むかしむかし──とあるところに、二本足で歩き言葉を話す『ねこ』と『いぬ』の世界がありました。
その世界は強固な結界で完全に隔離されながらも、とても牧歌的で平和な世界でした。
しかし、その世界はいつしか
大きな転機を迎えると同時に、
偶然にも、その世界が『星幽塔と激突』し、いぬねこ達の世界を隔離していた結界を、木っ端みじんにしてしまったのです──!
この騒ぎにより、この世界で起きていた問題は無事に解決し、いぬとねこは一緒に暮らせるようになりましたが、
なんと、この時ぶつかった歪みの衝撃により、星幽塔といぬねこの世界を繋ぐ時空の扉が開いてしまったのです。
「あの大きな塔はなんだワン!?」
「ねこの王さまが『せいゆうとう』と言っていたにゃ。よくお邪魔する寝子島の人と似た種族が住んでるらしいにゃ。
『新しいもの』がたくさんあるって王さまが言ってたにゃ。気になるにゃー」
「今度、先遣隊っていうのを作って、あそこの探索に行くって言ってたにゃ……あれ? 先遣隊の募集、今日までだったにゃ!」
「これは急いで申し込んで、新しいものをたくさん見てくるにゃー!」
そうして、選考基準は曖昧なままながらも『いぬ三匹とねこ三匹』で構成された先遣隊は、大きな旗を手にしながら、星幽塔が世界の崖に一番近づく日を狙って、調査を開始すべく星幽塔へと乗り込んでいきました──
◇ ◇ ◇
「すごいにゃ! 凄いにゃー!」
「街並みは似てるけれども、見たことのないものばかりだワン! 全部報告しなければワン!」
第一階層、サジタリオ城下町。
ほしびと達と、寝子島の人々が混在し住まう『皆の居場所』──
それを先遣隊として派遣されたいぬねこ達は、目をキラキラさせながら見つめていました。
「でも……分からないことが多すぎてつらいにゃ……」
「ここまで色々あるなら、きっと他も素敵だワン……行き方分からないけれども」
「バッグにねこカリカリ詰めてきたけれども、これで食料なくなってしまったらご飯どうしていいか分からにゃいにゃー……」
星のような眼差しから、一気に雲掛かったようにしょんぼりとするいぬねこ達。
ですが、すぐに名案が浮かびました。
「こういう時は、案内してくれるひとを探すにゃ! きっと誰かが助けてくれるにゃ!」
星幽塔に到着して十分。遭難などよりもずっと早いギブアップの後。
そうして、良くも悪くも目立ついぬとねこ達は、人の出入りがある酒場を見つけて、そこの店主のご厚意で、張り紙を貼らせてもらうことにして、酒場で待機をすることにしました。
【ヘルプ!!
誰か、星幽塔の内部を案内してくれるひとを募集してますにゃ。
報酬はないけれども、皆で一生懸命に感謝をするので、どうか宜しくお願いしますワン】
こうして紙の最後に、いぬとねこの肉球で判を押した張り紙が、掲示板に貼られました。
報酬はなく、言わばボランティアガイドとなりますが、右も左も分からないいぬねこにとっては、とても切実かつ必要不可欠な存在。
いなければ、先遣隊の調査結果を楽しみ待ついぬねこの皆に、このままあまり役に立たない、最小限の情報だけしか持ち帰れなくなってしまいます。
そうしていぬねこ達は、誰か声を掛けてくれることを祈りながらも──
その瞳は、さっそく様々な人種が集まる、未知の『ほしびとの酒場』に目を奪われていたのでした。
初めましてこんにちは、冬眠と申します。
この度は、『<終章>いぬねこの国』の嵐が過ぎた続編となります。
今までのシリーズをご存じない方も、お気軽にご参加頂けましたら幸いで御座います。
それではまずは以下より、簡単な状況説明を行わせて頂きます。
状況
『ねこ』と『いぬ』という、二本足で歩き言葉を話す種族が住む世界がありました。
大きなゴタゴタがあった後。偶然そこと空間が繋がってしまった星幽塔が、気になって気になって仕方の無かったいぬねこ達は、ついに先遣隊を派遣して、自分たちの世界から外へと飛び出したのでありました。
しかし、新しい『星幽塔』という世界はスケールが大きすぎて、調査に来たいぬねこ達は全く動けなくなってしまいました。
せっかく派遣された先遣隊でありながら、このままでは『星幽塔』の情報を待っているいぬねこへの報告が、
『ひとっぽいひとがたくさんいました』
この一言で、終了してしまいます。
アクションでできること
