「…………??」
恵御納 夏朝はぽかんと口を開けた。
「君、どうしたんだい? ああ、可愛そうに。捨てられてしまったのかい」
「猫さん……?」
夏朝を覗き込んでいるのはすらりとした、なんともイケメンな黒猫だった。人間のように二本足で歩き、服を着て、手にはランタンを提げている。明るい金色の瞳が人懐っこく細められた。
夏朝は段ボール箱に入って膝を曲げており、確かに捨てられた子猫のように思えなくもない。といって、誰かに捨てられた覚えはないのだが。
また何か、神魂のイタズラだろうか。奇妙な世界へ迷いこんでしまったようだ。
「ここは寒いだろう。さ、中へ入りなさい」
「えっと。ここは……」
「私の店さ。おっと、みなも起きだしてきたようだ」
わあ、と思わず夏朝は目を輝かせる。
黒猫は一匹、いや一人だけではなく、何人もいるのだった。
忙しく働きはじめた猫たちをよそに、金色の目をした黒猫は、
「どこから来たのか分からないが、ゆっくりするといい。なんなら見学していくかい? ああ、安心したまえ。ここには君を傷つけるような者は、いやしないのだから」
優しく言って、黒猫は前足ならぬ手を伸ばし、肉球をぷにっと夏朝の頭に置いた。
あたたかく、心地良い。
「それじゃ……お言葉に甘えて。少し、お邪魔しようかな? 猫さんがいっぱいだし……!」
ひとときの夢だろうか。せっかくだし、この安寧をもう少し、堪能するのも悪くない。
「ところでここは、何のお店?」
「ああ、それはね……」
星織遥です、よろしくお願いします。
恵御納 夏朝さん、シナリオガイドにご登場いただきましてありがとうございます。
アクションはご自由にお書きください。
概要
あなたが拾われてしまうお話です。
あなたは突発的に家出をしてしまったのかもしれませんし、
気が付いたら見知らぬところにいたのかもしれません。
行くところのないあなたを拾ってくれるのは、知っている人でしょうか?
それとも、見知らぬ誰かでしょうか。人間ではないかもしれませんね。
・家出しちゃった。しばらく家に帰りたくない……。
と思ってたら、知らないお姉さんに拾われた! 美味しいごはんをいただいた。
・同棲中の彼女とケンカしちまった。
親友! ほとぼりが冷めるまで、お前んチに置いてくれ~!
・気が付いたら異世界にひとりぼっち。寂しい……。
やたら親切な異世界人に、家に招かれた。異世界飯うまい。もう帰りたくない~。
など、日常のシーンはもちろん、非日常的なシーンでも大丈夫です。
自由な発想でお楽しみください。
NPCについて
登録済みのNPCなら、特定のマスターが扱うキャラクターを除き、基本的に誰でも登場可能です。
Xイラストのキャラクターを描写する場合、
PCとXキャラの2人あわせて「1人分」の描写なので、無関係の行動などはお控えください。
※Xキャラだけで1人分の描写とすることも可能です。
その場合は、PCさん自身は描写がなく、Xキャラだけが描写されます。
Xキャラのみの描写をご希望である旨を、アクションにわかるようにご記入ください。
※Xキャラをご希望の場合は、口調などのキャラ設定をアクションに記載してください。
Xキャラ図鑑に書き込まれている内容は、そのURLだけ書いていただければ大丈夫です。
以上になります。
ご参加をお待ちしています!