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緑の進撃・猫鳴館の乱
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――猫鳴館。
レトロな印象と、個性豊かな住人あふれる学生寮は、今日も賑やかだ。
それに今日は休日。いつもより人が多いのも頷けよう。
「ん？ 妙に賑わってるけど何かイベント事だったかな？」
「なんでも、先生が遊びに来る見たいだよ～」
裏庭菜園の草むしりをしていた逆巻 天野の問いに真辺 伸幸はいつもの調子でぬんぬん答える。
話によると、寝子高の卒業生の一人で、猫鳴館の住人では無かったようだが時折遊びに来ては美味しいお菓子を差し入れしてくれるらしい。
「という事は泉先生じゃないね。誰？」
「えーっと、書道の瓜山 メイ先生だったとおもうよ」
彼の返事に天野は少し記憶をたどる。確か色白かつ小柄で、自信なさげな印象がある女性の教師だったような気がした。
しかし、今はそれどころではない。梅雨入り前となり、裏庭菜園には沢山の雑草が生えていた。ほぼ毎日誰かが草むしりをしているが、それでも追いつかないのだ。
それでも、少しでもおいしい野菜にしたいので彼らは奮戦していた。
「んー、あまくん。ちょっと飲み物とってくるよ。喉渇いたでしょ？」
「そうだね。ちょっと休憩しようか」
そう言って伸幸が水筒を取りに行っている間、天野は少しでも雑草を駆逐しようと奮戦していた。
しばらくそうしていたのだが、妙な静けさがあたりを包み込む。いつのまにか、鳥の声が聞こえなくなっていた。
しかも、水筒を取りに行った筈の伸幸もまだ帰ってこない。
「どうしたんだろう？」
不思議に思っていると、目の前に影が降りた。そして、彼が顔を上げると……
巨大化したウツボカズラが、伸幸を飲み込んでいた。
いつも冷静な天野は、「また神魂の仕業かな」と落ち着いて状況を確認しようとした。よく見ると、蔓草が自分の手首に巻き付こうとしている。
振りほどくと、彼は親友の足を抱えて引っ張り上げた。幸い怪我はないようだが、彼が来ていた衣服は少し溶けているように見えた。
「うぅ～ん、ひりひりするよ」
「急いで洗ったほうがいい。……しかし……これは……」
へにゃり、と困った顔になる伸幸を水道まで連れて行きながらちらり、と天野はウツボカズラを見た。
全長３m近くあるだろうか？ そして幾つもの蔓が伸び、影響を受けたのか雑草もまた足に絡み付こうとしていた。
「神魂の影響を受けたのか……これも」
「それしかおもいあたらないねぇ」
伸幸は赤くなった顔に触れながらそういい、２人はとりあえず危機を知らせようと思った。……が、そこで２人は気づく。最初見たときより、若干大きくなっている事に。
瓜山先生を知っている人がこれを見た場合、こう思うだろう。
彼女はお化けやこういうモノを怖がっている。だから、このウツボカズラをみたら怖がって逃げてしまうのではないか。そして、差し入れをしてくれなくなるのではないか……、と。
一方、そんな状況になっているとも知らず、星ヶ丘方面から猫鳴館の方角へ歩いていく女性が一人。茶色い髪を揺らし、彼女は呟く。
「お菓子、これだけで足りるでしょうか……。心配ですねぇ」
瓜山 メイは買い物をしてからでも間に合うだろうか、とチラリ腕時計をみ見、不安げにカバンの中を覗いていた。
レトロな印象と、個性豊かな住人あふれる学生寮は、今日も賑やかだ。
それに今日は休日。いつもより人が多いのも頷けよう。
「ん？ 妙に賑わってるけど何かイベント事だったかな？」
「なんでも、先生が遊びに来る見たいだよ～」
裏庭菜園の草むしりをしていた逆巻 天野の問いに真辺 伸幸はいつもの調子でぬんぬん答える。
話によると、寝子高の卒業生の一人で、猫鳴館の住人では無かったようだが時折遊びに来ては美味しいお菓子を差し入れしてくれるらしい。
「という事は泉先生じゃないね。誰？」
「えーっと、書道の瓜山 メイ先生だったとおもうよ」
彼の返事に天野は少し記憶をたどる。確か色白かつ小柄で、自信なさげな印象がある女性の教師だったような気がした。
しかし、今はそれどころではない。梅雨入り前となり、裏庭菜園には沢山の雑草が生えていた。ほぼ毎日誰かが草むしりをしているが、それでも追いつかないのだ。
それでも、少しでもおいしい野菜にしたいので彼らは奮戦していた。
「んー、あまくん。ちょっと飲み物とってくるよ。喉渇いたでしょ？」
「そうだね。ちょっと休憩しようか」