○いぬねこ達に、星幽塔のアピールとして『星幽塔の魅力や、素晴らしい場所、物』等を案内することができます。
・案内すると、いぬねこ達の本来の任務である『星幽塔はどのようなところか』に対する、現状一行の作文がどんどんと、きちんとした報告らしくなっていきます。
○星幽塔のアピール場所は、城下町の外に広がる自然はもちろん、自分の経営しているお店から、コミュニティ、更にはこの度自由に創作して頂いた魅力的スポットまで、多岐に対応させて頂きます。
※お店、グループなどのコミュニティを案内したい場合には、必ずそのURLをアクションにご記載ください
※ドラゴンが住まうなどの、スリリングな危険地域に連れて行くことも可能です。しかしいぬねこ達の戦闘能力は皆無の為、戦力になりません。さらに戦闘などを行いますと、確実に足手まといになってしまいます為、十分にご注意ください。
○第一階層の特徴は、以下のようになります。
第一階層:サジタリオ城と城下町のある、みんなの居場所。
町の外は森が広がる。若返りのシャウラの泉やアウストラリス湿原地帯など多彩。
こちらから大きく離れない(気候などの)範囲にて、新規スポットを作成して頂いても構いません。
素敵なスポットもお待ちしております。
※今回のシナリオでは、星幽塔のいぬねこ案内箇所は『第一階層のみ』となります。あらかじめご了承ください。
その他
○いぬとねこ達の文化は、和風と洋風に分かれた中世時代に近いものですが、かなり器用とは言え、あの指で扱える火や金属、ガラスなどに限界がありました。その為、星幽塔の文化レベルの方が圧倒的に高くなっており、いぬねこ達の目には、その殆どが素晴らしいものとして映ります。
(例:金管楽器や、立ち並ぶガラス細工のお店など)
○いぬとねこの先遣隊には、未知との遭遇との他にもいくつか『見られたらいいなぁ』と思っているスポットがあるようです。
・「自然がいっぱいの場所が見たい」
・「でっかいお城が見てみたい」
・「入ったら危ないところを知りたい」
リクエストはアバウトですが、どこを案内して良いか分からない場合などは、これに当て嵌まりそうな場所へ連れて行くと喜ばれるかも知れません。
※案内場所は、1~3つの範囲でお願い致します。多い分だけ描写が薄くなりますので、あらかじめご了承ください。
星の力
星幽塔にいると、星の力 と呼ばれる光が宿ります。
★ 基本的な説明は、こちらの 星の力とは をご確認ください。
星の力やその形状は、変化したりしなかったりいろいろなケースがあるようですが、
このシナリオの中では変化しませんので、このシナリオではひとつだけ選んでください。
ひとともれいびにはひとつだけですが、
ほしびとには、第二の星の力(虹)もあります。
★ 虹についての説明は、こちらの 第二の星の力 をご確認ください。
アクションでは、どの星の光をまとい、その光がどのような形になったかを
キャラクターの行動欄の冒頭に【○○の光/宿っている場所や武器の形状】のように書いてください。
衣装などにこだわりがあれば、それもあわせてご記入ください。
衣装とアイテムの持ち込みについて
塔に召喚されると、衣装もファンタジー風に変わります(まれに変わってないこともあります)
もちものは、そのPCが持っていて自然なものであれば、ある程度持ちこめます。
※【星幽塔】シナリオのアクション投稿時、作物・装備品アイテムを所持し、
【アイテム名】、【URL】を記載することで、
シナリオの中で作物(及びその加工品、料理など)・装備品を使用することができます。
※URLをお忘れなく!!!
※オーダーメイド装備品について
鍛冶工房のトピックを経る(またはシナリオなどで得る)場合のみ
アクション冒頭で指定した星の力とは別に、装備品固有の《特殊効果》が認められます。
アイテム説明欄に、トピックでの完成時の書き込みURL・シナリオ入手時のURLを記載してください。
例:http://rakkami.com/topic/read/2577/2116
今回は是非とも、この右も左も分からぬような『星幽塔おのぼりさん』である、いぬねこ達の心に残るようなもの(場所、出来事などなど)に、案内をしてやって頂けましたら幸いでございます。
それでは、どうか何卒宜しくお願い致します。