旧市街ある夜の事。レトロ風カフェ『ミルクホール』は既に閉店し、従業員による締め作業に入っていた。
アルバイトの
佐藤 英二が先輩の
エリセイ・ジュラヴリョフと談笑しながら片付けをしていると、カウンター席に座っていたエリセイの弟
イリヤ・ジュラヴリョフが、スマートフォンの画面から顔を上げた。
「兄さん、僕明日お出かけ」
「どこへ?」
「東京のパンケーキのお店。陽毬さんと紅緒さんに誘われたんだ」
「
パンケーキ……だと!?」
「
女子と……東京で、パンケーキ!?」
劇画調の静止画状態で固まる二人の顔を見つめ、イリヤは小首を傾げた。
「うん。ねえ何それ、そんな反応するところ? 行きたいなら行けば良いじゃない、東京でパンケーキ」
「弟よ……なんて恐ろしい事を! それが『パンがないならケーキを食べろ』と同義なのを分かってんの!?」
「分かんない。
英二さんもどうですか? 良かったら僕二人に連絡しますけれど」
「行くな英二! そんなオシャレスポットに行ったら口から生クリームが出て皮膚が沸騰したチョコレートのように爛れ目から蜂蜜が流れ続けて残りの人生苦しみ抜いて生きる事になるぞ!」
エリセイが英二をガクガクと揺さぶって引き止めていると、キッチンからエリセイの双子の
レナート・ジュラヴリョフが現れた。会話は聞こえていたようで、イリヤの方へ向く。
「いいじゃんパンケーキ。俺も行きたいな。流行ってる店って勉強になりそうだよね」
「お前それでも同じ受精卵から生まれて同じ遺伝子情報を持つ人間なのか!?」
「素直に行きたいですって言えよ」
「いちごー! テレビでよく観るいちごが沢山のってるやつ食べたいよー!!」
店長の叔母が帰宅しているからか、恥も外聞もなく床でバタバタ暴れているエリセイを生暖かい気持ちで見つめながら、英二は思った。
「知らない店で外食かあ……、たまには良いかもしれないな」
皆さんこんにちは東安曇です。
今回はPCが外で食事する、または飲食店で働くPCを描写するシナリオです。
テーマに沿っていれば行動の制限はございません。その辺のファストフードでも駅のジューススタンドでもコーヒーショップでも高級コース料理店でも。日付や時間についてもらっかみタイム1月下旬であれば、放課後や仕事帰り平日土日となんでも構いません。
場所は無理のない範囲でしたら島外でも描写致します。またシナリオガイドに登場する店『ミルクホール』に行く事も可能です。
ご自由にアクションをかけてみてください。
NPCなどについて
以下のキャラクターのみ描写可能です。外食に出かける際に同行させる事も出来ますが、希望キャラクターによっては勝手に別のNPCがついてくる事もあるかもしれません。
またポンチクはご主人NPC1名以上同行の上で、行き先は犬カフェのみです。ご注意下さい。
▼『ミルクホール』の従業員とお手伝いとマスコット犬
エリセイ・ジュラヴリョフ、レナート・ジュラヴリョフ、イリヤ・ジュラヴリョフ
寺島 康子、ポンチク
▼その他
伊橋 陽毬、大道寺 紅緒
日本橋 泉、水海道 音春、高知 竹高、幌平 馬桐、水海道 奏
*各キャラクターについて詳しくはマスターページをご覧ください。