Round0
夏も盛りのこの時期に、森繁美術館では目玉となる宝石の展示が行われていた。
透き通るほどの透明度を誇り、通過した光で虹色を写しだすダイヤモンド【Cat Water】
鮮やかなスカイブルーの光と共に、涙の形にカットされたアクアマリン【Cat Tear】
どちらも非常に価値が有り、欲しい者にとっては喉から手が出るほどの一品である。
――だからこそ、この宝石は怪盗達の目に止まる事となっていた。
一人の怪盗は己の名誉の為に。
別の怪盗は、クライアントに届ける為に。
そして、とある怪盗は己の満足だけの為に。
理由はそれぞれ違うが、多くの怪盗からこの美術館に挑戦状や予告状が舞い込んでくる。
警備体制が強化され、怪盗達を迎え撃つ警備員達。
果たして、怪盗達はこの中から、二つの宝石を奪う事が出来るのか――
森繁美術館と道路を挟んで向かい側にある図書館の自習室で、テーブルに広げられたボードゲーム――マイスターは、ゲームの参加者となる人々の意識を作られた世界に無差別に取り込んでいく。
今回のゲームの名前は【phantom thief】
怪盗の名を冠したゲームは、静かにその幕を開けようとしていた。
【Let the game begin(さぁ、ゲームを始めよう)】
まずはご覧いただきありがとうございます。
ガイドに登場しているマイスターの詳細についてはこちらをご覧ください。
本シナリオにおけるPCの状況を整理します。
【1】ボードゲーム「phantom thief」の世界に、PCの「意識」が引きずり込まれました。
PCの「身体」は、元の世界で眠っています。
【2】PCの意識は、聞こえてきた声から「phantom thief」のルールや自分の状況を把握しました。
PCの身体は、元の世界と酷似した「身体」が再現されています。
身体的な障害を持っているPCは、望んだ場合それらの障害が無い状態で再現されることも可能です。
【3】「phantom thief」のプレイヤー兼キャラクターとして、行動してください。
ゲームが完結すると、PCは元の世界、元の自分に戻ります。
▼「phantom thief」の基本
参加PCの意識は、ゲーム内の配役そのものになっています
参加が確定したPCのプレイヤー宛てにメールにてお知らせします。(詳細は後述)
配役
1種類【怪盗】
目的
タッグを組んだパートナーと、警備員を避けつつ、目的の宝石を盗み美術館から脱出する
▼「phantom thief」の舞台
ゲーム用に作られた【森繁美術館】(以下を参照)
四角に斜め線が入った箇所は壁、もしくは柱に該当
※マイスターにより変更が加えられているため、実際の森繁美術館とは異なります。
▼「phantom thief」の進行
○基本進行
・PCは「ラウンド」ごとに行動
・ラウンド数は全6回(シナリオの状況によっては早期終了の可能性有り)
・ラウンド数の増加はできない
・ラウンド時間は、警備員のみが滞在中の深夜1時~2時まで
・全PCは【エリアA・B(美術館外縁部】のどちらかからスタート
・タッグを組んだパートナー(後述)とは、別行動も可能
・侵入可能ブロックは、窓がある【A1・A2・B1・C3】に限定
・初期位置のエリアから、エリア移動は出来ない(1ラウンド目にエリアA→エリアB等の行動は不可)
・トイレと警備員室を除いた、全ての扉・窓の鍵は閉まっている状態
・各タッグは怪盗道具一つだけを所持している(後述)
・各ラウンドでの行動時、警備員に見つかった場合は該当ブロック内で隠れるなどの行動の必要有り
(強制ラウンド経過)
・状況に応じて、各ブロックの警戒レベルが上昇(後述)
・目的の宝石を取得後、脱出地点から逃げる必要有り(目的外の宝石も取得可能)
・宝石が盗まれた時点で、館内放送により宝石が盗まれた事を全PCに通達
・二つの宝石がゲーム中から持ち去られた時点で、ラウンド問わず強制終了
・脱出地点は侵入可能ブロックと併用(脱出地点のみC1も利用可)
▼「phantom thief」の勝利条件
完全勝利:二つの宝石を所持した状態で、自分のタッグのうち一人以上が脱出
判定勝利(評価○):目的の宝石を所持した状態で、自分のタッグのうち一人以上が脱出
判定勝利(評価×):目的外の宝石を所持した状態で、自分のタッグのうち一人以上が脱出
▼ラウンド内での行動
移動について
・隣接するブロックへの移動が可能(美術館に侵入後は、脱出以外で外縁部に出る事は禁止)
(例:C2からは隣接するA1、A2、B1、B2、C1へ移動可能。C3へは移動不可)
・鍵が掛かっている扉及び窓を開ける場合は、破壊するかピッキングツールを使用して開ける必要有り
特殊な行動について
・怪盗道具の使用、発見時に隠れる、宝石を盗む、他タッグと協力する等の行動は、移動と共に行動可能。
・他タッグ・PCに干渉する場合は、同じブロックに居る必要有り
・怪盗道具、及び有効な手を使わずに警備員を相手にする場合は、捕まる可能性が非常に高い
・支給される怪盗道具以外の道具の持ち込みは禁止(携帯等も該当)
・怪盗道具以外の道具を取得する場合は、美術館にあるものに限定する
・他タッグから宝石を奪う事が可能
・奪う及び奪われる確率は、各PCのアクション及びその時点でのゲーム状況に応じて変動する