そう言って伸幸が水筒を取りに行っている間、天野は少しでも雑草を駆逐しようと奮戦していた。
しばらくそうしていたのだが、妙な静けさがあたりを包み込む。いつのまにか、鳥の声が聞こえなくなっていた。
しかも、水筒を取りに行った筈の伸幸もまだ帰ってこない。
「どうしたんだろう？」
不思議に思っていると、目の前に影が降りた。そして、彼が顔を上げると……
巨大化したウツボカズラが、伸幸を飲み込んでいた。
いつも冷静な天野は、「また神魂の仕業かな」と落ち着いて状況を確認しようとした。よく見ると、蔓草が自分の手首に巻き付こうとしている。
振りほどくと、彼は親友の足を抱えて引っ張り上げた。幸い怪我はないようだが、彼が来ていた衣服は少し溶けているように見えた。
「うぅ～ん、ひりひりするよ」
「急いで洗ったほうがいい。……しかし……これは……」
へにゃり、と困った顔になる伸幸を水道まで連れて行きながらちらり、と天野はウツボカズラを見た。
全長３m近くあるだろうか？ そして幾つもの蔓が伸び、影響を受けたのか雑草もまた足に絡み付こうとしていた。
「神魂の影響を受けたのか……これも」
「それしかおもいあたらないねぇ」
伸幸は赤くなった顔に触れながらそういい、２人はとりあえず危機を知らせようと思った。……が、そこで２人は気づく。最初見たときより、若干大きくなっている事に。
瓜山先生を知っている人がこれを見た場合、こう思うだろう。
彼女はお化けやこういうモノを怖がっている。だから、このウツボカズラをみたら怖がって逃げてしまうのではないか。そして、差し入れをしてくれなくなるのではないか……、と。
一方、そんな状況になっているとも知らず、星ヶ丘方面から猫鳴館の方角へ歩いていく女性が一人。茶色い髪を揺らし、彼女は呟く。
「お菓子、これだけで足りるでしょうか……。心配ですねぇ」
瓜山 メイは買い物をしてからでも間に合うだろうか、とチラリ腕時計をみ見、不安げにカバンの中を覗いていた。
ゲームマスターより
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
-
- 2013年07月27日
- 参加申し込みの期限
-
- 2013年08月03日 11時00分
- アクション投稿の期限
-
- 2013年08月03日 11時00分
菊華です。
という訳で今回は神魂の所為で巨大化した上暴走しているウツボカズラを倒していただきます。
という訳で早速いってみましょうか！
＜補足説明及び注意＞
・ウツボカズラ
卒業生が忘れていったらしいウツボカズラです。
神魂のせいで全長３mほどの大きさになった上、自分で動けるようになりました。
その上消化液は強化されており、人も溶けます。
（ただし、もれいびはひとに比べて溶けにくいようです）
その他蔓による殴打、消化液の撒き散らしなどの攻撃も行います。
また、雑草はウツボカズラの力の影響を受けているため、人に絡みつくのでご注意を。
（ウツボカズラが倒されたら能力は消えるようです）
本来は温室での飼育が望ましいのですが、気にしないでください。
多分神魂のせいです。
なお、倒すのに時間をかけすぎると大きくなります。
なるだけ大きくならない内に倒す事をおすすめします。
でないと猫鳴館が大破しかねません。
PL情報
４５分間以内に倒さないと、消化液の入った袋が巨大化についていけず破れ、猫鳴館に大量に降り注ぎます。
・瓜山 メイ（うりやま めい）先生
２８歳になる書道担当の先生で、３年８組の担任です。
色白かつ小柄で、授業以外では自信なさげな印象を受けます。
また、寝子高の卒業生でもあり在学中から猫鳴館によく出入りしていたようで、今も時折お菓子を持って遊びに来ています。
因みに蛇足ですが彼女も寝子島出身です。
ちなみに、彼女は「ひと」です。
その上、「ろっこん」や「もれいび」についても知りません。
あと、お化けとかグロテスクなモノを怖がります。
なるだけ、彼女がウツボカズラを見ないようにしてあげてください。
※猫鳴館は古いけどそんなものはいないよね？ と思っているようです。
・寝子高生以外のPCさんへ
猫鳴館へはどのような用事でいらっしゃいましたか？
そのあたりもなるだけ明確にお願いします。
（ただ迷い込んだだけでも構いませんが、不審者と間違われる可能性はあります）
・みんな大好き猫鳴館
木造建築物です。火気の使用は本当に注意して使わないと大変な事になります。ご注意ください。
ジャンル『コメディ』ですがくれぐれも怪我をなさいませんように。
場合によっては大怪我をする可能性もあります。
それでは、宜しくお願いします。