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天界よりの試練 ――花咲く風のコズエル――
だが、ついにその時は訪れた。コズエルが直接後衛の歌楽士へと近づいてきた。
『Σ(ﾟДﾟ)』
すかさず着ぐるみさんが盾で防ぐ。シールドバッシュによりノックバック。だが、コズエルはくす、と笑うと黒い蝶を展開した！
「ちぃっ！」
璃音が魔曲『天上のオラトリオ』を奏で、万が一死亡しても自動回復できるよう準備する。そのお陰もあってかサキリやうっかり【瀕死】を喰らった九月は九死に一生を得た。
再びコズエルは姿を消し、植物が襲い掛かる。空間には一杯の蝶の幻影。それらを前衛組が凌ぎながらも、じわじわと追い込まれていく。
「これで最後か」
修はぐっ、とＭＰ回復ポーションを呷り、アカリと楓にＭＰ自動回復を添付。そして再び聖地展開を発動させる。
聖地に回復されながら、ねむるは修たち治癒士を守り続ける。彼が守れない部分は天才が戦斧を振るって補い、前方では九月と着ぐるみさんが植物を蝶ごと切り刻む。
衛が炎の魔法を連発し、合わせるように庚も『火遁』を使って植物を根こそぎ燃やせば、コズエルは三度姿を現した。だが、笑みの中に冷たさが混じり、彼女自身もそろそろ体力がつきかけている事が予想される。
修へと展開される青白い蝶をねむると天才で交代しつつカバー。運良くＨＰを回復させる聖地で局地的吹雪がおこり、ダメージはさほど大きくなかった。その上、楓がタイミングよく全体回復を放ち、タロットを掲げる。
「そろそろくるぞ！ 気を張れ！」
タイミングを合わせたかのように璃音が魔曲『守り人の盾』で状態異常への抵抗と防御力を上げ、反応したかのように赤と黄色の蝶が舞う。それらをやり過ごしながらも、庚が己の獲物を握り締めた。
「仕留めさせてもらうぞ、コズエル！」
『火遁』でコズエルを燃やすも、それは目くらまし。コズエルが怯んだその後ろに回り、『影一文字』でざばり、と切り裂く。
「ここが決め時、かな？」
「あわせるよ！」
真白もまた、深呼吸を経て虚空から銀の斬撃……『流星斬拳』を放って追い詰める。纏った疾風のドレスの裾が、えらく眩しい。碧南も、もう一度同じ技を放って倍の攻撃を仕掛ければ、コズエルはその身体をぐらつかせる。
「あ、こんなのあった。一本いっとく？」
「！ 威力増強ポーション？！」
都がアカリに投げ渡したのは、レアなアイテム。アカリは即座に飲み干し、全体に回復をかけついでに攻撃力を上げる『応援』も使用する。
硬直したコズエルへ、刀が気合と共に突撃し一撃。コズエルは翼でそれを払うも、刀はより激しい攻撃で攻撃する間を与えない。
後衛へ向かおうとしても、天才と着ぐるみさんに阻まれる。彼らを突破したとしても衛の『紅蓮弾』や『鳳凰乱舞』があり、その先にはまだねむるが控えているのだ。
「今度こそ……っ！」
硬直したコズエルへ飛びつき、登っていたサキリの爪が閃く。全身全霊をかけた一撃が、音を立ててコズエルの心臓を切り裂く。だが、コズエルは微笑んだままサキリを翼で殴打し、地面に叩きつけた。それでも、サキリは確かな手ごたえを感じていた。
「どうやら、相打ちかも、ね？」
サキリの身体がぼやけ、シャボン玉となってはじけて消える。それと同時に、ざわざわと何処からとも無く植物が姿を現した。
（えっ……まだ終わらないの？！）
真白は……いや、全ての者が息を飲んだ。
コズエルは、瞳を細め微笑む。
『人の子よ、もう、終わりです』
――儚くも愛しき者たちよ、蝶に抱かれて眠りなさい。
「っ！ まさか……、まだ何か隠してやがったのか……？！」
「こんなの、聞いた事ないぞ！」
満身創痍の庚が驚愕の表情を浮かべ、刀は困惑する。蝶の幻影が舞い上がったとき、そこにいたコズエルは、慈しみと悲しみの入り混じった笑顔で挑戦者たちを見つめていた。
「サキリくんの一撃は、絶対に入ってる！ そうだろ？！」
「ウチが見た限り、サキリの最大火力だろうし、ウチらだってがんがん攻撃力あげたりしてた。みんなも全力で攻撃をしていたし、コズエルだってHPかっつかつのはず」
衛がいてもたってもいられず叫び、璃音が戸惑い気味にいう。コズエルが倒れた際、言葉を２、３残して光と共に消滅する、と聞いたことがあるが、こんな展開は予想していなかった。
「念のために、身構えとけよ」
「なんか、すんごくいやな予感するんだけど……」
楓が注意を促し、都もまた楽器を構える。戦えるものたちは皆、武器を構えてコズエルを見つめる。だが、ねむるはがくり、とひざを付いた。もう、体力の限界に来ていたのだ。
（思うように体が動かない……。だめだ、治癒士を守らないと……）
それでも立ち上がろうとして、ふらり、と倒れる。修は彼の名前を叫んで治癒を施すも、ねむるは意識を朦朧とさせている。
（なんで、動いてくれないんだ！）
悔しさで胸がいっぱいになっていると……、まばゆい光が周囲を照らした。
『Σ(ﾟДﾟ)』
すかさず着ぐるみさんが盾で防ぐ。シールドバッシュによりノックバック。だが、コズエルはくす、と笑うと黒い蝶を展開した！
