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\ オーバータイム!/
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タロットの館へようこそ
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●潜む悪夢は
蒼澄 永姫
は、月と星のステンドグラスがはめ込まれた扉をみてぽつりとつぶやく。
「こんなところにお店があったのね」
看板を見てみると、そこには『タロットの館』の文字が。
「……占いはあまり信じないたちだけど、たまにはいいかもしれないわ」
カラン、と涼やかな音のドアベルが鳴った。
永姫の瞳を見て、占い師はすぐに口を開く。
「……あなた、何か辛い悩みがあるの?」
その瞳の奥の深い色に気付いた占い師は、すぐさま彼女をテーブルへと促した。頷いて、永姫はふわりとした一人がけのソファに腰かける。
「ずっと、悪夢に追われているの」
「……悪夢……」
「一緒に眠っても悪夢を見ない……私を悪夢から救ってくれる王子様は現れるかしら?」
どこか縋りつくような永姫の視線に、占い師は黙ってタロットカードをクロスの上に広げ、一枚選ぶよう促した。永姫が引いたのは、――逆位置の悪魔のカード。
「……ッ」
永姫は少し不安げな顔で占い師にそのカードの意味を尋ねた。
「無意識のうちに悪……『負の思い』に溺れるという意味のカードよ」
「え……」
永姫がヒュッと息をのんだ。
「やっぱりあの夢からは逃れられないのね……」
落ちるだけの、夢。あの日の、自家用機から、ただただ落下するだけの……。泣きそうな永姫の微小に、占い師はゆるりと首を横に振った。
「いいえ、そんなことは無いのよ」
「?」
首をかしげる永姫に、続ける。
「負のエネルギーが貴女を飲み込もうとしているのは事実よ。でも、それは……そのエネルギーはもしかすると『あなた自身』から生まれているかもしれないの。……自分を客観視して、新しい観点から見つめる事が出来れば、もしかしたら……解放されるかもしれないわ。あなたを解き放つのは、『王子様』ではないかもしれないの」
「そう……いつか、解放されるかもしれないのね」
「あなたの努力次第、かしら」
「あ、お代……」
占い師はにっこりと笑い、ボードに書かれた文言を指さす。
『あなたのお話、聞かせてください』
永姫は頷くと話しはじめた。
「聞いても楽しくないと思うけど……あなたになら話してもいい気がするから」
「ありがとう」
占い師はやわらかく微笑む。
「これでも私、お嬢様だったのよ」
「これでも……?」
「幼い頃に両親を自家用機の事故で亡くしたの」
占い師は表情を曇らせた。――かける言葉が、見つからない。その悲しみに、わかるなんて陳腐な言葉はかけたくなかった。
(……恐らく事故は叔父の工作による)
確かな事ではないので口には出さなかったが、永姫には確信があった。――それは。
「それで……まんまと家督を継いだ叔父に虐待されて、叔母に泥棒猫と蔑まれて……」
どこか諦めたような表情。
「今でも夢に見るの」
――そう、悪夢は『その事故から始まる日々、落ちるだけの日々』
「寝子校に通っていた頃は、学校だけが救いでね。同級生にも恵まれて楽しかったわ。何時ぶりだろうってくらい笑ったの」
ほっとしたように占い師は表情を緩めた。けれど、それをすぐに変えてしまう永姫の言葉。
「成人してからは叔父には会ってないはずなのに、夢だけはいつもついてくるの」
「……」
「誰かと一緒ならば悪夢も見ないかもと思って……いろいろな人の隣で眠ったけれど、ダメだった」
――ぬくもりを、求めて。
「隣りにいると居心地の良い関係の人もいたけどね、壊れてしまったの。今はいい友達」
フッと笑った顔は、どこか吹っ切れていた。
「これが私の過去」
「ありがとう」
話してくれて、と占い師は同情するでもなく憐れむでもなく微笑んだ。それは、永姫が『はなすこと』で少し救われたなら、と願うから。
「あなたは変な目で見たり哀れんだりしないって思ったから」
その言葉に、占い師は深く頷く。
――今夜は、どんな夢を見るのだろう――。
●隠密でうらない
……占いなんて自分のキャラらしくない。そう思った
青物 といき
は、地味なパーカーを被ってこっそりとその占いの館へ足を踏み入れた。
(誰も見てないよね……)
陸上部に所属し、長距離を走り、底抜けに明るい猫系の女子として通っている『私』が占いを頼んでいるところなんて見られたら恥ずかしくて茹ってしまいそうだ。
「いらっしゃい」
やさしく微笑みかける占い師に、おずおずと尋ねる。
「あ。あの……占い、頼んでもいいですか?」
