【生徒会総会】クラブ対抗！部費争奪戦ｂｙコメディエアー｜リアクション

【生徒会総会】クラブ対抗！部費争奪戦ｂｙコメディエアー

２・
　甲高いサイレンが、部費争奪戦のスタートを告げた。
　わっという歓声が、寝子校内を領する。
　校庭、廊下、教室……あらゆる場所で人の波が押し寄せる。
　その有様を目の当たりにして、志波武道は興奮を隠せない。

「皆みてるぅー！？」
　笑顔で拳を突き上げる。
　運営側の生徒会とはいえ、引きこもっているのはこの男には似合わない。
　陣頭に立ち、熱気を全身に浴びるのが、武道らしさと言えた。

「やっぱ現場いってナンボだよな！」

　そういいつつ手元の端末を開くと、あちこちから寄せられた情報が手早くまとめられて公開されている。
　いきなり始まったこの部費争奪戦、それが目的のひとつなのかは知らず、登録された部活、チーム数、彼らの構成などは、運営側にも開始まで知らされていなかった。
　誰がどのクラブで参加するのか、運営側に回るのか、審判として参加するのか、生徒会同志でさえ明かされていないのだ。

　スムーズな運営、公正さのため、情報はガンガン流していく。
　まずはエントリーチームの確認……。
　丁寧に一言メモを添えられて、チーム名が並ぶ。

「えーと、火力随一の最高戦力・華道部、瞬発力で肉弾殺法を得意とする新聞部、攻守ともにバランスの良い演劇部……」

　流石の武道も、一瞬絶句する。
　コメディエアー恐るべし。解説の意味が、よくわからない。
　落ち着いて深呼吸。
　まだよくわからない。
　もう一度。
　わかったような気がした。
（コメディエアーなら、仕方ない！）

　いつもの如く、上着を脱いで戦闘準備をする。

「お、陸上部は一番人気！　愛しのたー坊は頑張ってるかな！」

　ウキウキとディスプレイを覗く武道。
　その目が、一瞬鋭くなる。
　傍らの携帯電話を素早く操作する。

「アア、陽太君……そっちは大丈夫カイ？」
　うん、それでさ……このエントリーチームの一番下……」

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