――星幽塔・第四階層
「久方ぶりだな」
「お久しぶり」
その日、
旅鴉 月詠 は幾人かの冒険者と共に【星幽塔】の第四階層で、かに座のアステリズム・シドニウムと対面していた。今回は、彼から依頼を受けているのだ。
「今回は、諸君らに頼みたいことがある。この蟹を、第二階層の温泉で茹でてきてほしいのだ。そして、それを現在開放されている階層のアステリズムたちに届けてもらいたい。謝礼はそれなりにはずませる」
シドニウムは、そういうと事情を説明し始めた。
本当は自分で行きたいらしいが、シドニウムは第四階層で医者をしている。住人達の診療や往診、薬作りで日々忙しいらしい。
そこで、冒険者たる貴方がたに白羽の矢を立てたのだ。
ちなみに、第二、第三、第五階層のアステリズムについては面識があるようだが……シドニウムは申し訳なさそうに言葉を続ける。
「新しいいて座のアステリズムとは面識がなくてな。君たちならば知っていると思う」
月詠は、シドニウムの言葉に肯きつつ、いけすの蟹を見た。たくさんの蟹がわさわさいっている。シドニウムと月詠は並んでいけすを眺めた。
「量が思った以上に多いな」
「アステリズム1人あたり2匹ほど蟹を持っていってほしい。余った分は君達で食べてもいいし、店の料理に使うなり誰かにあげるなりしてもかまわない」
月詠は「太っ腹だな」とつぶやき、蟹を観察する。ハナサキガニっぽい蟹は鋏を振り上げたり、のんびり歩いたりしており、凶暴化していない。これが普通の蟹だな、と思っていると、シドニウムが口を開いた。
「蟹を渡したら、この紙にサインしてもらって、我輩に渡してほしい。
第一階層のアステリズムにはどうにか言いくるめてもらえると助かる。
もしかしたら、先代の娘さんであるフランチェスカ殿が何か知っているかもしれない」
月詠は、その人物こそが現在のいて座のアステリズムである、と伝えたかったがシドニウムは蟹を箱につめる作業に入ってしまった。
(どうにかなるかな……)
月詠は、ともかく他の冒険者達と顔を見合わせた。
今回のお使いは、蟹を届けること。
果たして、うまくいくのだろうか……?
蟹再び!
というわけで菊華です。
シドニウム「おい、蟹食わねぇか?」
カドュケウス「おみまいするぞーっ!」
というのが今回のシナリオです。
え? わからない? ……当たり前ですよね。
と、言うわけで概要をお読みください。
※時間軸的に第五階層攻略後です。お気軽にご参加ください。
今回の
ミッションおつかいかに座のアステリズム、シドニウムが何を思ったのか他のアステリズム達に蟹を送ろうと考えました。
しかし、彼は往診などで忙しく、自分で動くことができません。
そこで、今回は皆さんに依頼という形をとりました。
やることは主に『第四階層で採れた蟹を第二階層の温泉で茹でてくる事』と
『茹でた蟹を第一、第二、第三、第五階層のアステリズムに届けること』です。
アクションでできること
今回は次のうち、2つを選んでください。
(3つ以上選択された場合、出番が減ります。ご了承ください)
※該当番号はアクションの初めの方に【1】~【7】と記入をお願いします。
【1】蟹を第二階層まで運び、温泉で茹でる
第二階層の温泉で、蟹を茹でます。
リアクションでは蟹を運んでいる様子や、茹であがるまで待つ様子が中心に描かれます。
待っている間、足湯していてもOKです。
【2】いて座のアステリズム・フランチェスカに蟹を持っていく
【3】うお座のアステリズム・アヴィケンナに蟹を持っていく
【4】みずがめ座のアステリズム・リアに蟹を持っていく
【5】てんびん座のアステリズム・リブラスに蟹を持っていく
2~5は、第一階層から第三、第五階層までのアステリズムへ蟹を持っていく選択肢です。
アステリズムとの交流が中心となります。
【6】かに座のアステリズム・シドニウムを手伝う
往診などで忙しいシドニウムを手伝う、という方はこちらをどうぞ。
何か面白い(?)話が聞けるかも?