「もちろん。さぁ、そこのソファへどうぞ」
なんとなく落ち着かなくて、そわそわしながらソファへと身を沈める。そして。
「えっと……年上の人に対する……恋愛が成就するかって」
もじもじと切り出したのは、思い人である浅井先生との恋の行方。ここ最近はこちらからもアタックをかけているのだが、いかんせん向こうが全然……。
スプレッドしたカードのなかから、といきが引いたのは『審判』の正位置だった。天使がラッパを吹き鳴らすそのカードに、といきは小さく首をかしげる。
「これは?」
「審判。再生、新しいチャンスのカードね」
思わず身を乗り出しそうになった。
「ふふ、新しい局面が訪れる、という意味のカードになるわね。でも、焦っちゃだめよ。ある意味では、『相性が悪い場合はスッパリ切れて新しい人が見つかる』という意味にも取れるの」
「えっ」
「だから、今現在の人と必ずしも結ばれるという意味にはちょっと取れないわねぇ……」
うぅぅ、と、といきはしょぼくれてしまった。
「やっぱりといきみたいなツルペタは色々駄目なのかな……」
「つ、つるぺたがダメなわけでは……」
どうしたらお姉さんみたいなセクシーさが持てるんだろ。ちいさく呟き、そして、といきはボードの文言に気付く。
「あっ、過去の話ねっ……。中学の時はといき女子校だったんだにゃ」
「あら、そうなの。実は私もよ」
まさかの女子トークに花が咲く。
「そうなんだ! 周りの皆はその時から近くの学校の男子と付き合っていたんだけど……同い年の子はやっぱり、感性とかがお子様だったんだにゃ」
「あぁ……なるほどねぇ。わからなくはないわ。男子って妙にお子様なところが有ったりするのよね。良く言えば……永遠の少年っていうか」
「……といきは、ちょっと年上の、人がいいかなあって」
なるほど、と占い師は頷く。
「ふふ、でもね、それってまだ若いから年上の人の落ち着いた雰囲気に惹かれるのかもしれないわ。本当にそのお相手が好きか……しっかりと見極めるのよ? このカードは、固定観念を捨てるという意味もあるの」
「へぇ……」
「どちらにせよ、とても良いカードよ? 前向きに頑張ってね」
にっこりと占い師が微笑んだときに、といきは紫色の小さな石がついたブレスレットをケースの中に見つけた。
「これ……」
「アメジストね。今のあなたにピッタリだわ。『真実の愛を見極める』」
「くださいにゃ!」
アメジストのブレスレットを買うと、といきはぎゅっと胸の前に握る。
――好きな気持ちは、持ち続けても、良いよね。
●僕のこと。
「遅くなっちゃった。早く寮に帰……」
ぱたぱたと寮へ急ぐ
恵御納 夏朝
は、とある店の前で急に足を止めた。というか、止めさせられた。
「あれ?」
看板には、『タロットの館』と書かれている。
「占いの館? 新しくできたのかな……気になるし、ちょっと寄ってみようかな」
そう呟いた時には、もう扉に手をかけていた。
ソファに座るよう占い師に促され、問われる。
「あなたは、何が知りたいの?」
(一番大事な事は、前に友達に占ってもらえたし……)
項目を見ながら、うーんと考え、ややあって夏朝は告げた。
「僕の……基本的な事とか、占ってもらえたら……嬉しい、です」
ではカードを引いて、とシャッフルしたタロットカードをクロスの上に広げる占い師。その中から夏朝が引き当てたカードは、『塔』の逆位置だった。
「……ッ!?」
禍々しい曇天に、塔に落ちる雷。夏朝は衝撃的な絵柄に驚きを隠せず、恐る恐る占い師の表情を窺う。
「このカードは、逆位置の方がマシな意味になるわ。大丈夫よ」
何が大丈夫なんだろう。続きをはやる気持ちで聞く。
「このカードは、『破壊』のカード。崩壊してどうしようもない状況、という意味よ。もしかしたら、過去のあなたがそうだったのかもしれないわね。……でも逆位置になることで、破壊のあとの再生を意味するカードになるの」
「再……生」
「もしかして、何か深い悩みがあったのではなくて?」
そう問われて、夏朝は自分の過去の話を始める。
「信じてもらえるかわからないけど、僕の中には別人格がいて……」
占い師が頷きながら聞いているのを確認し、夏朝は続ける。
「1回だけ、不思議な噂を利用して、もう一人の僕に……夏夜ちゃんに、会えた事があるんだ」
「不思議な噂……? そう、それで……夏夜ちゃんはどんな子だったの?」
少し俯き気味に夏朝は答える。
「当時は怖かったけど、色々あって……今はもう怖くない、僕の大事な……双子のお姉さん的な感じ、かな?」
ほっとした様子で占い師は頷いた。
「良かったわ。あなたが乗り越えて、受けとめたから……このカードは、もう悪い意味は孕んでいないわ。自分から目を逸らさなければ、きっと大丈夫よ」
