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【クリスマス】星ヶ丘のホーリー☆ナイト
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黒の8番は、吸い込まれるようにしてごろりと穴に消えた。
「あれ? 一度跳ねてから落ちちゃったけど……いいの?」
キューを握ったまま瑠璃条ベガが不思議そうな顔をしている。八十八旗信彦は頭をかきながら笑った。
「いいんだよ。またまたベガちの勝ち。これで三連勝ってことになるね」
「ほんとに!? やったー!」
ベガがビリヤードに経験がないというのは本当だろう。ルールはおろか、キューの握り方すら知らなかったのだから。ところが意外や意外、ゲームを始めてみれば、彼女は慣れぬ手つきながら名人級のプレーを連発したのである。見よう見まねでマッセまで決めたのには度肝を抜かれた。逆に信彦は彼女にいいところを見せるどころではなく、3ゲームしていずれも完敗に近い負けを喫した。
「じゃあつぎはダーツをやってみる?」
「やるやるー!」
ここで名誉挽回だと、信彦は内心期するものがあったのだが、わずか数分後、首を傾げながらブルズアイに突き立った矢を抜く羽目になっていた。
「やったやったー! ダーツって楽しいっ!!」
ベガはダーツとなると、ビリヤード以上の冴えを発揮した。つぎつぎと狙った場所を正確に突き刺すのだった。信彦はほぼストレート負けの四連敗、ビギナーズラックにしても極端すぎよう。
「わ、わたし新しいろっこんにめざめちゃったのーーーー!? なーんてっ☆」
ベガは自分でも信じられない様子だがこれは『ろっこん』ではない、天才肌ゆえなせる技なのであった。
カッコいいところを見せる、という目的こそ達しそこねている信彦だが、それでも、彼は望むものを手に入れていた。
それはベガの笑顔だ。
「あー、楽しいな、こんな楽しいクリスマスっていつぶりだろう?」
彼女が楽しんでいるのであればそれでいい。それに、あまりの楽しさゆえか、今夜のベガは普段に増してスキンシップが多めになっている。信彦の背中からとびついて首に腕をまわしてきたり、頬を寄せてきたり……それはそれでいいものである。
「さて姫、つぎはどんな遊びをしようか? 賭け事でも試してみるかい?」
彼女の足元にかしずくような口調で信彦が告げたとき、不測の事態が発生していた。
「えっ!?」
小走りになりかけたベガが、ゾウのように大柄な男に肩をぶつけたのである。服装は赤いジャケットで派手な青いキャップを被っており、あきらかにこの場の雰囲気には似合っていない。そいつの連れはガリガリに痩せた男で、不健康そうな無精髭を生やしていた。
「ウザいんだよ、ガキども」
ジロリと白い目でゾウ男はベガをにらみ付けた。
「ガキは雪合戦でもしてな」
髭も小馬鹿にしたように言う。
――慌てず、騒がず、だ。
二人がそのまま去ることも期待できそうだったが、信彦は先制攻撃に出ることにした。
といっても暴力は用いない。スマートに、あくまでスマートに前髪をかきあげてこう告げただけである。
「ここで騒ぎを起こすのはマズいから表に出たまえ!」
ゾウと髭は顔を見合わせた。
「よし、いい度胸だ」
信じたのか二人は、すんなりと昇りの階段から出て行く。
実際、信じたはずだ。彼らはそうと自覚せぬまま『ろっこん』の術中に落ちたのだから。
「よし!」
信彦はベガの手首をつかんできびすを返した。
「逃げよう! ベガち!」
「でも今あの人たちを……?」
「自分も表に出るとは言ってない!」
ベガは吹きだしてしまった。信彦も、笑っていた。
連中が戻ってくる前に、安全なところまで行ってしまおう。
すると信彦の行く手にさっと、鴉の仮面を被った女性らしき姿が割って入った。細身のスーツを着ており黒く長い髪をしている。その視線は、突き刺さるように鋭い。
「あら、素敵な王子様ね」
しかし鴉は愉快そうな声を上げていた。目つきもよく見ると笑っている。
「さ、ここからなら近道よん」
鴉の面の女は、ダーツコーナーの一角にある扉を指さした。黒い扉だ。
「ありがとう」
とっさに信彦は鴉を信じることにした。多少ふざけてはいるが、嘘をついている人間の口調ではない。信彦の眼前で扉が大きく開け放たれた。軽く会釈して彼はベガともども、黒い扉の向こうに飛び込む。
信彦は鴉の女を知らない。見たことがない……はずである。
けれども彼は確かに、彼女を識っていた。
――クローネ?
ふわりと体が浮くような気分に襲われ、気がつくと、
「寒っ!」
信彦は凍えるような寒さに飛び上がったのだった。
「あれ? 外? 船のデッキ!?」
ベガも目を見張っている。
さっきまで二人は地下にいたはずなのに、何があったのか、今はスター・デッキにいるのである。
雪交じりの海風が吹き、足元にも白いものが積もっている。
振り返ると扉はなかった。そもそも、アンダーグラウンド・バーとは実際にあったものなのか。
狐に化かされたような気もする。いずれにせよ、この寒さだけは本物だが。
けれどもベガはあははと笑った。
「素敵素敵! クリスマスのファンタジーなのーー?」
釣られて信彦も吹きだしていた。
「かもね」
「ねえ、ひこにゃん、せっかくデッキまで来たんだから……」
寒さからだろうか、それとも、目まぐるしい展開で生じた吊り橋効果というやつか、ぴったりと信彦の体に自分の体を密着させると、ベガは彼の耳に囁いたのである。
「舳先、っていうのかな、船の先っぽまでいって……やってみない?」
それは甘い提案。船だからこそのシチュエーション。
やってみようというのだ。
有名映画のあのシーンのマネを、恋人同士だけに許されるごっこ遊びを。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
62人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年02月09日
参加申し込みの期限
2016年02月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年02月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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