「ハーッハッハッハッハ!! よく来てくれたね、よい子たち!!」
ぽかぽか陽気の空の下、なんとも威勢の良い声が響きます。
寝子島小学校近くの、ここは風の原公園です。
今日はこの場所を舞台に、『よいこのカプセルギアきょうしつ』なるイベントが行われておりました。まだカプセルギアに触れたことがない子、あるいはさらにステップアップしたい初心者ギアマスターたちのため、カプセルギアについて教えてくれる催しなのだそうです。
「私が日本で今のところただひとりのプロ・ギアマスター、『
CAPGEAR MEIJIN』だ! 今日は君たちに、カプセルギアの基本的な動かし方から、カスタマイズやバトルのコツまで、おトクな情報をたーくさん教えちゃうぞ!」
袖をまくったジャケットに、カプセルギア柄のネクタイ。ちょっぴりラフに着崩したスーツのお兄さん? おじさん? は、ギアマスターならきっと誰もが知っている、ノーマルパーツのマスクを頭にすっぽりとかぶっています。
CAPGEAR MEIJINが腕を振り上げて、最後まで楽しんでいってくれよな! なんて叫びますと、集まったたくさんの子どもたちは興奮して、わあっと歓声を上げました。
「ギアマスターのプロ!? すげえ!
やっぱ強いのかなー、戦ってみてえな! なあ、タイラ!」
「うるさいぞ、トリ頭!
少しは黙って見ていられないのか?」
ぷいっとそっぽを向いた
タイラ・トラントゥールに、にかっと笑う
源 竜世。
友だち、あるいはライバルなふたりも、カプセルギアのプロだというMEIJINの語る言葉には、興味津々のようです。
「それではまず見本として、プロである私の超絶テクニックをお見せしよう……じゃじゃーん!! これが私の愛機、『メイジンダーX』だ!!」
真っ赤にペイントされた機体をMEIJINが取り出して、いよいよその実力を披露……と、
「……あら?」
その時でした。
「あ、あらら? 動かん……どうしたメイジンダー? 子どもたちに私たちのカッコイイところを見せて、どわああああ!?」
どぎゅーーーん!!
メイジンダーXの両目からまばゆいビームが発射されて、子どもたちの目の前を走り抜けました。
それだけではありません。
ビームがかすめた木の枝が、ばちゅんっ! と音を立てながら弾けて、吹っ飛んだではありませんか!
カプセルギアの攻撃は全てホログラムによる演出で、現実になにかを壊したり、傷つけたりなんてできないはずなのに……いったいどうして!?
「……お、おい竜世。なにかおかしいぞ!?」
「周り見ろ、タイラ!」
振り向いてびっくり。
「ぼ、僕のカプセルギアがひとりでにー!?」
「私のもだわ、ぜんぜん操縦が利かないわ!」
「うわーっ、撃ってきたー!?」
どうやら、子どもたちの持つカプセルギアのいくつかが勝手に動き出し、暴れ出したようなのです……!
ばしゅばしゅ、どしゅん! どばばばば、ちゅどどどどん!
暴走カプセルギアたちはまるで本物みたいに銃弾を放ち、剣をぶんぶん振り回し、大暴れです。
「や、やめるんだメイジンダー、やめてー!? 子どもたちを襲うだなんて、私のイメージってものがさあ……!!」
「……やるぜ、『plat』!」
「ふん、言われるまでもない。遅れるなよ、『リュウセー』!」
「へへっ、そっちこそな!」
竜世とタイラはすかさず、それぞれのカプセルギアを取り出します。
ふたりには、なんとなく分かっていたのでしょう。
カプセルギアを止められるのは、カプセルギアしかいないって!
