- 0
- 0
- 種族
-
- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
魔界からの試練 ――宵闇の商人キーシェイロン――
「あのー、詠唱中の攻撃はおやめくださいね？」
にやり、と笑うは、屋敷野 梢。彼女は禍々しい雰囲気を仄かに零しながらも大きな剣で薙ぎ払う。また、彼女が用意した亡者の手が幻影の足止めをし、僅かに残っていた光の球も炸裂する。
（うわー、なんかトラップが火を噴きましたね）
幻影兵士が消え行く中、真白は詠唱を続ける。正し、常にキーシェイロンを見た状態で、である。もう、キーシェイロンしか彼女には見えていない。そんな様子に声がかけずらかったが、円は気を取り直す。
「そいじゃま、回復するよー」
そういいながら足元にぺいっ、と羅盤を落としてフィールドを展開。そしてダイスをぺいっ、と投げる。HPと同時にMPも回復した所でちらり、と真白をみた。
「詠唱、まだ掛かりそうだねー」
「しかたありませんよ。多分強力な魔法でしょう。……『迅速』もう一回誰かかけます？」
円の呟きに梢が肩を竦める。そんな事はお構いなしとばかりに詠唱を続ける真白。幻影が亡者の手によって足止めされている彼女達の周囲は、微妙に雰囲気的にゆるく見えた。
幻影の兵士が蠢く中、キーシェイロンは幻影を残して掻き消える。そして、現れたのはサポートに徹していた上下 左右の近くである。彼女は隙を見てキーシェイロンにBS【氷結】を与える『氷姫のキス』を放っていたが密かにヘイトを蓄積していたのだろうか？
（これはちょっと厳しいでしょうか？）
翼での殴打がせまるも、タイミングよく都の巻いた種が芽吹き『ソーンバイト』が発動する。また、再び二一が放ったカマイタチが左右を庇った。
「相手はこっちだよ！」
九月がナイフの雨を降らせ、注意を引き付けると入れ替わるように碧南が飛び込んでくる。
「この早さについてこられるかしら？」
乙女ゲームが大好きで、ここへくる前もプレイ中だった碧南だが、将来有望なバスケット選手でもある。身体能力をフルに生かした機動で彼女はキーシェイロンを追い詰める。
「大丈夫か？」
「サポートしますわっ！」
近くにいた修が、『聖域作成』でHP回復の場所を作り、左右はそれにあわせて回復量を向上させるスキル『マナの伴奏』を添付する。
その間に九月は下がり、チョコレートを齧る。甘くチョコレート独特の風味が心を落ち着かせて場の効果も含めHPが大幅に回復する。それで気合を入れなおした九月は再びナイフを放った。
仲間がキーシェイロンに迎えるよう、璃音が幻影相手に大立ち回りを見せる。棍を振り回して華麗に『連撃』を決め、カバーリングに刀が入る。合間にキーシェイロンが威圧を飛ばしてくるものの、歌楽士トリオが放つスキルのお陰で防御力が上がっていたり、俊敏性が上がっていたりしている。
「こんなのも、ある事はあるんだがな」
楓が手を合わせ、円を作ってから地面に触れる。と、キーシェイロンの真下から大きな土くれの拳が飛び出してきた。
『おやおや、厄介ですね』
その言葉と幻惑を残し、キーシェイロンは二一の元へ姿を現す。だが、彼女はうろたえない。騎士の笑顔で立ち向かい、風の力で俊敏性と攻撃力を上げる『ジンブースト』をかけた蹴りを放つ！
「魔導士だからと侮るな！」
続けて『サダクビアの刃』を解き放ち、キーシェイロンは翼でそれを回避する。
『いやはや、冒険者さんは強い上に頭も回りますねぇ。こわいこわい』
キーシェイロンは苦笑を浮かべたまま、ふわりと虚空に浮かび続ける。幻影の兵士が次々に消えていく中、彼は何処となく静かに考察しているようだった。
（……人数不足の所為か？ それとも……）
合間合間に回復を入れながら修はこの戦いに違和感を覚えていた。なぜだろう、なにか決定打に欠ける気がするのだ。
確かに前衛を張っている亮たち拳闘士や刀、九月の働きは素晴らしいし、的確に治癒を施す夏朝の動きもよい。魔導士たちの魔法も仲間を庇ったりしているため、全体的被ダメージは少ない（というより、すぐさま回復している）。
（キーシェイロンもそれなりにダメージが通っている。なのに、何故キーシェイロンは焦らないんだ？）
今までの経験上、他の３人（柱？）はダメージを喰らって行くと少しずつ焦っていたように思う。だが、キーシェイロンからはそれを感じられない。
（落ち着け。今はやるべき事をしよう）
修は顔をあげ、前衛を張っている刀へと治癒魔法を放つ。『魔銃ナイチンゲール』によって弾丸と化した治癒魔法は、的確に刀の傷を癒した。
口笛が吹き、キーシェイロンの目が光る。亮の『挑発』が効果を表し、翼での殴打が亮を狙った。
「そのぐらい、予想済みだ！」
亮は軽やかなバックステップでかわし、楓が作った足場を利用して蹴り上げる。
（ここが使い時かしら？）
生まれた隙を生かそうと、碧南が風の魔法を閉じ込めたスクロールを使う。体が浮き上がり、彼女は見事な蹴り上げでキーシェイロンを地面に叩きつけようとした。だが、やはりと言うべきか翼で体制を整える。
