少し暑さが和らいで過ごし易い九月となった。とは言え、空は気紛れで晴れやかな状態は長く続かない。すぐにしょんぼりした雨空に変わる。
その逆もある。先程まで降っていた雨が止んだ。雲は割れて清々しい青が広がってゆく。
木々に囲まれた猫鳴館の扉から
猫館 鳴が現れた。茶色い作務衣を着こなす。伸びた髪は後ろで束ねて三つ編みにしていた。
「晴れそうね」
艶やかな猫目を空に向ける。木目の美しい草履の先端を軽く地面に打ち付けた。赤い鼻緒はしっかりと白足袋に挟まった。
鳴は作務衣に取り付けられたポケットに左手を入れた。握った状態で取り出して開く。掌には五百円玉を含む小銭があった。
「今日の気分は洋菓子……ではなくて和菓子かな」
口にして後ろを振り返る。そわそわした状態となり、やや乱れた前髪を手で整えた。
猫鳴館の廊下を歩く足音と共に人の気配が強まった。
過ごし易い九月の某日を誰かと楽しむシナリオになります。
早速ですが下記をご覧ください。
*** 今回の舞台 ***
雨上がりの寝子島。晴天の兆しを見せている。
休日、祝日、夏休み、お盆休み等、PCに合わせて自由に決められる。
*** 行動&時間 ***
基本は二人以上の行動になるが、単独で動いても構わない。
行動時間は朝から夜まで。日付が変わって昨日の余韻に浸る程度の描写は可能。
行動
例1:枯葉を集めて焼き芋を作る。もちろん彼と一緒に。
例2:秋になると食べ物が美味しくなる。アイツを誘って美味いものを食べにいくか。
例3:友人と九夜山に登っている時にアケビを見つけた。熟れていて食べると甘い。他の果実も探してみよう。
例4:川は海と違ってクラゲはいない。泳ぐチャンス。親友と二人で天宵川にきたんだけど、水が冷たすぎる!
例5:バイトをクビになった。金と気力がなくなって部屋でゴロゴロしている。今日、どーすっかなぁ。
*** N P C ***
猫館 鳴
猫鳴館の柱から生まれた付喪神。茶色い作務衣を好み、白足袋に赤い鼻緒の草履を履いている。
自我が芽生えて十六年、小柄な十六才の少女に見える。
大らかで朗らかな性格もあって誰とでも打ち解ける。
左斜めに切り揃えられた前髪に特徴があり、笑うと右頬にエクボができる。
※不自然な状況でなければ他のNPCを登場させることもできます。
シナリオの説明は以上になります。
それにしても猫館 鳴のイラストがとても愛らしいです。
元気に跳ね回る姿が頭に浮かびます。猫好きでどこか猫っぽい鳴を今後もよろしくお願いします。