シナリオ「Halcyon Days.」

Halcyon Days.

イラスト：向井

　さてその日、吉住志桜里と卵城秘月は朝食を終えると、身支度をして仲良く家を出た。と言っても今日は、向かう先はちょっと違うのだけれど。
　何しろ志桜里は道場師範代兼MCとして忙しく活躍しているし、対する秘月もまた学生兼マッサージ師の卵として、目まぐるしい日々を送っている。ゆえに、道場に揃って向かう時もあれば、どちらか、あるいは両方がまずは別件を済ませてから、という事も珍しくはない。
　今日も、そんな日。志桜里にはMCの仕事が入っていて、秘月は大学の講義が朝からみっちり入っている。
　ゆえに、

「秘ぃ。今日のお夕飯、どうしましょうか？」
「うん？　どうしようね」

　分かれ道までの道すがら、尋ねた志桜里に秘月はふむ、と虚空を見つめて考える。どこかで食べて帰っても良いだろうし、買って帰っても良いだろうし――もちろん、家で作って食べたって良いのだし。
　ああ、でも冷蔵庫の中には、何が残っていたっけ？

「志桜里君は何が良いと思う？」
「そうですね……」

　そんな他愛のない事を、他愛なく話しながら歩くのももう、猫がぴょんと跳ねたあの日から数えても4年ほどになるだろうか。飽きるほどに繰り返した毎日は、大切な恋人とのひとときであれば、飽きるという事がない。
　そうこうするうちに分かれ道が近づいてきて、ひとまず夕飯については保留という事になった。何、今日はまだ始まったばかりなのだし、考える時間はまだまだある、はずだ。
　ゆえに分かれ道で手を振って、秘月は大学へ、志桜里は仕事先へ。――そんな風に、2人の今日は始まるのだった。

運営部より

このシナリオはプライベートシナリオです。
以下のＰＣのみ参加することができます。
　
　　▼参加可能ＰＣ
　　・吉住志桜里さん
　　・卵城秘月さん
　
※その他の方は参加できませんので、ご注意ください。

ゲームマスターより

担当ゲームマスター

蓮華・水無月

マスターコメント

いつもお世話になっております、蓮華・水無月と申します。
この度はご指名を頂きまして、本当にありがとうございました。
ご期待に添えますよう、精一杯務めさせて頂きますね。
素敵なアクションを心よりお待ちしております。

さて、このガイドはとある日常の中の1日を描くシナリオとなっております。
それは何か特別な出来事が起こった日かもしれませんし、何の変哲もない1日だったのかもしれません。
そんな、おふたりの『とある1日』の物語を紡がせて頂けますと幸いです。

アクションでは、特に重視する事柄を中心にお書き頂けますと、大体その辺りがリアクションのメインになるかな、と思います。

それではどうぞ、よろしくお願い致します。