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【お三夜】お三夜迎撃準備! と書くと過激ですが要するにですね
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「当日、付けて来場してくれると嬉しいぜ」
とサンマさんに握らされたものは、猫耳のカチューシャであった。
「……え? あ、ありがとう」
「さっそく付けてみるかい? ボーイ」
戸惑うなと言ってもそれは難しい。
佐藤 英二
はただ、あっけに取られたように手の中のものとサンマさんとを見比べる。サンマさんには慣れてきたつもりだが、やはり近くで見ると迫力だ。
さらに、
「迷う必要はないのよ~」
と声をかけてくれる巨大なかぼちゃもあった。ご存じ、かぼちゃさんである。
「付ければわかるというものさ。さあ、君も新たな世界にゴーだ」
「私たちはほら、ご覧の通りだからこのカチューシャは付けられないの……そうそう、似合うわ!」
かぼちゃさんが嬉しそうな声を上げた。このとき、英二がおずおずとカチューシャを身につけたからである。
「よし、その調子で頼むぞ。またお三夜まつりで会おう!」
サンマさんは去って行く。声の調子とポーズで、英二には彼が笑顔になったことを理解していた。
かぼちゃさんのほうは、もうしばらく英二といることにしたようだ。
「ところで佐と……おっと、高校生っぽいきみは、今日は偶然ここに来たのかな?」
佐藤君、と言いかけてやめたのがうかがえた。ハロウィンの仮装コンテストを鑑賞したので、英二はかぼちゃさんの中身が相原まゆ先生であることは知っている。だがかぼちゃさんのほうはまだ、正体不明の謎の人のつもりらしい。
それをバラすような野暮はせず、初対面のような顔をして英二は応じた。
「たまたまです。ちょうど暇だったこともあったので見て回ろうかと」
「ふふ、でも、見るだけじゃなくて参加するほうが楽しいわよ。私もこの格好は楽じゃないけど、やってるとすごく高揚感があるもの。ゴブリンの女王も悪くないけど、愛されるキャラってのもいいものよ」
「せん、いや、かぼちゃさんって、もしかして着ぐるみだったんですか!?」
うっかり『先生』と言いそうになったところをわざと大袈裟に驚くことでごまかし、英二は目を丸くして見せた。
「おっと!
今のなし、なし!
私は私、生まれは畑、農場育ち、るんるん私はかぼちゃさ~ん♪」
まだまだ覚悟(?)が足りないのか、一瞬まゆ先生にもどりかけたかぼちゃさんだが、謎のオリジナルソングを繰り出して強引に軌道を戻すのであった。
大変だなあ――佐藤君としては、そう思わざるを得ない。でも、それが楽しいのかも?
どれどれ……と自作コーナーを眺めて、みんなの気合いを目撃する。
「おーかなり本格的、みんな気合い入ってるなー」
入江 みつび
は感銘を受けた。今年もなかなかのラインナップとなりそうだ。
お三夜まつりに限らない。寝子島の住民は、土着の者であれ新参者であれ、強い『仮装魂』を有しているようである。それは、どんな人であれ心の奥底でもつ変身願望、もっと端的にいって『一時的に他の誰かになってみたい。演じてみたい』という願いを、ストレートに出せる気風が、この土地にあるからではないか。
日常生活においては、あらゆる人が何かの役割を演じている。たとえばみつびでいえば『高校生』『魚新の手伝い』『サーフィンガール』と、ぱっと思いつくだけでも複数の『役』がある。だがその日常からほんの少し離れさえすれば、彼女は何にだってなれるのだ。異性にだってなれるし年齢も思うのままだし、なんなら人間以外の存在に扮することも可能だ。
といってもそうした、日常から浮遊する機会は世の中にはなかなかないものだ。しかし寝子島なら話は別、この島ならば、祭りのたびに仮装し、他の何かになるチャンスが与えられる。寝子高に限っても、変身やコスプレを推奨するイベントが盛んだ。まるで他の役を演じるのが当たり前のことであるかのように。
もしかしたらこの島は過去、自由な演技者たちが集まって立ち上げたものなのかもしれない――などと思うのは、考えすぎだろうか。
みつびが会場を訪れたのは、ボビナム道場に行くまでの時間つぶしだ。本格的な衣装を仕込んでいく時間的余裕はない。けれども、迷う時間くらいなら大いにある。
「私が着るとしたらどんなだろ」
どんなものであれ、自分に合った衣装にしたいものだ。他のなにかに扮するにせよ、自分につらなるキーワードは大切にしたい。
みつびのキーワードといえば……かまぼこ、ボビナム、ギター、サーフィン……。
「ああ、もちろん猫の意匠も入れといたほうがいいよね……」
ぱっと脳内に閃くアイデアを人は天啓と呼ぶ。思いついた思いついた! みつびは声を上げそうになった。
サーフィン用のウェットスーツで、使っていない古いものがあった。あの素材は他に活かせるだろう。
颯爽たるフォルムも頭に浮かんだ。ウェットスーツをちょっと改造すれば、特撮風ヒロインのボディスーツになりはしないか。
――マスクもかぶってボビナムで戦うのよ! イメージわいてきたかも!
青竹のようにしなる蹴り技で、つぎつぎと戦闘員を吹き飛ばす自分の姿が想像できるではないか。
そうなるともういてもたってもいられなくなり、ぱっと彼女はテーブルに飛びついた。
「ちょいと拝借」
画用紙と色鉛筆を手にして、猛然とイメージを可視化できる絵に落とし込んでいく。
「ウエットにアーマーくっつけてと……うん、強そう」
言葉が漏れてしまうが気にしない。今は、つかみかけたヴィジュアルイメージを、逃さないことが何より大切だ。止まらない。動かす手が止まらない。
「動きやすさも考慮にいれて……あ、マスクは猫っぽいのにしよう」
猫耳と額に肉球のデザイン、ちゃっちゃと描いただけだが我ながら惚れ惚れするほどよくできている。そのイヤリングはかまぼこ形だ。イヤリングのギミックも考えてある。
「いいわねいくわよって投げると! ドカーン!」
定番というやつだが、魅力的だからこそ定番たりえるとも言えよう。
「いい感じで進んでるな! なに描いてんだい?」
ひょいとのぞき込むのは長い顔。馬面ではなく魚面。サンマさんなのであった。
みつびはサンマガイを見上げる。
「なにって? 誰が見たってキュートな変身ヒロインでしょ?」
「お、そうか……てっきり、俺かと思った」
「サンマさんじゃないわよ失礼しちゃうわねー! この色見てわからない!?」
「桃色だから俺の女版かと……」
「ま、絵へたなのは認めるわ」
みつびは舌を出して苦笑した。殴り書きに近い乱雑な絵なのである。夢中になって描いている自分には、この状態であっても内容は十分すぎるくらい把握できるが、客観的にはそうならないらしい。
「悪い悪い。確かにテクニック的にはまだまだなデザインかもしれないが、俺は好きだぜ、お嬢ちゃんの絵。情熱がこもってるからな。思わず足を止めて、詳細を聞いてしまうほどの引力もある」
「えーほんとー?」
みつびの苦笑が照れ笑いへと変化した。
「サンマは嘘をつかないものだぜ。また見に来るからな。何か手伝えることがあれば言ってくれ」
「ありがと、サンマさん」
サムアップしてサンマさんは風のように去る。爽やかな海の男なのである。
サンマさんに見せられるよう、ちょっと紙でお面を作ってみようか。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年10月12日
参加申し込みの期限
2015年10月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年10月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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