this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
タロットの館へようこそ
<< もどる
1
2
3
4
つぎへ >>
●恋に恋して
月守 輝夜
は緊張した面持ちでソファに座り、そしてぺこりと頭を下げた。
「あの今日は宜しくお願いします」
「こちらこそよろしくね」
そっと輝夜の顔を覗き込むと占い師は微笑む。
「大丈夫よ。リラックスしてね」
温かいハーブティーを机に置くと、輝夜はホッとしたように息を吐き出す。そして、やはり緊張を隠せない声で告げた。
「えっと恋愛運を占ってもらいたいです」
しゅる、と絹の袋からタロットカードを取り出し、クロスの上に広げる。
「一枚、お好きなのをひいてね」
促された通り、輝夜はそのなかから一枚のカードを引き当てた。
『悪魔』の逆位置。
「うーん……まだ、恋愛ってときじゃないかもしれないわね」
「えっ」
輝夜は少し残念そうに眉を寄せた。
「そう、なんですか」
「もしかして誰か気になっている人でもいた?」
「いえ、仲のいい友達はいますけど、恋愛とかそういうのじゃなくて」
「そう……」
カードを目を細めるようにして見つめる占い師は、続ける。
「あなたが何かに執着しているっていう意味のカードなのよ」
うーん、と輝夜は考え込む。――思い当たる節が、無い。
「もしかすると、これから執着してしまうかもしれない、という意味にも取れるわね」
「それは、怖いですね」
「でも、今知れたから良かったのよ。大丈夫」
うん、と輝夜は一つ頷き、
「そっか、まだ早いのかな」
「そうね。……悪魔のカードは、何か『問題から逃げる』と言う意味もあるの」
あぁ、と輝夜は合点がいったような顔をした。
「来年は受験勉強もあるし勉強に集中するように! って事なのかな」
占い師はゆるりと微笑む。
「そうかもしれないわね」
「高校に入ったら恋人できるかな?」
「そうね、そのときにならないと、わからないわね」
輝夜は少し考え込んで、そしてぽつりと問うた。
「どうしたらいいですか?」
良い運を、引き寄せるには。占い師は一呼吸置いてから、答える。
「あなたがあなた自身を客観視すること」
「客観視……?」
「そう。今自分はどんな状況に置かれていて、何が好きで、誰が好きで、何をしたいのか。それを、第三者視点で見つめるの。主観的になるとどうしても抜け出せない事ってあるわ。だから」
なるほど、と頷いて輝夜は支払いを済ませ、店を出る。
(私にも、いつか素敵な出会いがあるといいな)
結果は少し残念だったけれど、占い師のアドバイスを反芻しながら帰路を行くのだった。
●太陽
「はいわー、占い大好きなのです!」
嬉しそうにソファに腰かけた
椿 美咲紀
ははやる気持ちを抑えきれないと言った感じで、ニコニコしている。
「どんなことを占おうかしら?」
占い師に問われ、大きく頷いた美咲紀は答える。
「【あなたを表すカード】とかに激しく興味があるのです!」
なるほど、と頷いた占い師は、カードをクロスの上にスプレッドした。シャッフルしながら美咲紀の声に耳を傾ける。
「どんなカードとか意味はどうだとか。そしてカードが暗示するものは何なのか!」
「ふふ、どうぞ」
促され、美咲紀は一枚のカードを引いた。『太陽』の逆位置だ。
「太陽のカードね」
「おおっ」
美咲紀は興味津々で身を乗り出す。なんだか良さそうなカード! けれど。
「でも、逆位置なの」
「え?」
「……太陽は、自我や芸術性、パワーのカードよ。あなたはとてもパワフルで、積極的な性格だと思うの」
そこは、当たっているだろう。美咲紀は頷いた。
「けれど、太陽が燃えすぎた時……周囲はどうなるかしら」
「……あ」
「熱くなってしまうわね、燃やしてしまうかもしれない」
美咲紀は不意に不安になってくる。
「このカードが暗示する意味は、『自分を過信しすぎたり自意識過剰になっているかもしれない』ということよ」
美咲紀はショックで仕方ないという顔をしていたが、首を横に振るとこう付け足した。
「見方を変えればこれはこういう風にも取れるのです、明るくて、とってもいいねっていうか! 自信がなくてうじうじしているよりも……」
スッと占い師は人差し指を己の唇に当てる。
「そういうところが危ないわ」