▼怪盗道具
怪盗道具は全4種
ゲーム中に限り、全ての怪盗道具の使用方法をPCは知っている状態とする
・ピッキングツール
鍵が閉められた全ての扉とガラスケースを開放出来る
使用回数:無限
・変装セット
【偽警備員服2着】と【任意の服装2着】の4着
警戒レベル1~2までのブロックを高確率で通過出来る
警戒レベル3のブロックでは、効果なし
【任意の服装】は、場所にあっている服装であれば、効果が規定よりも上昇する
使用回数:変装した状態で、警備員に正体が発覚するまで有効
正体が発覚した後は、該当の服が効果を失う
・煙幕玉
警戒レベル1~3の全ての状況で無条件で回避成功
但し、使用したブロックの警戒レベルが強制で3になる
効果は当該ラウンドのみ有効
使用回数:1回
・トラップツール
【任意のトラップ】を1ブロックにセット出来る。
効果は以下の2つを1つずつ(合計2回)使用可能
1:一時的に複数の人間を行動不能にする(警備員及び他PCを眠らせる、気絶させる等)
2:音等で注意を引き、別な方向に向かわせる(対象ブロックの警戒レベル低下、他PCのアクション妨害等)
どちらの効果も、対象に出来るのは【トラップを仕掛けたタッグ以外全て】
トラップは任意のタイミング(ラウンド指定)で発動可能。但し、仕掛けたラウンドでの発動は不可
効果は発動したラウンドのみ有効
使用回数:トラップ一つに付き、1回
▼警戒レベルと宝石の状態
警戒レベルについて
・初期時点で、各ブロックには警戒レベルが設定されている
・警戒レベルは、プレイヤーの行動により上昇する可能性有り
・ラウンド中に警戒レベルが変更になった場合は、そのラウンドから有効になる
警戒レベル1:警備員の人数少、移動の際に気をつければ見つかる可能性は低い
警戒レベル2:警備員の人数中、高確率で発見の可能性有り。何かし等の手を打つ必要有り
警戒レベル3:警備員の人数大、何かしらの手を打たない限り、必ず発見される
各ブロック初期警戒レベル
警戒レベル1:A1・A3・B1・B3・C2
警戒レベル2:A4・B4・C3
警戒レベル3:A2・B2・C1
※エリアA・Bは警戒レベル無し。警備員が居ない状態
・警備員に発見→逮捕された場合は、警備員室に監禁され、以降のアクションの全不採用
・宝石を持ったPCが捕まった場合、宝石も警備室に移動(該当PCが所持している状態)
警備員室の制圧
・警備員室を制圧する場合は、室内に居る多数の警備員に対して有効な手を取らない限り不可能
・制圧に成功した場合は、室内にあるA4・B4の監視カメラ、警備員の服装、
警備員の無線に偽の報告等の行動の内、ラウンドで一つのみ可能
(制圧可能時間は、制圧成功ラウンドと次ラウンドの2ラウンド限定)
宝石の状態
・宝石の警戒には、赤外線と鍵の掛かったガラスケース、監視カメラが設置されている
・赤外線は触れた場合、警報により強制で警戒レベル3の状態に移行
・ガラスケースの解除は、ピッキングツールが無い場合、割る等の行動を行う必要あり
・警備室に設置された監視カメラにより、第1・3・5ラウンド中【A4・B4】の警戒レベルが一時上昇
▼配役の告知方法
各PCの配役は、参加申込み期限(シナリオガイド公開から49時間後)から、
12時間以内にプレイヤー宛てにメールにてお知らせ。
参加申し込み期限で定員に達していない場合は、あとから参加したPCに対して、
参加後24時間以内にメールにてお知らせ。
▼各配役の詳細と告知内容
怪盗1
・自分が所属するタッグ名
・自分のタッグの初期地点
・自分のタッグのパートナー
・自分のタッグの目的の宝石
・自分が所持している怪盗道具
怪盗2
・自分が所属するタッグ名
・自分のタッグの初期地点
・自分のタッグのパートナー
・自分のタッグの目的の宝石
・怪盗道具を所持している他タッグのPC(=他タッグの怪盗1)の内、一人の名前と所持している怪盗道具
怪盗3(※参加者数が奇数で「1人タッグ」となったPCが対象)
・自分のタッグ名(タッグではないが便宜上タッグ名が用意されます)
・自分のタッグの初期地点
・自分のタッグの目的の宝石
*自分が所持している怪盗道具
*怪盗道具を所持している他タッグのPC(=他タッグの怪盗1)の内、一人の名前と所持している怪盗道具
(*……あとから「2人タッグ」が成立した場合は、どちらかが2人目に譲渡される。改めてメールにておしらせ)
※タッグ名は全8種(イエロー、ブルー、グリーン、レッド、パープル、ピンク、ホワイト、ブラック)
▼その他注意
※本シナリオはタッグ戦での盗み合いです。
自分が組むタッグが宝石を取得し、逃げる事が目的となりますので、
その目的の為に他タッグ、他PCを騙す事は許可されます。
それらを理解した上でPL同士仲良くお楽しみください。
※コメントページの使用が推奨されます。
相談や相手グループへの探りあい等、シナリオ外でも楽しんでいただければ幸いです。
※今回のゲームでは、ろっこんの使用が【不可】となります。
※他PC及び警備員等のNPCに対し、殺意を持って行動する事は禁止です
以上が今回のシナリオ設定です。
行動等の書き方は、下記サンプルを参照いただきますよう、よろしくお願いいたします。
それでは、よろしければご参加をお待ちしております。