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寝子島高校
荒らされた図書館
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●
旧市街にある図書館が荒らされたことを聞いて、集まってきた野次馬たちはまだ多い。
少し離れた場所で、ウェーブがかかった金髪の美少女が仲間を待っていた。日本人離れした鮮やかなブルーアイの少女は、
ブリジット・アーチャー
と言った。
やがて、『寝子島高校ミステリ研究会』のメンバーである2人の男が姿を現す。
眼光鋭い少年と眼鏡の少年。
「来たわね、すばる、庚、……あれ、2人だけなの?」
ブリジットが首をかしげる。
「水月っちは、またどこかで寝てるんだろ」
眼鏡をかけた
新井 すばる
はブリジットの前で立ち止まり、あたかもタバコ……いや、パイプのように、ちくわをはすにくわえた。
彼は魚屋の息子で、オリジナルのちくわは人気商品であると仲間たちによく語っていた。くわえているのがそのちくわなのだろう。なぜいつもくわえているかはわからなかったが。
もう1人の少年はスタジャンを着た、不良っぽい少年だ。とはいえ、彼が意外と読書家であることを仲間たちは知っていた。そうでなくては、研究会に加わるはずもない。
「なにか事件があったんだって?」
如月 庚
に問われて、ブリジットが図書館の事件について説明する。
話が終わってもなお、最後の1人は姿を見せなかった。
「来ないね、水月っち」
「もう一回電話してみるわ」
携帯を取り出したブリジットが、最後の1人の番号をコールする。
3人の頭上で枝葉が鳴ったのはその時だった。
喧嘩慣れした庚が、とっさに身構える。
落ちてきたのは人影であった。
横たわる1人の少年の姿……それは果たして新たな事件の幕開けを示すのか。
否、彼はただのブリジットたちの仲間であった。
近くの屋根の上にでもいたものか……落ちてもなお、
夜榊 水月
は寝息を立てたままだ。
「……Zzz……ん?」
小柄な少年が、赤い瞳を開く。
「水月、あなたどこにいたの?」
「……んと僕は~……猫さんと一緒に休日のお昼寝タイムを満喫してて~……」
どこででも寝られるのが、水月の特技である。
「また、寝ながら電話に出て、寝言で返事してたのね……」
さしものブリジットも、呆れた声を出してしまった。
ともあれ、これでミス研のメンバーは全員がそろった。庚が先ほどブリジットから聞かされた説明を、水月に教えてやる。
「それじゃ、ボクは商店街のほうでその男を知ってる人がいないか聞き込んでみるよ」
すばるが自転車にまたがる。
「わかったわ。私たちは男が欲しがっていたっていう本を探してみる」
そして、ブリジットと庚、水月は図書館へと向かっていった。
さて、事件に興味を持ったのは彼らだけではない。
野次馬の中に、動き出した彼らを目に止めた者たちがいた。
「あの人も……犯人を探しに行くのかな?」
呟いたのは
桜庭 円
だ。
円は背が低く、中学生か、下手をすると小学生にも見られかねないが、ミス研のメンバーたちと同じれっきとした高校1年生である。
ゴシック&ロリータの服装が、幼い印象をさらに助長する。
胸が小さく、髪も肩より上の長さしかないため、女装した少年かと思う者もいるかもしれない。
ミス研のメンバーたちと同じく、円もまたこの事件に首を突っ込むつもりであった。
退屈が大嫌いな彼女は、厄介事には積極的に参加するたちなのだ。
そんな円に話しかけたのは、ボサボサ頭の茶髪の少女だった。
「やーやー非公式購買部の
九条院 咏
だよ」
やはり小柄だが円よりは少し背が高い。
ノートパソコンを抱え、ぶかぶかの和服を着た彼女は、社交的な性格のようだ。
「君もこの事件に興味があるのかい?」
「まーそんなとこね。この機会に確かめておきたいこともあるし」
和服にノートパソコンはアンマッチなはずだが、非公式購買部なる怪しげな所属を名乗る咏には、逆にふさわしいようにも思える。