「ちぃっ！」
璃音が魔曲『天上のオラトリオ』を奏で、万が一死亡しても自動回復できるよう準備する。そのお陰もあってかサキリやうっかり【瀕死】を喰らった九月は九死に一生を得た。
再びコズエルは姿を消し、植物が襲い掛かる。空間には一杯の蝶の幻影。それらを前衛組が凌ぎながらも、じわじわと追い込まれていく。
「これで最後か」
修はぐっ、とＭＰ回復ポーションを呷り、アカリと楓にＭＰ自動回復を添付。そして再び聖地展開を発動させる。
聖地に回復されながら、ねむるは修たち治癒士を守り続ける。彼が守れない部分は天才が戦斧を振るって補い、前方では九月と着ぐるみさんが植物を蝶ごと切り刻む。
衛が炎の魔法を連発し、合わせるように庚も『火遁』を使って植物を根こそぎ燃やせば、コズエルは三度姿を現した。だが、笑みの中に冷たさが混じり、彼女自身もそろそろ体力がつきかけている事が予想される。
修へと展開される青白い蝶をねむると天才で交代しつつカバー。運良くＨＰを回復させる聖地で局地的吹雪がおこり、ダメージはさほど大きくなかった。その上、楓がタイミングよく全体回復を放ち、タロットを掲げる。
「そろそろくるぞ！ 気を張れ！」
タイミングを合わせたかのように璃音が魔曲『守り人の盾』で状態異常への抵抗と防御力を上げ、反応したかのように赤と黄色の蝶が舞う。それらをやり過ごしながらも、庚が己の獲物を握り締めた。
「仕留めさせてもらうぞ、コズエル！」
『火遁』でコズエルを燃やすも、それは目くらまし。コズエルが怯んだその後ろに回り、『影一文字』でざばり、と切り裂く。
「ここが決め時、かな？」
「あわせるよ！」
真白もまた、深呼吸を経て虚空から銀の斬撃……『流星斬拳』を放って追い詰める。纏った疾風のドレスの裾が、えらく眩しい。碧南も、もう一度同じ技を放って倍の攻撃を仕掛ければ、コズエルはその身体をぐらつかせる。
「あ、こんなのあった。一本いっとく？」
「！ 威力増強ポーション？！」
都がアカリに投げ渡したのは、レアなアイテム。アカリは即座に飲み干し、全体に回復をかけついでに攻撃力を上げる『応援』も使用する。
硬直したコズエルへ、刀が気合と共に突撃し一撃。コズエルは翼でそれを払うも、刀はより激しい攻撃で攻撃する間を与えない。
後衛へ向かおうとしても、天才と着ぐるみさんに阻まれる。彼らを突破したとしても衛の『紅蓮弾』や『鳳凰乱舞』があり、その先にはまだねむるが控えているのだ。
「今度こそ……っ！」
硬直したコズエルへ飛びつき、登っていたサキリの爪が閃く。全身全霊をかけた一撃が、音を立ててコズエルの心臓を切り裂く。だが、コズエルは微笑んだままサキリを翼で殴打し、地面に叩きつけた。それでも、サキリは確かな手ごたえを感じていた。
「どうやら、相打ちかも、ね？」
サキリの身体がぼやけ、シャボン玉となってはじけて消える。それと同時に、ざわざわと何処からとも無く植物が姿を現した。
（えっ……まだ終わらないの？！）
真白は……いや、全ての者が息を飲んだ。
コズエルは、瞳を細め微笑む。
『人の子よ、もう、終わりです』
――儚くも愛しき者たちよ、蝶に抱かれて眠りなさい。
「っ！ まさか……、まだ何か隠してやがったのか……？！」
「こんなの、聞いた事ないぞ！」
満身創痍の庚が驚愕の表情を浮かべ、刀は困惑する。蝶の幻影が舞い上がったとき、そこにいたコズエルは、慈しみと悲しみの入り混じった笑顔で挑戦者たちを見つめていた。
「サキリくんの一撃は、絶対に入ってる！ そうだろ？！」
「ウチが見た限り、サキリの最大火力だろうし、ウチらだってがんがん攻撃力あげたりしてた。みんなも全力で攻撃をしていたし、コズエルだってHPかっつかつのはず」
衛がいてもたってもいられず叫び、璃音が戸惑い気味にいう。コズエルが倒れた際、言葉を２、３残して光と共に消滅する、と聞いたことがあるが、こんな展開は予想していなかった。
「念のために、身構えとけよ」
「なんか、すんごくいやな予感するんだけど……」
楓が注意を促し、都もまた楽器を構える。戦えるものたちは皆、武器を構えてコズエルを見つめる。だが、ねむるはがくり、とひざを付いた。もう、体力の限界に来ていたのだ。
（思うように体が動かない……。だめだ、治癒士を守らないと……）
それでも立ち上がろうとして、ふらり、と倒れる。修は彼の名前を叫んで治癒を施すも、ねむるは意識を朦朧とさせている。
（なんで、動いてくれないんだ！）
悔しさで胸がいっぱいになっていると……、まばゆい光が周囲を照らした。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2016年07月01日
- 参加申し込みの期限
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- 2016年07月08日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2016年07月08日 11時00分
