半日で授業が終わったある日の寝子高。グラウンドからは部活に勤しむ声や、どこへ遊びに行こうかなんて声が聞こえてくる。
そんな中、とある空き教室の黒板にはでかでかと、
追試会場と書かれていた。
そう、追試である。
先日行われた寝子高期末試験で
赤点を取った者たちが冬休みを賭けて集まる場所だ。ゾンビのように呻きながら教室に入ってくる者、今度こそは良い点数を収めてやると入ってくる者、ブツブツと暗記した事柄を呟きながら入ってくる者と様々であった。
「全員集まりましたか?」
そう言いながら教室へ入ってきたのは
五十嵐 尚輝先生だ。どうやら、彼が今回の追試の監督役らしい。追試を受ける為に集まってきた生徒が席に着いたのを確認すると、その手に持っていた追試用のテスト用紙を配りながら、
「今回は前回よりも追試者が多かったみたいですが、気負わずに頑張って下さい。終わった人から教室を出て行ってもらって構いません。赤点を取った教科全てを配っていますので、今配っているテスト用紙に間違いがないかだけ確認してください」
と、簡単に説明をしている。
配り終えると間違いがないかと生徒に問い掛け、特に問題がないとわかると時計に目をやってから生徒へと向き合った。
「それでは、追試を開始します」
その死刑宣告にも似た開始の言葉に、紙を捲る音があちこちから聞こえてくる。
問題を読み進めていくうちに、追試を受ける数名の生徒に戸惑いがうまれていた。
……あれ、なんでこの問題はこんなに感動的なんだ!?
……え、なんでこの問題文がこんなに面白いの!? どっかの漫才よりよっぽど可笑しいんだけど!
……なんか変だ、この問題を解いてるだけで哀しくなってきたぞ。まさか、これって……!?
異常に気が付いた生徒が、ふっと顔を上げて、尚輝の頭を見ればその頭からは小鳥が顔を出してチチチ、と囀っているではないか。尚輝のろっこん、「バードサンクチュアリ」が発動しているのだ。尚輝はこれっぽっちも気にせず、椅子に座って科学の本を読んでいたけれど。
さぁ、君はこの「テスト問題を解きたいのに思わぬ感情がこみ上げてきて邪魔をされてしまう!」現象を乗り越えて無事に追試を乗り切ることができるのだろうか……?
こんにちは、加持蜜子です。
期末テストお疲れ様でした、赤点の皆様には追試のプレゼントです!
この現象はテストを受ける全員に起こる訳でもないようなので、真っ当に追試を受けたい方は追試を普通に受けるアクションでも構いません。
ガイドにある【思わぬ感情】は喜怒哀楽に添った感情になります。このどれかが思考の邪魔をしますので、なんとか対抗して問題を解くもよし、負けてしまうもよしです。
ただし、追試でも赤点を取ってしまった場合は冬休み中の課題プレゼントをさせてもらいます(アクション内容とダイスで決定します)
それでは、赤点を取ってしまった皆様のご参加お待ちしております。
【補足】
・追試は赤点(30点未満)を取った教科のみとなります。
・テストシナリオに参加していなくても参加可能です、自己申告でご参加下さい。
・赤点を取った教科全ての追試になりますので、赤点を取った教科の全てをアクションにお書き下さい。
・喜怒哀楽に添った感情であればどのような感情でも構いません。感動や恋心の爆発など、ご自由にお考え下さいね。
・この神魂の影響は追試が終わればなくなります。試験が終わった瞬間、我に返るということです。