『無理矢理にでもいいことにこじつける』その美咲紀の思いが、伝わったのだろう。占い師は優しく微笑むと、こう続ける。
「気持ちはわかるわ。嫌な事って受け入れたくないものよ。それに、プラスに考えて動くことができる。それはあなたの長所よ。大事にして良いの。……でも、それを誰かに押し付けては駄目。『無理矢理に』考えるのは、良くないわ。……自然と、プラスに向かえるはずよ。あなたなら」
涙がじわりと滲む美咲紀に、そっと温かいハーブティーを差し出すと占い師は優しく笑った。美咲紀は小さく小さく頷く。
「あ、私のお話ですね!」
「ええ、是非聞かせて?」
「TVの占いコーナーとか大好きです」
「あぁ、それでここに来てくれたのね……」
「ささやかな占いでも毎日色々と刺激を受けるのです。ラッキーアイテム身に着けていくとホントに良い事があったり!」
悪いことがあった時はそっと心の中でスルーするのです、と美咲紀は笑う。
「ふふ、そうね。占いは『良い事』と『アドバイスになること』だけを覚えておくのが良いと私も思うわ」
ありがとうございました、と去っていく美咲紀の背中を見て、占い師はそっと太陽のカードを正位置に戻す。
――きっと、あの子が正しく輝けますように。
●未来、過去、自分
常闇 月
は、その店の前で立ち止まり、ぽつりと呟いた。
「……少しだけ、興味がありますね」
からん、とドアベルが鳴る。
「いらっしゃい」
アロマランプの光に導かれるようにして、月はソファへと腰かけた。
「昔話……すみませんが、申し上げるような内容はありませんので……」
先にお支払いします、と月は紙幣を差し出す。
「あら……。ええ、わかったわ。それでは、占いたいことを教えて?」
深くは詮索せず、占い師は代金を受け取ると月に尋ねる。
「私の、基本的な事柄を」
占い師は頷くと、すぐにタロットカードをシャッフルし、クロスの上に広げて見せた。
「さあ、好きなカードを選んで頂戴」
月がやや迷って指さしたカードを、めくるように促す。
――『月』の正位置だ。
「月……」
自分の名と同じ字に、月はなにか不思議な運命さえ感じる。不安定に空に浮かび満ち欠けする月の絵が、なにか空恐ろしくさえ感じた。
「このカードは、『不安』のカード。無意識、本能に翻弄される『感情』を表すわ」
「……?」
「あなたは、ひょっとしたら常にそこはかとない不安や、原因のわからない悩みに苛まれているのではないかしら」
一瞬だけ、月の表情が曇った。喜怒哀楽が顔に出づらい月だが、よくよくみるとその感情の浮き沈みはなんとなくわかる。
「あなたが『話せる過去は無い』と言ったのも、なにか過去を背負っているから……そうではなくて?」
月は冷静に、問うた。
「……この場合は何に気をつければいいのでしょうか?」
「あなたは自責の念が強いところがあると思うの。どうか、感情に飲み込まれないで。曖昧な状況にいるのかもしれないけれど、あなたが思うほどあなたは悪くないわ。もう、未来を向くときが来ているのよ」
「……そう、ですか……」
「大丈夫よ」
安心させるように微笑んだ占い師の顔を見て少し安心し、月は切り出す。
「……せっかくですし、お守りブレスレットをいただけますか?」
ゆっくりと頷いた占い師は、そっと月の瞳を見つめた。そして、水晶を多目にいれたブレスレットにラブラドライトとアクアマリンを配置する。
「これは、カルマを浄化する力があるの。あなたの前世、過去を許すための石。……どちらも癒しの力がつよい石なのよ」
よければ身に着けてね、と月の手を握り、そっとその手首にブレスレットを通す。
「ありがとう、ございます……」
ふと、気付くか気づかないかの淡い笑みを浮かべ、月は店を後にした。
●君の力になりたい
八神 修
は、ぴたりとその店の前で足を止めた。
「こんなところに……」
過去にも占いの店があったっけなぁ。そう思ったときには、もう足を踏み入れていた。
「いらっしゃい。そちらへどうぞ」
促されると、修はソファにゆったりと腰かける。
「お悩みは?」
「ええと、全体運なんですけど……」
そう言って話しはじめるも、占い師は首をかしげる。
「……あなた、何を占いたいのかわからないわ。もしかして……」
それは全体運じゃないんじゃないかしら。
そう言われて、修はうっと声を詰まらせる。――そして。
「好きな人が居ます」