にやり、と笑うは、屋敷野 梢。彼女は禍々しい雰囲気を仄かに零しながらも大きな剣で薙ぎ払う。また、彼女が用意した亡者の手が幻影の足止めをし、僅かに残っていた光の球も炸裂する。
（うわー、なんかトラップが火を噴きましたね）
幻影兵士が消え行く中、真白は詠唱を続ける。正し、常にキーシェイロンを見た状態で、である。もう、キーシェイロンしか彼女には見えていない。そんな様子に声がかけずらかったが、円は気を取り直す。
「そいじゃま、回復するよー」
そういいながら足元にぺいっ、と羅盤を落としてフィールドを展開。そしてダイスをぺいっ、と投げる。HPと同時にMPも回復した所でちらり、と真白をみた。
「詠唱、まだ掛かりそうだねー」
「しかたありませんよ。多分強力な魔法でしょう。……『迅速』もう一回誰かかけます？」
円の呟きに梢が肩を竦める。そんな事はお構いなしとばかりに詠唱を続ける真白。幻影が亡者の手によって足止めされている彼女達の周囲は、微妙に雰囲気的にゆるく見えた。
幻影の兵士が蠢く中、キーシェイロンは幻影を残して掻き消える。そして、現れたのはサポートに徹していた上下 左右の近くである。彼女は隙を見てキーシェイロンにBS【氷結】を与える『氷姫のキス』を放っていたが密かにヘイトを蓄積していたのだろうか？
（これはちょっと厳しいでしょうか？）
翼での殴打がせまるも、タイミングよく都の巻いた種が芽吹き『ソーンバイト』が発動する。また、再び二一が放ったカマイタチが左右を庇った。
「相手はこっちだよ！」
九月がナイフの雨を降らせ、注意を引き付けると入れ替わるように碧南が飛び込んでくる。
「この早さについてこられるかしら？」
乙女ゲームが大好きで、ここへくる前もプレイ中だった碧南だが、将来有望なバスケット選手でもある。身体能力をフルに生かした機動で彼女はキーシェイロンを追い詰める。
「大丈夫か？」
「サポートしますわっ！」
近くにいた修が、『聖域作成』でHP回復の場所を作り、左右はそれにあわせて回復量を向上させるスキル『マナの伴奏』を添付する。
その間に九月は下がり、チョコレートを齧る。甘くチョコレート独特の風味が心を落ち着かせて場の効果も含めHPが大幅に回復する。それで気合を入れなおした九月は再びナイフを放った。
仲間がキーシェイロンに迎えるよう、璃音が幻影相手に大立ち回りを見せる。棍を振り回して華麗に『連撃』を決め、カバーリングに刀が入る。合間にキーシェイロンが威圧を飛ばしてくるものの、歌楽士トリオが放つスキルのお陰で防御力が上がっていたり、俊敏性が上がっていたりしている。
「こんなのも、ある事はあるんだがな」
楓が手を合わせ、円を作ってから地面に触れる。と、キーシェイロンの真下から大きな土くれの拳が飛び出してきた。
『おやおや、厄介ですね』
その言葉と幻惑を残し、キーシェイロンは二一の元へ姿を現す。だが、彼女はうろたえない。騎士の笑顔で立ち向かい、風の力で俊敏性と攻撃力を上げる『ジンブースト』をかけた蹴りを放つ！
「魔導士だからと侮るな！」
続けて『サダクビアの刃』を解き放ち、キーシェイロンは翼でそれを回避する。
『いやはや、冒険者さんは強い上に頭も回りますねぇ。こわいこわい』
キーシェイロンは苦笑を浮かべたまま、ふわりと虚空に浮かび続ける。幻影の兵士が次々に消えていく中、彼は何処となく静かに考察しているようだった。
（……人数不足の所為か？ それとも……）
合間合間に回復を入れながら修はこの戦いに違和感を覚えていた。なぜだろう、なにか決定打に欠ける気がするのだ。
確かに前衛を張っている亮たち拳闘士や刀、九月の働きは素晴らしいし、的確に治癒を施す夏朝の動きもよい。魔導士たちの魔法も仲間を庇ったりしているため、全体的被ダメージは少ない（というより、すぐさま回復している）。
（キーシェイロンもそれなりにダメージが通っている。なのに、何故キーシェイロンは焦らないんだ？）
今までの経験上、他の３人（柱？）はダメージを喰らって行くと少しずつ焦っていたように思う。だが、キーシェイロンからはそれを感じられない。
（落ち着け。今はやるべき事をしよう）
修は顔をあげ、前衛を張っている刀へと治癒魔法を放つ。『魔銃ナイチンゲール』によって弾丸と化した治癒魔法は、的確に刀の傷を癒した。
口笛が吹き、キーシェイロンの目が光る。亮の『挑発』が効果を表し、翼での殴打が亮を狙った。
「そのぐらい、予想済みだ！」
亮は軽やかなバックステップでかわし、楓が作った足場を利用して蹴り上げる。
（ここが使い時かしら？）
生まれた隙を生かそうと、碧南が風の魔法を閉じ込めたスクロールを使う。体が浮き上がり、彼女は見事な蹴り上げでキーシェイロンを地面に叩きつけようとした。だが、やはりと言うべきか翼で体制を整える。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
-
- 2016年12月06日
- 参加申し込みの期限
-
- 2016年12月13日 11時00分
- アクション投稿の期限
-
- 2016年12月13日 11時00分
