推理ゲーム『ねこじま人狼』2nd｜リアクション

推理ゲーム『ねこじま人狼』2nd

●　だれが狼だったのか

「みなさんお疲れ様でした。それでは結果発表と参りましょう。処刑された由貴奈さんか春彦さん、どちらかひとりでも人狼なら島民チームの勝ち、どちらも島民なら人狼チームの勝ちとなりますよ」
　エムアはそう言ってから一度みんなを見渡した。
「壬生由貴奈さん、および、楢木春彦さんの正体は、『人狼』です」

　遥斗は目を見開いて春彦を見つめる。
「本当か？　人狼としての動き、全然なかったよな……？」
　本心から驚いているという顔だ。
　一方、梢は瞳を輝かせ、むふん、と唸った。
「優木君、私をピコハンで殴っていーですよ。それと、行け卯木君！　来島君にデコピンですー」
　梢は賭けをしていたのである。遥斗が人狼じゃなかったら自分にピコハンしていい。
　そして、もし由貴奈が人狼だったら衛はアカリをデコピンだ、と。
　遥斗はピコハンを持っていなかったのでちょっと戸惑った顔をしただけだったが、衛は中指と親指で弾く構えをとり、ドヤ顔でアカリに迫った。
　ぴんっとおでこを弾かれたアカリは、「む……」と唇を尖らせる。
　エムアもそれにはくすくす笑い、それからごほんと咳ばらいを一つ。
「ふふ。まずはみなさんの真の役割を公開することとしましょう」

Result

＜人狼チーム＞
壬生由貴奈：　人狼
楢木春彦：　人狼
優木遥斗：　狂人

＜島民チーム＞
丹羽紅葉：　占い師
トワ・E・ライトフェロゥ：　騎士
志波武道：　共有者
屋敷野梢：　共有者→怪盗
新江天懸：　怪盗→共有者
来島アカリ：　島民
卯木衛：　らっかみ

「処刑されたのは人狼チームの人狼二人でした。
　よってこのゲームは島民チームの勝利です！」

　その瞬間、春彦がわあっと頭を覆った。
「島にもう狼は１匹もいねぇよ！　島民チームのパーフェクト勝利だこんちくしょーっ！」
　由貴奈がぽんぽんと春彦の肩を叩く。
「うちが吊られた時点で陣営は負け確……だけどまぁ、ナラッキー頑張ったよぉ。はるっちもね」
　はるっちと呼ばれた遥斗は小さく頷く。ナラッキーこと春彦は、がばっとその場で土下座した。
「優木と壬生先輩には、まじ謝んねえとっす！　二人ともホントごめん！」

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