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春色季節! 新作スイーツお披露目会開催中です!
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「水守君水守君!! 新作スイーツお披露目会だって! 試食会だって! いくよね!?」
水守 流
の前に回り込み、目を輝かせた
本居 陽毬
は力説する。
「だってタダだよ? タダだよ!?」
学生にとってこの上なく朗報ではないだろうか。しかも全然怪しくない。イベントである。開催者名もはっきりとした立派なイベントである。
「タダ?」
おう、本居どうした? そんな嬉しそうな顔して。と最初こそ気安い挨拶を投げた流は、両拳を胸の前で握り説明する陽毬をまじまじと眺め見遣った。
「新作スイーツの試食会だとぉ?」
「そうそう」
「お土産もあるぅ?」
「そうだよそうだよ!」
うんうん、と陽毬は首を上下に振る。
「タダか」と流が自問するように言葉を繰り返した。
疑惑が持ち上がっている。
(間違いない、こいつはなんやかんやでお土産をおねだりするつもりだ!)
流は自分に声をかけてきた彼女の意図が読めないわけではなく、彼女だからこそ見返りを要求するだろうことが予想でき、返答が濁りかけそうになるが。
狙われる財布を危惧しつつも、流は返答を一蹴できない。
(しかし……新作スイーツ……虎穴にいらずんば虎児を得ずか……)
葛藤とは不思議なもので悩めば悩むほど、己が利益ばかりが目について。
タダなのだ。タダなのである。
あの店やどの店のまだメニューにも載らないスイーツがタダなのである。
重ねて言うが、タダなのである。
(乗るしかねぇ! このビッグウェーブに!)
伸し掛かる大波により天秤の皿がメリット側に傾いた。
「おう、もちろんいくぜ!」
乗り気になった流に陽毬はそうこなくてはと両手を挙げて喜んだ。
…※…
「……ということで、水守君と一緒にやってきました試食会!
あっちにもこっちにも美味しそうなものがああああ」
はしゃぐ女の子は傍目から見たら微笑ましく、「どこから突撃していこうか悩むね。迷うねっ」と流を引っ張る陽毬は無邪気そのもので愛らしかった。
「へぇ、甘い物だけじゃなくパスタとかの軽食もあるんだな」
女性の比率が圧倒的に多い会場をざっと見回した流が率直な感想を零す。
「パンとかパスタもあるんだね?」
「本居、見た感じ全種類制覇目指してる顔してるけど、何から食うよ?」
それを拾った陽毬が聞き返すも流の興味は他に移っていた。
「俺はあそこのケーキとパフェで悩んでるとこだが、あっちのパンケーキも捨てがたいよな……。
とりま、近い所から順に回って行ってみるか」
人の列に並ぼうとする流の腕を陽毬は掴んで彼を自分に振り向かせる。
軽食も揃っているとなると無計画は後悔する予感を覚え、「ちょっと待って」と言わんばかりに陽毬は流を挙げた片手で制した。
「パンとかパスタがあるのなら、それならそういうメインメニュー系のものから食べて、それからスイーツにするのがいいかな」
「理由は?」
「先に甘いもの食べちゃうと、すぐにお腹いっぱいになっちゃってあんまり食べられないからね!」
「わかった」
了解し先導を任せるとばかりに視線を配られ、陽毬は立てられた案内図から最適ルートを割り出そうと吟味に両手を腰に当てる。
…※…
試食は大変に楽しい。それに出店数も少なくなく、
「こいつは来たかいがあったってもんだぜ」
と流はご満悦だ。
「水守君」
呼びかけて、彼が手に持つスイーツを陽毬は「こっちのが美味しかったよ」と別のものと交換する。
「おい、気に入ったのならもう一回取りに……」
一口食べる間も無く強奪され流はそれは無いだろと言いかけるが、尻すぼみに自分の台詞を飲み込んだ。そのぐっと堪える流に陽毬は、にぱっと笑い、ミニカップに盛られた苺ムースにスプーンを差し込んだ。
買わずに同じものを2回試食させてもらうのはマナー違反だよね!