「そう、なんだ……良かった……!」
ホッとしたような顔で、夏朝は笑う。知ることが出来て良かった、と占い師に礼を告げた。そして、ちらと目に入ったのは、お守りのブレスレット。
「あの……これ、ひとつ作ってもらえますか?」
「今のあなたにピッタリなもの……そうね」
占い師は天然石のビーズを取り出すと、ブレスゴムに通していく。水晶、そして、アイオライトにラブラドライトが綺麗に配置された。
「はい。……自分を見つめる、感情をコントロールするお守りなの。あなたと、『夏夜』ちゃんの為のブレスレットよ。是非、つけてあげて」
「わぁ……」
アイオライトの澄んだブルーに、ラブラドライトのくすんだ虹色が光る。夏朝は、それを腕につけると、今後の少しの不安を振りほどくように前を向いて歩き始めた。
●恋を、占って
嘉島 和穂
は、路地裏のその店の前で足を止める。
「わ、こんな素敵なお店、あったんだ。いいなぁ」
タロット占いという文言を見て、ぽつりとつぶやく。
「恋占いとか……やっぱり、気になるよね……?」
恐る恐る扉を開くと、そこにはいかにもといった占い師が座っていた。
「ようこそ」
「あの……お邪魔しまーす……」
「ふふ、そこのソファにどうぞ」
言われた通りソファに腰かけると、占い師はにっこりと笑顔で聞いてくる。
「お悩みは? 何についてかしら」
「え、えーっと……す、好きな人が……いるんですけど……」
とぎれとぎれ、絞り出すようにそう告げると占い師はふふふ、と笑んでカードを混ぜはじめる。
「お相手はどんな方なの?」
「えと、ただの大学の先輩後輩という関係、です。悪くは思われてない、と思うんだけど!……もっとお近付きになりたい……けど……共通点が少なくて」
「あら……じゃあ、もどかしいわね」
「大学で運が良ければ行き会うことができる、程度です。変に積極的になっても、引かれそうでどうしたらいいか……」
わかんなくて。そう言ったところで、占い師は手を止めた。
「あ、相性、なんですかね? うまくいくのかなーっていうか、どうしたらいいのかなっていうか、えーと……のんびりしてちゃ、駄目ですよねぇ、みたいな……」
上手くまとまらなくてあたふたする和穂に、占い師はおっとりとした笑みを向けてカードを引くように促す。
「大丈夫よ。あなたのお悩み、わかったわ。……どうぞ」
高鳴る胸を抑えながら引いたカードは……。
「愚者の逆位置、ね」
「えと……?」
ピンとこないカードに和穂は首をかしげる。
「あなたが問題と向き合うことを避けている、という暗示が出ているわ。……恋する自信が無い、チャンスを上手くつかめない、しり込みしてしまう……そんな感じね」
「そう……なんですか……」
しょんぼりと肩を落とす和穂に、占い師は首を横に振る。
「それよ、それがいけないの!」
「え?」
「あなたは、『相手にひかれないか怖い』って思いが強いわ。でも、悪く思われていないっていう自負もある。どっちつかずなの。……あなたがいつも通り、あなたである事が大切よ。無理に話題を捻りだしてぐいぐい行くこともない。きっと自然な流れで関係を築いていけるわ。……現実逃避をしなければ」
だから気を落とさないで、と占い師は微笑む。和穂はゆっくりと視線を上げると、苦笑した。
「えへへへ……頑張っても、いいんですよね?」
「もちろん。あくまでも、自然体で、ね。頑張りすぎは禁物よ?」
こく、と頷き和穂は呟く。
――だって、諦めようとは、思えないんだもの。
そして、カウンターに置いてあるブレスレットを見つけて和穂はぱあっと表情を明るくした。
「あ、かわいー」
「ふふ、ありがと」
「……私にも、一つ、お願いできますか? 今日言ってもらったこと、覚えていて、頑張りたいです」
「応援するわ」
そう言って占い師が作り上げたのは、ガーネットとカルセドニーのブレスレット。
「ガーネットはあなたのマイナスの心をプラスに傾かせて、自信を付けてくれる石よ。カルセドニーは、縁結びと言ったところかしら。良ければ、身に着けてあげてね」
「綺麗……ありがとうございます」
和穂はブレスレットを腕に付けるとぺこりと頭を下げた。
腕に輝くガーネットは熱く燃えるように和穂を後押しし、カルセドニーは火照った感情を優しく冷ましてくれることだろう。
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年05月25日
参加申し込みの期限
2016年06月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年06月01日 11時00分
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