「掲示板とかで調べてみるつもりだけど、ともかくも情報が必要なのよ」
身に着いたろっこんがどこまで使えるものか……それを確かめるいい機会だと、咏は思っていた。
この状況は、実験に利用できそうだ。
自転車で軽快に駆け抜けていくすばるから遅れて、円も商店街のほうへと向かう。
咏もまた、ノートパソコンを広げられる場所を探して移動した。
彼らと入れ違うタイミングで、周辺にいる寝子島高校の生徒たちに声をかけて回っていた
島岡 雪乃
が通りかかる。。
「あれ? 雪ちゃん休日にこんなところでどうしたの? ……もしかしてデート相手と待ち合わせ、とか?」
雪乃に対して軽口を叩いたのは、
橘 敦志
だった。
「違うんですよ。ちょっと頼まれたことがありまして……」
困り顔の雪乃から、敦志は状況を聞く。
「ふむ……随分迷惑なヤツも居たもんだが……奪われたものがない以上、泥棒には当てはまらない気もするな? もっとも図書館に入って荒らして回ること自体は大問題だけどね」
風紀委員を志す割に敦志は規律にうるさいタイプではなかったが、世話好きでもある。
「ま、風紀委員ですしお手伝いしますよ、雪ちゃん」
「ごめんね、ありがとう橘くん」
気安い調子で言った敦志に、雪乃はすまなそうな顔をした。
●
旧市街にあるだけあって図書館の建物は年季が入っている。
だが、地下への入り口の年季の入りようは、建物の中でも特に際立っていた。
地下に入らせて欲しいという
鷺守 昴
の頼みに、網岳という職員は荒らさないならという条件はついていたものの、簡単に許可をくれた。
好き好んで近づく者がいないだけで、別に開かずの間になっているとか、隠されているとか、禁忌の空間になっているわけではない。
……いや、ある意味でそこは禁忌の空間であったかもしれないが。
入り口付近からして電球は切れかかっているらしく、天井で暗めの明かりがちかちかと瞬いている。
「懐中電灯を用意してきたのは、正解だったみたいだ」
伊賀 解理
が用意してきた2本の懐中電灯で先を照らした。
猫背の少女の瞳は眠たげで、明らかなほどのやる気のなさが漂っている。
とはいえ、やる気がないならこんなところに来るはずもない。10人を越す寝子島高校の生徒たちは、誰に指示されたわけでもなく、好奇心でここに来ているのだ。
「天気もいいのに、こんな薄暗いところに来るなんてみんな物好きだな」
無限に続いているのではないかと思えるほど遠くまで立ち並ぶ本棚を、解理は電灯で照らした。
「日本の古書も多いけど、洋書もたくさんあるのね」
黒依 アリーセ
が暗い明かりに照らされた本棚を見上げる。
「物好きか……そうなのかもしれないな」
近くにいた昴が、静かに呟いた。
ノルウェー人を祖母に持つ彼の髪は、携帯のライトに照らされて銀色をしているのがわかる。
もっとも、ドイツ人とのハーフであるアリーセは黒髪であったが。
「ここの図書館には昔から通っていたけど、謎の本があるなんて知らなかった。どんな本なのか、ぜひ見てみたい」
古書店を営む家の息子で、幼い頃から本の虫だった昴は、いつになく心が躍っている。
(本は読まれることを望んでいる。きっと、その本も)
「盗もうとする輩に、読む資格はないがな」
昴の呟きに、アリーセも頷いた。
地下書庫は意外に広い。
見上げるほどの高さまで棚がそびえ立っている。
「ホントに、本がたくさんあるんだねえ」
野々 ののこ
が声をかけた相手は、
綾辻 綾花
だった。
可動式足場の動力は古いものらしく人力だ。
「そうですね……とても片付きそうにないです」
島岡先生に声をかけられて来た綾花がここにいるのは、地下の書庫を片付けるためだ。
案の定というべきか、何者かに散らかされた表の書庫以上に、この地下書庫はカオスだった。
手近にあった本の埃を払う。
「世界目玉焼き百選……? 料理の本ですね」
その隣に、野鳥の生態に関する本も置いてある。どう考えても分類する努力がなされたとは思えない……いや、もしかすると鳥つながりなのだろうか?