「走れ、『バルティーグル』!! ボクたちの実力を見せつけてやる!」
「いくぞ、『スターライトナイト』!! 暴走ギアを止めるんだ!」
ふたりの指がスマートフォンの上をしゅぱんと滑り、二体のカプセルギアは、弾丸みたいに飛び出していきました。
──とある暗い部屋。パソコンのモニタが放つ光が浮かび上がらせる、ふたつの小柄な人影がありました。
「ああっ、くそぉ……こんなつもりじゃなかったのに!」
ひとりは、女の子のようです。長い黒髪に大きなヘッドホンをかぶり、ぎらつくモニタをにらみつけながら、すごい勢いでキーボードを叩いています。
モニタのなかにはちょっとした騒ぎが広がりつつある、公園の映像が映し出されておりました。
「……ふぅん。始まったんだ。ハヤかったよね、思ったよりさ」
もうひとつの人影は、男の子です。
「冷静に言ってる場合かー!? いいから時間稼いできてよMAKIYUKI、ソッコーでワクチンプログラム組むから!」
「そりゃモチロン。分かってるよ」
スマートフォンをぽちぽちとタップする少年、
牧 雪人は能面のような無表情のまま、ぽつりと言いました。
「こんなトコ。オトナに見られるワケ、いかないからね」
墨谷幽です、よろしくお願いいたします~。
ガイドには、源 竜世さん、タイラ・トラントゥールさんにご登場いただきました。
ありがとうございました!
(こちらへご参加いただける場合は、ガイドのイメージに関わらず、ご自由にアクションをかけていただいて
構いませんので!)
なおこのシナリオは、小学生、中学生のPC限定シナリオとなります。
(※ほしびとは、【ひと時の外見年齢が小・中学生以下】のPCのみ参加可能)
申し訳ありませんが、該当しない方のご参加はできませんので、お気を付けくださいませ~。
このシナリオの概要、『カプセルギア』とは?
『携帯戦記カプセルギア』とは、頭や腕、足などを組み替えてカスタマイズできる、
全高10cm程度の小さなロボットのこと!
スマートフォンにインストールした専用アプリで、ラジコンのように自由に動かすことができます。
寝子小近くの風の原公園にて、カプセルギアの製造販売元である愛光堂主催で、
カプセルギアの小規模なイベントが行われています。
そのさなかに、訪れた子どもたちの持っているカプセルギアの一部が、突如暴走!
周囲の物をやみくもに攻撃し始めました。
しかも、暴走状態にあるギアの放つ攻撃は、剣を振れば切り裂き、銃を撃てば穴が開き、
本物のように現実へ影響を及ぼしてしまうのです!
カプセルギアを止められるのは、カプセルギアだけ!
どういう理由か、カプギア同士のバトルなら、攻撃が当たっても壊れることはないようです。
A.I.C.O.によれば、ギアバトルで勝利すれば、暴走状態を止めることができるとのこと。
ギアマスターとしてこの騒ぎに介入し、事態を収拾してください!
なお、今回の事件には関わらず、公園以外の場所でギアバトルしたり、
カプセルギアに関連したエピソードを描写することもできます。
バトルには興味ないし……といった方も、お気軽にどうぞ!
アクションでできること
以下の【1】、【2】のうち、参加したいほうを選び番号を記載してください。
【1】カプギア暴走事件へ介入する
公園でイベントに参加していた、たまたまとおりすがったなど、参加動機は自由です。
また、公園へ駆けつけた牧 雪人が各ギアマスターに協力を要請していますので、
彼に応えての参加も良いでしょう。
暴走ギアとの戦いは、基本的に通常のギアバトルと変わりません。
暴走ギアは、公園内に数十体ほどいるようです。
性能や機能、武装などはさまざまですが、動きはどこか画一的に見えます。
時には1体多数のバトルになるかもしれません。グッドラック、ギアマスター!
【2】事件には関わらず、カプギアで遊ぶ
事件について知らない、興味ない、自由に遊びたい! という方はこちらへどうぞ。
カプセルギアをカスタマイズしたり、友だちとギアバトルで腕を競い合ったり、誰かにジマンしたり、
お好きな形でアクションをかけていただいて構いません。
NPC
●CAPGEAR MEIJIN
国内唯一のプロ・ギアマスター。スーツ姿にノーマルヘッドのマスクをかぶったおじさんです。
愛機が暴走してあたふたしています。
彼のギアをバトルで解放することができれば、助けてくれることでしょう。
●牧 雪人
ぶっきらぼうな少年。
暴走ギアと戦いながら、周囲へ協力を呼びかけています。
でもひねくれた言い方なので気づかないマスター多数。憮然としています。
●????
謎の少女。どうやらこの暴走事件について知っているようですが……。
公園にはいませんが、雪人を通じて接触、会話することもあるかもしれません。
カプセルギアの遊び方
1.カプセルギアの作り方
2.購入や操作の方法
3.アクション提出の手順
参考:くわしい情報の紹介
以上になります~。
それでは、皆様のご参加をお待ちしております!