「ふふ、そうね、素直にならなければだめよ」
「七夜あおいと言ってクラスメートです」
どんな子なの? と尋ねる。すると、修は驚くほどスムーズに説明を続けた。
「あおいは明るくて性格も良くて。一寸鈍感だけど、でも一緒に居ると安らげる俺が居て……」
カードをシャッフルしながら、占い師は黙って聞いている。そのほかにも、修は過去の話として寝子祭や初詣のはなしをぽつりぽつりと紹介した。
「料理を頑張ってるので力になりたいとも思ってる」
「うん……」
「俺の心の支えになってくれて、笑顔1つで俺は力が出るんだけど。あおいにとっての俺がそうだとは限らない」
「そうね」
「頼られてるし大切な友人だと思われてるのも分る」
「えぇ」
そこで、修は急に自信なさげな声を出した。
「けど……そのう……、どうしたらもっと好いて貰えるのか……とかやっぱり考えてしまうんですよ」
「はい、どうぞ」
「なんだか要領を得なくてすみません」
カードを引くよう促されて、修は一枚カードを引いた。『力』ライオンを女性が抑えている絵が描かれている。
「……『力』は、一見パワフルなカードに見えるでしょう? でも、意味しているのは『コントロール』なのよ」
「コントロール?」
「獅子を抑えているのは、無防備な女性よ。力で抑えているのではないの。これは、『コントロール』しているのよ。あなたはあおいさんという女の子が好きだと言ったわ。好きという気持ちは、素敵なものよ。プラスの感情だもの」
「はい」
「でもね、コントロールを失うと大変なことになるの。あなたは今、正直もどかしい気持ちがあるわよね、彼女にもっと好いてもらいたい、頼りにしてほしい……」
修は、小さく頷く。
「焦れてはいけないわ。全てを振り切って行動したいという気持ちに襲われる時が来るかもしれない。でも、耐えてね。……いずれ何らかの形であなたが落ち着けるときが来るわ」
「ええと……どうすればいいですか……?」
修は全てのアドバイスを心に刻もうと、問いかける。
「あなたが彼女を急かすことをしないことね。何かをすることで『好きになってもらおう』と思わない事。ただ、純粋に一緒の時を過ごせることを楽しむといいわ。彼女が鈍感で焦れるのはわかる。でも、だからこそ強引に押してはだめよ」
「わかりました」
修は頷き、そして続ける。
「彼女は、俺の事をどう思っているんだろう……」
「……そうね、今は『頼りがいのあるクラスメイト』と思っているんじゃないかしら? それ以上でも以下でも、ないわね」
だよなぁ、と修は苦笑する。
「うん、でも……ありがとうございました。参考にします」
「あなたに、素敵な運が舞い込みますように」
店を出ると、修は小さく伸びをする。
そこに、
常闇 月
の姿を見つけた。
「あ、八神さん」
「常闇……買い物の帰りか?」
「はい。もしかして、八神さんも占いを?」
ぎくり、と肩を揺らす修。
「あー、うん。まあ、ね。も……ってことは、常闇も?」
「はい。八神さんは何を占っ……」
「へえ、何を占ってもらったんだ?」
明らかに聞かれたく無さそうな八神に、常闇はちらと思った。
(少々気になりますが……野暮というものかもしれませんね)
そして、聞かれたことを答える。
「私は……『私自身』の事を」
「うん……そうか。どう? 何か、収穫はあった?」
こくり、と月は頷く。
「八神さんは?」
修も確かに頷いて、笑った。
「うん。アドバイスを貰ったよ。しっかり覚えておかないとな」
そして、二人は他愛ない話をしながら途中まで帰路を共にするのであった。
<< もどる
1
2
3
4
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
タロットの館へようこそ
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
寿ゆかり
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年05月25日
参加申し込みの期限
2016年06月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年06月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!