少し考えてから、とりあえず綾花は本を取り出し、鳥料理の本のそばにしまう。
「ののこちゃんは本を読むのは好きですか?」
「もちろん、面白い本は大好きだよ。あ、でも、難しい本は、読んでると眠くなっちゃうこともあるかな」
いつものように笑顔で彼女は答える。
綾花は彼女がつまらなそうな顔をしているのを見たことはなかった。果たして、ののこがなにかを嫌いになることはあるのだろうか。
「それじゃあ、今度猫探偵が出てくる本を読んでみませんか?」
「猫探偵? 猫が事件を解決するの? 面白そう!」
綾花は読書家で、そしてののこと同じく猫が好きだった。
猫の写真集を常に持ち歩いているくらいだ。猫探偵の本も彼女が好きな本の1つである。
ネタバレにならない程度に、猫探偵の活躍をののこに語って聞かせてやると、彼女は片付けも忘れて綾花の話に聞き入ってきた。
その頃、庚はブリジットと携帯で話をしていた。
地下だからといって電波が通らないことはないようだ。今のところは。
庚は地下の書庫を探っていたが、ブリジットは片付けをしている者たちに混ざって地上にいる。
「絵の具の男と野球帽の男が同一人物で、書庫を荒らした犯人。目的は探してた本。筋は通るようにも見えるけど……」
「けど?」
「網岳さんの説明で引き下がったのなら地上の書庫は十分調べていたはずよ。危険を冒して夜に書庫に侵入する必要はない」
それに、本をデタラメに入れ替える必要だってないはずだ。
電話の向こうにいる彼女はそう語った。
荒らされている本は、黒い本以外も多くあったらしい。もし、黒い本を探しているなら、それ以外の本に触れる必要はないはずだ。
「私が思うに、荒らした人物の目的は本じゃなかったのよ。書庫を荒らして騒ぎを起こし、外部の手を借りざるを得ない状態を作り上げたかったってところじゃないかしら」
今なら堂々と部外者も入れる状況だし、何かなくなっても犯人を特定するのも困難。
一息おいてから、ブリジットは庚に告げた。
「つまり……犯人は、この中にいる」
庚は静かに周りで探している者たちを見渡した。
さすがに全員を知っているわけではない。この中に、怪しい動きをしているものはいなかったか。好奇心に駆られた人々に混ざって、真の犯人が混ざっているとしたら……。
本を探している振りをしたまま、庚は周りにいる者たちを観察し始める。
とは言え、参加者は必ずしも知り合いばかりではない。怪しい者を判別する基準は難しい。たとえばネットゲームのように、各人にステータス画面があってそれが見られるなら目安になるかもしれないが……。
ともあれ彼は、まずは探索に加わっているメンバーの把握に努めた。
視線の先に、洋書を興味深そうに見る1人の少年がいた。
柏田 貴弘
が手にしているのは、手書きの古い本だった。
達筆すぎて文章はろくに読めないが、書かれている怪しげな絵や奇妙な図形に引き込まれる。
ふと、貴弘は視線を感じた。
庚が見ている。
「あー……片付けの途中で面白そうな本を見つけて読みふけっちゃうのは自然の摂理だよね?」
自己表現が苦手な貴弘の言葉は、果たしてうまく伝わったのか。
「……そうだな」
値踏みするような目でしばらく見てから、庚は鋭い視線をそらした。
手にしていた本を貴弘は棚に戻す。隣には、20年ほど前の翻訳ものライトノベルが並んでいた。
「はてさて、これは骨が折れそうだな♪」
楽しげな声。
整然と並んだ本棚からの探し物なんてイージーなゲームに、貴弘は興味ないのだ。
散らかりようと共に探索者たちを閉口させていたのは、積もり積もった埃だ。「ねえ、片付けより掃除が先じゃないの?」
朱鷺峰 揺炎
がウンザリとした様子だ。
こう埃っぽいと、探し物どころではない。
とは言え、換気口の類は見当たらない。
揺炎は手近にあった台に指を載せて念じ、離れる。
「えーっと……これが『忠猫ナナ公』で、【ち】のところ……んで、これが『首輪物語』で、確か【L】でしたわね……」
一目散に逃げた揺炎がすれ違ったのは長身の女性だった。
「きゃっ」
おおよそ5秒後、
レナ・フォルトゥス
は小さな悲鳴を上げる。
換気ができるほどの風はまだ起こせないようだ。ただ、埃をかぶった被害者が1人増えただけだ。
「なにかあったのか?」
騒ぎを聞きつけて、
志波 拓郎
が顔を出す。
レナが揺炎のほうを振り向いた。
「なぁに? 換気は提案したのはあたしだけど別にあたしは何もしてないわよ?」
ろっこんを使った証拠はない。揺炎はそのまま全速力でその場を離れる。
「……あの子がなにかやった……のか?」
「さあ……でも、慌ててたみたいだから、彼女がなにか落として埃が舞い上がったのかも」
少年よりも背の高いレナが面倒くさそうに頭から埃を払い落とすのを、拓郎は手伝ってやった。
それにしてもいったいどれだけ放置すればここまで埃がたまるものか。
奥に行けば行くほど、迷路のように本棚が複雑に絡み合う書庫が拓郎の目に入る。
(もしかしたら荒らした人と、本を探してる人は別人かもしれない……荒らす=探すではないかもしれない)
埃を払い落としながら、頭の中にそんな考えが浮かんでしまう。
「……ダメだ、色々考えてしまうな……集中しなきゃ」
レナと分かれて、拓郎は再び本探しを始める。
どこの棚にどんな本があるかはメモしながら歩いているが、そのメモも十分な探索をしないうちにだいぶ埋まってしまっている。
法則性がまったくないわけではないようだが……。
頭を振って、拓郎は探索に集中した。
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
推理・サスペンス
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2012年11月25日
参加申し込みの期限
2012年12月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2012年12月02日 11時00分
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