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クリスマス・プレゼント
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桐野 正也
は悩んでいた。
男子高校生には全く似つかわしくないファンシーな雑貨店で、きゃわきゃわ元気な女子中高生達に紛れながら、アロマの香りに包まれて悩んでいた。
(女の子ってどんなプレゼントが良いのかな……)
可愛い物なぞにおよそ興味がないであろう男子高校生が1人、パステルカラーの棚の前で真面目な顔で立ち尽くす。浮きまくりである。周囲の女子中高生達は、(……頑張れ!)とほっこりした視線を正也に送る。しかし彼はそんな生温かい視線に気が付かないほど真剣だった。
後輩の女の子にプレゼントを贈ろうと正也は思っていた。それは、日頃の感謝の意味とかもあるけれど。
(今回は、自分としてはもっと、その、特別な意味を込めたい……!)
特別な意味。あなたが、特別だよという意味。だからこそ、正也は真剣に悩んでいた。これで、あの子との関係が変わるかもしれない。
とは言え、まだまだ先輩と後輩。本人にきちんとしたリサーチが出来ている訳でもなく、自分自身、女心を理解出来るタイプとは言い難い。プレゼント選びは難航していた。
(1番無難なのはお菓子とかだけど、それじゃあ普通だし。じゃあ花束……ってキザか俺は!)
目をつぶり考えていた正也がカッと目を見開いて自分にツッコむ。隣の女子中学生達がクスクスと笑う。
(アクセサリー……は、高すぎなんだよなぁ。高校生にはキツい値段だったし、これじゃあ贈られる方も気まずいよな……)
笑いが止まらなくなってその場を離れた女子中学生達にも気が付かず、正也はあーでもないこーでもないと、1人百面相だ。
―――だーっ! いっぺん外に出よう!
ぶんぶんと首を振って、正也は店の出口を目指した。外に出ると、一旦深呼吸する。店内のアロマの匂いに酔ってしまったのだ。何で女の子はあんな物を好きなのだろうと考えていた時、知っている声がした。
「……こんなところで何をしてるんだ?」
クラスメイトの
楪 櫻
が不思議そうな顔をして立っていた。
「おー、櫻さん! まさかこんなとこで会うなんて思わなかったなー」
「いや、それは私のセリフだが。桐野はこういう店によく来るのか?」
―――ぎくり。可愛らしい外装の店構えを振り返りながら訊く櫻に、正也の呼吸が一瞬止まる。
「あ! いや、その、ほら、クリスマスプレゼントを買おうと思って……ち、違う! だ、だから……交換……そう! プレゼント交換!」
「プレゼント交換?」
「そうそう! だから女子も喜びそうなのにしようと思ってさ! さ、櫻さんはどうしたの?」
正也は一息で言ってのけ、ぜーぜーと息をついた。自分のろっこんが発動しなかったのが奇跡だ。発動してたらそれはそれは大変な事になってたに違いない。
櫻は正也の慌て振りに首を捻りながらも律儀に答える。
「私か? いや、偶々この付近に買い物に来ただけだが」
「あ、じゃあさ、櫻さんプレゼント選ぶの手伝ってくんない?」
「手伝う? 私がか?」
「いやもう俺1人じゃ何選んでいいか全然分かんなくてさー」
本音だった。櫻は迷える自分に神が遣わした天使なのではないかと思うくらい。正也は「お願いします!」と櫻に手を合わせて頭を下げた。
櫻は正也の勢いに少々驚いていたが、目をぱちくりとしながらも口を開いた。
「役に立てるかは分からんが、それでもよければ」
櫻の言葉に正也の顔が輝く。
「サンキュー櫻さん! じゃあ早速レッツゴー!」
「え? ちょっと……おい!」
戸惑う櫻の背中をぐいぐい押して、正也はまたお店に入っていった。
(プレゼント、ねぇ……。そうか、クリスマスか)
櫻は真剣な様子の正也を横目で見ながら考えていた。店内は女の子達で溢れかえっている。どの子も友達と楽しそうに話したりしながら、品物を選んでいた。
この子達は皆、誰かにプレゼントをあげるのだろうか。桐野みたいにプレゼント交換だったり、大事な人にもあげるのかもしれない。
大事な人。マグカップを棚に戻そうとした櫻の手が止まった。ふと、1人の人物が頭に浮かんだのだ。……大事な、人か。
「―――櫻さん、聞いてる?」
