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ヘルプー・ミー・エンジェル
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●ルーツを探して
鴻上 彰尋
は、
桧垣 万里
から連絡を受けてシーサイドアウトレットのショーウィンドウの前にやってきた。
「それじゃあ、赤石 雄二さんの件はよろしくね」
万里は天使マイケルから受け取った鈴を彰尋に手渡す。しかと頷き、鈴をポケットにしまうと傍らの
トワ・E・ライトフェロゥ
が声高に宣言した。
「driver ユウジ探すマス! 何処居るかわからないケド、ソレがイイ! 出発!」
「霊がいるとするなら、現場か、ご家族の所なんじゃないかな」
彰尋は、うーんと思考を巡らす。何も考えず走り出そうとしていたトワはぽんっと手を打つと頷いた。
「ナルホドー! 旧市街で聞くデスヨー。犯人は現場に戻る! ってtelevisionも言うマス!」
「犯人では、ないけどね」
苦笑する彰尋にトワはにかっと笑って歩き出した。
「犯人じゃない、ソデシタカー」
旧市街地に着くと、彰尋はきょろきょろとあたりを見回す。
(交通事故で亡くなったのなら、新聞とかテレビとか何かメディアで大体の場所はわかるんじゃないだろうか……)
近くのコンビニへ新聞を見に行ったが、残念ながらその事故と思しき記事は載っておらず。彼が考え込むとトワはあっと声を上げる。
「じーこ、現場は、police に聞いたら早いデス?」
「確かに。その方がいいよね」
「近くで起きたナラ住んでる人も知ってると思うマス!」
そうしようか、と二人はコンビニを出て交番を目指す。が、途中ではたと気づいた。
「……平屋の赤石は実家かもしれないしユウジが帰ってきてるかもデス」
トワはそう言ってぴたりと足を止める。
「え?」
シーサイドアウトレットを出る前にマイケルから聞いていた赤石家の大まかな住所。警察へ行くよりもそちらへ行く方が早いのではないか?
「実家じゃなくてもpoliceが事故で関連があるか聞いてると思うカラ聞き込みは最適デス!」
なるほど、そこへ行けば『雄二に会えるかもしれない』し、『どこが事故現場だったのか探ることができるかもしれない』だろう。二人は早速、そちらへ足を向けることとした。
「ユウジ アカイシを探してるマス!」
古びた平屋の表札に『赤石』とかかっているのをみつけ、トワは扉を叩く。やがて引き戸をゆるりと開けて顔を出した老婆はその小さな訪問者に淡く微笑んだ。
「おや……こんなに小さなお客様の知り合い、雄二にいたっけねえ……?」
騙すなんて心苦しいが、彰尋は機転を利かせて優しい嘘をついた。
「新聞で見たんです。事故で、おじさんが亡くなったって。以前、おじさんに親切にしてもらったことがあってお礼をしたかったんですけど……」
俯く彰尋に、雄二の母はあら、と声を上げる。
「そうだったのかい……わざわざ、ありがとうね」
あれも喜ぶよ、と笑う雄二の母。――鈴は、鳴らない。
(oh、他の人には、そいえばトワにも見えないデス)
ならば、いるとすれば、事故現場か……? 雄二はさらに続ける。
「あの、事故があった場所でせめて手を合わせたいのですが……」
雄二の母は一度頷くとメモに事故があった場所を書いてくれた。そして、そっと彰尋の手を取ってそのメモを握らせる。
「そうしてやってくれるかい、きっと、雄二も喜ぶよ。ありがとうねぇ」
頷いて、二人は急いで現場へと向かう。日没が、訪れる前に――!
