抱えて唸っていた。
「どうしたのです？　嫌いな食べ物ありました？」
「ネコ成分、補充する？」
　両脇から顔を覗き込む美咲紀と夏朝。
　修はどんよりとした顔を上げて言った。
「勉強がしたい」
「…………」
「…………」
「読み物がないと落ち着かない」
「重症だね」
「じゃあ、自分で作るというのはどうでしょ」
　なんとなく言ってみた美咲紀に、修が目をぎらりと光らせた。
「いいぞ美咲紀。まずは問題集からだ。数学の計算ドリルを作るから二人ともそれで勉強してもらって……」
「墓穴！」
　……とまあ、そんな具合で。
　彼らのねこじまクラフト生活はのんびりと、そしてたまにスリリングに続いていった。
　目標の一ヶ月が過ぎるのは、あっというまだったという。

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