正也の声で我に返る。
「……あ、ああ悪い、何だ?」
「だから、何あげたらいいかなって」
「そ、そうだな」
いかんいかん。櫻はマグカップを棚に戻し、軽く首を振った。今はまず桐野のプレゼント選びだ。
「お菓子とか……この季節ならマフラーや手袋もいいかもしれん」
「そっか、手袋とかも良いよな! ちょっと見てくる!」
「相手が女子なら、髪飾りの類もいいかもしれんが……って聞いてないか」
櫻は正也が消えてしまった店の奥を見ながら苦笑いした。まあ、桐野は交換用のプレゼントと言っていたし、渡る相手が女子とは限らないか。
1人になった櫻はゆっくりと店内を見始めた。ある顔を思い浮かべながら。
「いやー無事買えてよかったぁ、ありがとうな、櫻さん! ……ってどうしたの?」
正也が紙袋を手に戻ってきた時、櫻はむむむと腕組みをしていた。
「……ああ、買えたのか。良かったな」
「うん、すげー助かったんだけど……、櫻さんも誰かにあげんの?」
攻守交代のようだ。真剣な顔の櫻に正也が訊いた。
「ん? あぁ……私も友人にプレゼントを買おうと思ってな」
そう言って櫻はまた棚に視線を戻す。奴にはどういう物がいいのだろうか? こうやって贈る側に立つと難しいな……。
「桐野も男性としてちょっとアドバイスをくれないか?」
「男にあげんの? いいよ、もちろん。で、どんなの考えてるの?」
「機能的な物がいいかと思ったのだが……」
これで自分も恩返しが出来ると意気込む正也に、衝撃の言葉が降ってきた。
「下着とかはどうだろうか?」
「―――は?」
余りの言葉にぽかんと正也は口を開けたまんまだ。
「これなら誰しも使う物だし、あって困る物ではないよな」
「……いやごめん櫻さん、俺、今『下着』って聞こえたんだけど」
「だからそう言ってるではないか。機能的だし、実用的―――」
「いやいやいやいやいやいや!」
大きな声で櫻の言葉を遮り、正也はガッと彼女の両肩を掴んだ。
「櫻さん、その選択肢は違うと思う。というかないよ?!」
「……そうか?」
「そうだよ! それもの凄く危険!」
「いや、そんな危ない下着は贈るつもりはないが」
「危ない下着って何?! じゃなくて、と、とにかくそれはやめた方がいいと思う」
「……桐野がそう言うなら、では下着はやめておこうか」
そう言いながらもよく分からないという様子で首を捻る櫻を見ながら、正也はほっと胸を撫で下ろした。……今、俺凄く役に立った。
「となるとどうするか……」
「あ、タオルはどうかな?」
店内を少し見回して正也は提案した。
「スポーツとかしてたら絶対必要だし、なかなか自分では買わないしさ。こういうお店だとオシャレなのも揃ってるからいいんじゃない?」
「ふむ……そうだな」
正也の言葉になるほどと櫻は頷く。
「ではタオルにしようか」
「うん、その方が絶対いいと思う!」
正也の安堵の混じった笑顔に見送られ、櫻はファブリックのコーナーに移動した。
(タオルだけでこんなに種類があるのか……!)
タオルの棚の前で、櫻は呆然と立ち尽くした。タオルなんて基本水分を取れればいいと思っていた櫻は戸惑いすら覚える。
これだけあると選ぶのが大変だなと思いながら、櫻は丁寧に棚を見ていく。そして窓に映る自分の顔に気付き、はっとした。
(笑ってる……)
選ぶのが大変だと思っているのに。奴はどんなのが好みだろう、喜んで使ってくれるだろうかなどと考えると、何故かドキドキし、嬉しくなってしまうのだ。
奴の顔を思い浮かべながら、タオルを選ぶ。何だか隣に本人がいるような気がして赤くなってしまう櫻だった。
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
14人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年01月29日
参加申し込みの期限
2016年02月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年02月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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