初夏の花園にふわりと腰を下ろす。お気に入りのスカートの膝に広げるのは愛用のスケッチブック。
右は夜空、左は朝空の色した瞳に色とりどりの花を映し、
小山内 海は白い紙の上に世界を描く。
足元の花、伸ばした視線の先の花。更にその先に広がる初夏を思わせる鮮やかな青空と夏の雲。花の丘の向こうには、おひさまに照らし出される街並みときらきら輝く海がある。
世界を紙に描き留め、さあどんな色を乗せようかと瞬いたところで、傍らに置いていた鞄の中で携帯電話が震え始めた。小動物じみて小さく身体を震わせてから、鞄を手に取る。引っ張り出した携帯電話が知らせていたのは、着信ではなく時間だった。画面を操作してアラームを消す。
(もうこんな時間)
思いながら、唇に笑みが零れた。つい緩んでしまう頬を片手で抑え、鞄に携帯電話やスケッチブックを仕舞って立ち上がれば、ふわり、花びらを纏った風が頬を撫でた。
花園の丘から街へと降りる石段を軽い足取りで辿る。
待ち合わせの約束をした場所へと急ぎながら、海の脳裏にあるのは恋人としてお付き合いをしている
橘 千歳と
御剣 刀のふたり。
(三人でどこへ行こう)
涼しい水族館でのんびり魚を眺めてみようか。頭上を魚が泳いでいく水槽のトンネルを潜るときには三人で手を繋いでみてもいいかもしれない。
それとも、この間見つけた隠れ家カフェで大きなパフェを注文してみようか。どんなに大きくたって、食いしん坊な刀が居てくれればきっとぜんぶ美味しく食べられる。
(お散歩もいいよね)
いつか三人で紅葉狩りに行った公園にも行ってみたい。あの日真っ赤に色づいていた紅葉は、今のこの時期はどこまでも瑞々しい翠色をしているに違いない。
三人だったら、きっとどこに行っても楽しい。どこに居ても嬉しい。
(デート、だね)
思った途端、頬と胸に熱が宿った。心を躍らせ唇を綻ばせる熱を抱きしめたまま、海は石段を駆け降りる。
こんにちは。
今回は、『花と緑のイラストキャンペーン』のプレゼントシナリオをお届けに上がりました。小山内 海さん、ご当選おめでとうございます!
ということで、デートなシナリオです。何の事件も(たぶん)起きない、ラブラブなデートの一幕を描かせてください。
ガイドには小山内 海さん、橘 千歳さん、御剣 刀さんにご登場いただきました。ありがとうございます。
ガイドに関わらず、アクションはどうぞご自由にお書きください。
デートです。恋人とでも、友達とでも、家族とでも。デートと言ってしまえばデートなのです。
さあ、どこに行きましょう?
寝子島にはいろんなデートスポットもたくさん!
水族館? ウィンドウショッピング? 海岸? 遊園地?
おうちデートも楽しそうです。
大好きなひとと、どうぞお好きな場所へお出かけください。
登場NPC・Xキャラについて
・他のマスターが担当していない登録NPCやXキャラ、阿瀬が担当している登録・未登録NPCであれば、不自然でなければ登場が可能です。
・Xキャラクターをご希望の場合は、口調やPCさんとの関係性などのキャラクター設定をアクションにお書きください。
Xキャラ図鑑に書き込まれている内容は、URLを書いて頂けましたら参照させていただきます。
それではっ、みなさまのご参加を心待ちにしております。