これまでのあらすじ。
謎の
ササヤキによって導かれ、
ユメユメというフシギ存在に憑依された人々を取り押さえることに成功した
志波 武道たち。
彼らは再び、ササヤキの導きによって夢の世界へと乗り込んでゆく。
脅かされた日常と、奪われた現実。
その二つを守るための戦いが、始まろうとしていた。
■現実逃避の怪物
「ここが夢の中だって? あんまり寝子島と変わらないなあ」
志波 武道は眼鏡をかけ直し、周囲の光景をぐるりと見回した。
見慣れた道。
見慣れた家々。
見慣れた空と、見慣れた山。
そこは寝子島にとっても近くてどこか違う、夢中の寝子島であった。
携帯電話を取りだして見る。起動はするが圏外表示。時間はなぜか止まって表示されている。
急に壊れたのでなければ、この世界がフシギな空間だということだろう。
――きこえますか。きこえますか。
――心囚われし人々の夢。ユメユメはこの世界に人々をとらえています。
「いわゆる共有夢ってやつかな? けど、囚われてるってことは助けることもできるわけだ」
「面倒くせぇ、要するにユメユメってやつをぶちのめせばいいんだろうが!」
声と共に光の柱が生まれ、柱の中から
魚塚 源三が現われた。
なんだかチープなSF映画で見た空間ワープみたいだな、と武道は思った。
思いつつ、さらっと会話を合わせてみる。
「物騒だなあ。ぶちのめすって言ってもそのユメユメがいなきゃあ……」
言葉の途中。
道路の真ん中に虹色の物体が現われた。
まるで溶けた飴が逆再生で固まるように、人型へと組み上がっていく。まるで服も顔もない球体関節ドールだ。
それも一体だけではない。
民家の屋根から巨大な人型のクッキーが。
開いたマンホールの中から大量のぬいぐるみが継ぎ合わさったパッチワーク人形が。
次々に現われては、源三たちを取り囲んだ。
「どうやら、おでましになったみたいだぜ。こいつらがユメユメの本体ってわけかい」
――ユメユメの目的は日常を破壊し、この世界の神の力を脅かすことです。
――ですから、彼らはここまでやってきた者を力尽くで排除しようとするでしょう。
――皆さんには、戦う力を授けます。
――力を合わせて、ユメユメを倒すのです。
「分かりやすいは分かりやすいけど、キツくない?」
「なあに、アニキたちもすぐに来る。俺らで力を合わせりゃ、あのくらい倒せんだろ」
ギラリと笑う源三。武道は肩をすくめ、携帯電話をポケットに戻した。
「まあ、ね」
自らの身体に超人的な力がわきあがってくるのを感じていた。
手を開き、ぎゅっと握り直す。
すると武道の手の中にフシギな武器が生まれていた。
「誰かの日常を恐そうとしたツケ、払って貰おうか」
ごきげんよう。
こちらは『NEKOJIMA GET BACK ユメユメ事変・前編』の続きとなっております。
前編でのメンバーがバトル要素多めのメンバーとなりましたので、対応して後編もバトル要素多めでお送り致します。
■シナリオクリア条件
・ユメユメの撃破
■シチュエーション
前回のシナリオのように、ユメユメに憑依された人を取り押さえ、ササヤキの導くままにフシギな力で夢の世界へやってきました。
そこは寝子島にどこか似ているけど違う島。名も知らぬ夢の島です。
ユメユメは皆さんを排除しようと攻撃してきますが、皆さんにはササヤキから授かった力があります。
この力と自らの能力を駆使して、ユメユメを倒しましょう。
※後編シナリオから参加した場合は、前編シナリオの裏で同様の事件に遭遇していた扱いになります。
■ササヤキの力
この世界で戦うに当たって、ササヤキの力を得ることが出来ます。
力とは、一人につき一つずつ望んだ武器を与えられるというものです。
剣やナイフ、盾や斧などファンタジックな武器ですが、望めば銃器をセレクトすることもできます。そもそもササヤキの力の結晶ですので、威力は全て一緒となります。使いやすい武器をお選びください。
この武器を手にしている限り戦闘能力も強化されるので、通常のユメユメを上回る力で戦うことができるでしょう。
これに加えて、『ろっこん能力を持たないひと』『能力を一時的に封じたもれいび・ほしびと』は追加でササヤキの力を得ることが出来ます。
追加の力とは身体能力が大きく強化されるというものです。
もともと特別な戦闘能力を持っていない方や、戦闘向きの能力ではない方はこちらをご利用ください。
■パート情報
このシナリオは『対ユメユメ』『対ユメユメ巨人』という二つのパートで構成されます。
アクションをお書きの際は、沢山のユメユメを蹴散らすパートと、協力して巨大な敵を倒すパートの二つに分けるとグッドです。
・対ユメユメ
夢世界へ入った皆さんを排除すべく、そこかしこから『ユメユメ』が発生します。
ユメユメはお菓子やオモチャといった物体が無理矢理人型をしたものどもです。
これまで憑依された人々が使っていたような剣や鞭といった武器で襲いかかってきます。
とはいえ一体ずつの力は弱いので、ササヤキの力で武装した皆さんにとって敵ではありません。
派手に蹴散らしてしまいましょう。
・対ユメユメ巨人
ユメユメを沢山倒すと、バラバラでは勝てないと察したユメユメが巨大な集合体となり、皆さんへと挑みかかります。
全長にして10m。電信柱くらいの高さです。
対象はその巨体を活かし、周囲の建物を破壊して皆さんを押しつぶしたり、掴んで投げ飛ばしたりといった攻撃を仕掛けてくるでしょう。
主に戦場となるエリアは疑似シーサイドタウン、アウトレットモール周辺。
ユメユメが建物を破壊するため、落ちてくるがれきを防いだり、逆に壊そうとする建物によじ登って迎え撃ったりといった立ち回りが求められます。