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寮生の日常 ~桜~
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桜花寮の台所には電気コンロが1台付いている。
女子寮の住人、
小倉 杏子
は実家から送られてきた素麺を熱湯の中からざばっと引き揚げ冷水にさらすと、薬味の盛られた小皿と一緒にトレーに乗せた。振り向くと同居人の
ナタリア・シシロヴァ
の頭が見える。
「お素麺準備できたでありますよー? 着席願いであります!」
明るい杏子の声にナタリアはわずかに反応する。が、すぐに気だるそうに目を伏せた。
「杏子。素麺はいりません」
ナタリアはロシアの出身である。極寒の地域で育った彼女に湿度の高い日本の夏は厳しいようだ。元々ロシア料理以外はあまり食べない上に夏バテ。ここしばらくは素麺ばかりで食欲がわかないようである。
「好き嫌いはダメでありますよ!」
「結構です。貴方がすべて食べてください」
「ただでさえ最近食べてないんでありますし!」
「貴方が全て食べて下さい」
杏子がテーブルにナタリアの素麺を乗せる。ナタリアがいらないと押し返す。それを杏子が再び押し返す。それならとナタリアが横に避ける。ため息をつきながら杏子がそれを戻す。
「ぐぬぬぬであります……あっ!」
「……!」
素麺ラリーが続くうち杏子の手が滑ってしまった。カツオ出汁のつゆが床にこぼれてしまう。
「わわっであります!!」
反射的に食器を受け止めようとして杏子の足が一歩ナタリア側に動いた。瞬間、ナタリアの瞳が光る。
「私の領土に侵入しましたね杏子」
夏バテで青白い肌をしたナタリアがゆらりと立ち上がった。杏子とナタリアは部屋のスペースを『領土』として区切り不可侵条約を結んでいる。杏子の領土侵入を確認した彼女の瞳には不穏な光が宿っていた。……ナタリアはよく杏子の領土に侵入しているのだが、それはそれ。これはこれだ。
「いいでしょう、杏子。戦争です」
ナタリアは近くにあった茶色い輪ゴムを素早くひき、杏子の眉間に狙いを定めて指を離した。
「なっ! 勝手に入っちゃったのは悪かったでありますが!」
杏子は素早く傍らのトレーで輪ゴムの攻撃を防御した。乾いた音がして輪ゴムがはじかれる。
「見どころのある動きです、杏子」
「ナタリアさん、好き嫌いはダメでありますよー!」
「問答無用です。第2撃準備完了」
ナタリアの容赦のない輪ゴム攻撃が杏子を襲う!
杏子は慌てながらもトレーで輪ゴムを防ぐ。その時、トレーが机に置いてあったクーラーのリモコンに当たり、テコの原理で大きく飛んだ。ちょうどスイッチにトレーが当たったのか、電子音が鳴ってクーラーが止まった。
「「あ」」
杏子とナタリアの声が被さる。
リモコンは綺麗な放物線を描いてポチャリと杏子のコップに落ちる。今から飲もうとしていた水で満たされた食事用のコップである。
「わーっ。拭かないと大変であります!」
杏子が急いでコップからリモコンを引き上げる。温度表示の画面がおかしなことになっていた。
「……暑いです、杏子」
「い、今すぐクーラー入れるでありますよ! って、あれ? あれれ?」
杏子がリモコンをいじるがクーラーは動かない。次第に部屋の温度がじりじりと上がって行った。
「これが……あなたの戦法というわけですか、杏子」
「断じて違うであります! 故障はわざとじゃないでありますー!」
杏子は目をうずまきにしながら混乱している。原因を探ろうとリモコンをいじった。
「……もう、何もかも嫌になりました」
ナタリアは燃え尽きたような目をすると、もそもそと部屋の隅で膝を抱えた。現状に対する無言の抗議。
「あう、ナタリアさんー」
「……」
こうなると、ナタリアはテコでも動かなかった。
朝の9時過ぎ……。
「んー……よく寝たぁ」
桃川 圭花
はベッドから身を起こすと、半分しか開いていない眼(まなこ)で自分の眼鏡を手探りする。視界がクリアになると腕を回し、腰をひねって軽く体をほぐした。よし、やるか。とお腹に手を当て腹式呼吸と発声練習をはじめる。何かのための練習のようだ。大きく口を開けて早口言葉もやっている。
これまでこういった練習はしたことがなかったが、練習を始めてから眠気も抜けるし悪くないと感じ始めている。起きる時間はゆっくりだが……まあ、そこは夏休みなので。
「にしても……今日も暑いわね!」
窓の外ではさんさんと太陽の光が降り注いでおり、寝起きの圭花の肌はじんわりと汗ばんでいた。発声練習後、軽く汗をかいた肌に髪がまとわりついて落ち着かない。思わず太陽に文句を言ってしまった。
寮部屋には風呂がないため共用のシャワー室に向かうことにする。1日を気持ちよく過ごしたかった。服を脱ぎ、シャワーのハンドルに手をかける。鈍い音がして、
「え」
ハンドルがもげた。
「嘘ー……」
どうも、この寮のシャワーは壊れやすいようだ。はー……とため息をつく。まあ、壊れたものは仕方がない。こちらは後で修理を頼んでおこう。圭花は故障中の張り紙をしてシャワー室を出た。
「あっ。桃川さん、おはようであります!」
「おはよう、小倉さん。おでかけ?」
「はい! ボルシチ缶や氷などを買いに行くであります。あとはリモコンが壊れて、電気屋さんもであります」
ボルシチという言葉から、圭花は杏子が同室のナタリアと何かあったのだろうと想像した。深くは聞かない。
「今日はよくものが壊れるみたいね。さっきここのシャワーのハンドルも壊れたの。しょうがないから、これから銭湯にいくとこ」
「なら、途中までご一緒するであります!」
「そうね。あ、ちょっとだけ連絡してもいい?」
「もちろんでありますよ!」
圭花は親しい
最上 るるか
にシャワー室が故障したことを連絡しておいた。送信確認が終わると杏子と共に寮を出る。
「今日もいい天気でありますね!」
この子はこの暑さでも元気だなあ。そんなことを思いながら。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
相馬 円
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年08月19日
参加申し込みの期限
2014年08月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年08月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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