走り、息が上がる二人。もう少しで、その場所にたどり着く! 事故があったという交差点にたどり着いた時。
――ちりーん。ちりん。
鈴が、鳴った。
「!」
『あぁ~……なんで、俺、あの時眠っちまったんだ……』
タイヤ痕の残る道路で、悔しげにつぶやく男の声を聞く。
――ちりーん。
男の、輪郭が見えた。トワは声を上げる。
「ユウジ!」
『……?』
振り返った男、雄二はトワと彰尋をしげしげと見つめる。
『……あんたらは?』
俺が見えるのか、と尋ねる雄二に彰尋は短く答えた。
「ええと、赤石さん、あなたを探していたんです」
『あぁ……天使か……悪魔かなんかの使いかい?』
弱弱しく笑った雄二の目は、後悔と未練に潤んでいる。
彼の母親が1人で生きていくという事が心配だった彰尋は、もうとっくにわかっていた。それ以上に、自分の母親なのだ。彰尋以上に雄二の母への心配を抱えているのは雄二だという事くらい、とっくに。
(彼が最後にお母さんとお話しできるといいんだけれど……)
トワも、同じ願いだった。ある一つの事に気付く。
鈴の音が鳴るまでは、トワにも雄二の姿は見えなかった。鈴の音の力を持ってすれば、あるいは……。
「みーれん、あるなら 最後にいいたいことあると思うカラ……!」
トワは、鈴の音のおかげで生前の姿に見える雄二の手を引く。
「ママ……オカーサンに、会うと良いデスヨ」
えっ、と目を丸くする雄二。
「そーときまると出発!」
しかし、トワはとんでもない方向音痴なのでもう赤石家を覚えていない。彰尋は苦笑しながら、トワと雄二を導くのであった。
「ユウジの、ママ!」
「ごめんください」
大急ぎで舞い戻った赤石家。トワは戸を叩く。彰尋も、呼びかけた。
『お、おい、アンタたち……俺は見えないんじゃ……?』
自分がこの世のものではないと自覚している雄二は目を白黒させている。彰尋はゆっくりと首を横に振った。
――ちりん。
鈴が、鳴る。
「おや、さっきの……」
鈴の音を聞いた雄二の母は彰尋とトワの後ろにいる雄二の姿をとらえ、固まる。
「ゆう……じ……?」
『おふくろ……俺が、見えるか?』
まさに信じられないものを目の当たりにしているといった表情で、雄二の母は頷く。
「雄二、なのかい? ほんとうに?」
『あ、ああ。その、うん、間違いなく、雄二だ』
少しの沈黙があたりを包む。トワは、雄二の背をとんと押した。
「トワのママはいないデスカラ話せるなら話すがイイと思うデスヨ!」
ね、と微笑みかけるトワに、雄二はひとつ頷いた
「あー……その、突然、いなくなって悪かった……」
「……」
「1人にして、ごめんな、おふくろ、その……」
雄二の母の瞳から、ぼろりと涙が零れる。
「……ッは、そんな事、伝えるために居残ってたのかい!」
「おふくろ……?」
涙に歪んだ顔を上げて、雄二の母は笑った。そして、雄二の肩をぱしんと一つたたく。
「私なら大丈夫だよ。寂しくないって言ったらうそになるけど」
彰尋とトワは、黙って二人のやり取りを見つめる。震える声で雄二の母は続けた。
「たくさん、頑張ったろう、疲れてたんだろう。ゆっくり、休みな。こんなとこに、いないで」
「……かあ、ちゃん」
雄二はそっと母の肩を抱く。
「……うん、ありがとう……」
「あっちで待ってておくれよ。私が行くまで」
「……わかった、見守ってるから」
ちゃんとおふくろの場所を整えておくから、準備ができるまで来るなよ、なんて軽口を叩いて、雄二はやっと笑顔になる。刻限が迫っていることに気づき、トワはマイケルを呼んだ。
「マイケルマイケルマケール」
ちょっと違うような? それでも、マイケルはきちんと二人の元へ舞い降りる。
『あれっ? 噛んでません?』
「噛んでないデス。デス。まだ、終わってないデスから」
『ああ……でも、見つけてくださったんですね! 良かったぁ』
彰尋は控えめに雄二の肩を叩く。
「……迎えが、来ました」
あぁ、と頷いた雄二が戸惑ったような顔で母を見る。
「ほら、いきな。ちゃんと皆さんにお礼いってね」
『うん……ぼうず、嬢ちゃん、ありがとうな』
「どうか、安らかに」
彰尋が祈るように手を合わせると、雄二は優しく微笑む。
マイケルに導かれて天に上る様を見て、トワは元気に言った。
「my friend! 背中の羽がなくても不思議なチカラあるマスからトワ達も天使だったデスヨ!」
『ふふ、そうですね! 彰尋さん、トワさん、ありがとう……!』
今度は間違いなく送り届けます!
その声はまばゆい光と共に、空へ登って行くのだった。
「この年まで親孝行できてるなら……」
よかったのでは、と親を知らぬトワは呟く。彰尋は心配そうに雄二の母親の顔を覗き込んだ。
「あぁ、二人とも、ありがとうね。最後に雄二の顔を見られて……声を聞けて、嬉しかったよ。不思議な事も、あるもんだね」
その顔には不安や孤独は宿っておらず、とても穏やかな笑みだけがあった。
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担当ゲームマスター
寿ゆかり
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
15人
参加キャラクター数
8人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年07月15日
参加申し込みの期限
2016年07月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年07月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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