【7】第一階層で自分たちで茹で蟹を食べる。
第一階層のどこで食べてもかまいません♪
ダイスイベント
とある判定に使わせていただきますので、
参加が確定後、コメントページで書き込みをお願いします。
2つのダイスの数値を合計して、アクションの最後に記して下さい。
また、ダイスの右側の数値を( )内にお書きください。
例 : ダイス:5(1) / ダイス:12(6)
アクションの書き方と追加情報
「キャラクターの行動・手段」に、以下3つの情報を明記してください。
1.冒頭に、行動の選択を。
上記「アクションでできること」を参考に【1】~【7】で。
2.冒頭に、星の力を。(詳細は後述)
どの星の光をまとい、その光がどんな形になったかを
【○○の光/宿っている場所や武器の形状】のようにお書きください。
3.末尾に、ダイスを。
上記「ダイスイベント」を参考に。
登場NPC
シドニウム
今回の依頼人。
何を思ったのか現在開放されている階層のアステリズムに蟹を送ろうと考える。
<PL情報>
アヴィケンナ、リア、リブラスとは面識がありますが、
フランチェスカについては、『いて座のアステリズムだった人の娘さん』
ということしか知りません。
フランチェスカ
いて座のアステリズム(自覚なし)です。
弓使いの乙女で、サジタリオ城の現城主でもあります。現在は第一階層で街を見回っているようです。
アヴィケンナ
うお座のアステリズムです。
年齢不相応な雰囲気の少年で、現在は第二階層の温泉付近でのんびりしている模様です。
リア
みずがめ座のアステリズムです。
農場主を務める気のいいおじさんで、現在は妖精達と畑仕事をしています。
リブラス
てんびん座のアステリズムです。
全身鎧に身を包んだ年齢性別不詳の聖騎士で、現在は新米騎士に武術の指南をしているようです。
ステラ
不思議っ子です。
第一階層にてのんびりお散歩しているようです。
星の力
星幽塔の中では、ひとりにひとつ、不思議な光が宿っています。
剣士の光(青) :剣技が上手くなる
闘士の光(オレンジ):腕っぷしが強くなる
狩人の光(紫) :弓矢が強くなる
盗人の光(金) :普段より勘がはたらき、器用になる。
(例:宝物を見つけたり、鍵開けが得意になったりする)
魔火の光(赤) :火の魔法を使える/星の光が宿った武器が火属性になる
(例:火の玉を飛ばす魔法が使える、刃に炎を纏ったりできる)
魔水の光(水色) :水の魔法を使える/星の光が宿った武器が水属性になる
(例:水流を鉄砲の様に飛ばす魔法が使える、刃に水を纏ったりできる)
魔風の光(緑) :風の魔法を使える/星の光が宿った武器が風属性になる
(例:つむじ風を起こす魔法が使える、刃に旋風を纏ったりできる)
魔土の光(茶) :土の魔法を使える/星の光が宿った武器が土属性になる
(土礫を投げつける魔法が使える、刃に砂を纏ったりできる)
癒しの光(白) :自分や他者を癒すことができる
騎士の光(桃) :乗り物(生き物や機械類。大きさは馬程度まで)を巧みに操り戦う
※星の力を小型の乗り物に変化させることもできる。
ペガサスなど架空の生き物、一般的な装備などもOK。
OK:炎を吐くチビドラゴン、手綱や鞍のついた馬 等 NG:機銃のついたバイク 等
(例:【騎士の力/剣】馬を巧みに乗りこなすアクション。※この場合乗り物は別途調達
【騎士の力/馬】星の力を馬として実体化し、巧みに乗りこなすアクション)
光は体に宿ったあと、その者にあわせた形状に変化し、身につけることになります。
(例:指輪、体に埋め込まれる、武器になっている、愛用の武器の装飾に)
※星の力のサポートは、星の力が宿ったアイテムを所持していない時は受けることができません。
※武器(剣、弓、斧、杖など)はひとりひとつ。双剣など2つで1セットのものなども可。
※星の力やその形状は、変化したりしなかったりいろいろなケースがあるようです。
(このシナリオの中では変化しませんので、今回はひとつだけ選んでください)
※もれいびは「星の力」と「ろっこんの力」の両方使えます。
※ひとは「星の力」を使えます。
※塔に召喚されると、衣装もファンタジー風に変わります(まれに変わってないこともあります)
※もちものは、そのPCが持っていて自然なものであれば、ある程度持ちこめます。
どの星の光をまとい、その光がどんな形になったかを
アクション冒頭に【○○の光/宿っている場所や武器の形状】のようにお書きください。
衣装にこだわりがあればそれもお書きください。
と、言うわけでよろしくお願いします。