勿論、流に交換したロールケーキは陽毬が既に試食済みで、味は保証できる。
自分が美味しいと感じ二口目も欲しいと思ったら「容赦などしない」と、どどーんと効果音すら聞こえてきそうな程言外に宣言する陽毬に流はやはり本居は本居だと改めた。
会場は女性比率が高いものの、男女のカップルもそれなりに割合を占めていた。デートの合間の繋ぎも勿体無いとばかりに各々があちらこちらで仲睦まじそうにじゃれ合い微笑み合っている。
そんな雰囲気だから、男女の組み合わせであったから、レッテル貼りのように自分達も他者から見れば学生同士の若いカップルと誤解を受けているのかどうか周囲の視線を伺う流は、ちらりと横目で陽毬を眺め、
(ないな……)と即断した。
隣りの男より、食べることに夢中になっているようではそう評価を下すしかない。
(うん、間違いなくそういう雰囲気じゃないな)
こういう場では大抵女性側は男性側に自らの評価を上げようとアピールのひとつやふたつはするものである。それをしない時点で色眼鏡で見られない限り自分達の姿はカップル同士には程遠い映りになるだろう。
らしいと言えばらしいし、そういうとこも愛嬌と言えば愛嬌なのだろうが、お兄さん少しこの子の将来が不安になってきたよと、ほろりと心に涙を浮かべてしまう流ではあった。
全種類制覇を目指し、残す処あと数種類となった所で陽毬は流に手招きする。
「ねぇねぇ水守君水守君」
「なんだ?」
「おいしかったよね」
「んあ。そうだな。どのスイーツも絶品だな」
「悲しいことにもう少しで試食タイムは終了みたい」
「あと三つくらいか」
ゼリーやアイス類を最後に残すなんて口の中もさっぱりと涼しい気分で帰れそうだなと流は頷く。
「もっと食べたかったなーって思わない?」
「そうだな」
受け答えを重ねる流は、陽毬の視線に――その眼差しに気づいた。
「そもそも水守君がここにいるのって、私が試食会のこと教えてあげたからだよねー」
ちらちらっと。ちらちらっと、している。最初に芽生えた予感を流は思い出し、答える声が鈍る。
「そう……だな」
対し、言質を取った陽毬はそうこなくっちゃとばかりに身をおねだりにくねらせた。
「なので、お土産ほしいなっ」おまけに、はぁと、なんて飛ばしてみるが、
「……」という沈黙に弾かれてしまった。
「ほらほら兄ちゃん、私の親切に対して誠意見せんかい」
悩むなと突かれる流は一度会場を見回してから陽毬に視線を戻しす。
沈黙は、単なるポーズである。嘆息はしない。それは「しょーがねーな」ではないからだ。
だから流は「で、本居は何が欲しいんだ?」と切り出した。
「何でもってわけにゃいかねぇけど、誘ってくれた礼に手頃な価格のなら買ってやるぜ」
腹は膨れて、満腹と言ってもいいだろう。これが至福と思えば、これを齎した相手には相応の返礼はやぶさかではない。
お土産のチョイスとなれば、その後の至福は続き、余韻も甘やかになるだろう。
全体的に悪い取引とは感じない。
ああ。ただ。
「それとそう多くも買えないからな」
強奪された試食品の品数に幾分かの心配を覚えそれに拍車をかけるように指折りだした陽毬に「ただし」と流は念を押す。先手を打たれそれは困ったとあまり困った風もなく陽毬は中断していた試食を再開しようと流を誘った。
楽しく食したものは再び食べたくなるのは道理であろう。
美味しいものには目がないのである。
お土産が多くなるか適量のままなのか、それは陽毬次第かもしれない。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
保坂紫子
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年02月23日
参加申し込みの期限
2017年03月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年03月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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