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調理はいよいよ佳境である。
撮影の合間を縫って、舞華は自分も料理にいそしむ。由緒正しい従者の家柄として、料理に手をぬくわけにはいかない。
ウィンナー・出し巻卵・から揚げ。万人受け。誰にも愛されるメニュー。
試みとしては、油を徹底的にカット。
「油は長持ちしますけど、冷えると美味しくないので……」
酸化すると体も悪い。弁当としては不向き。
食べるタイミング、ヘルシーさを極限まで追求。口に入れる相手側の心理に通暁した彼女ならではの視点だ。
参道商店街で購入した野菜を使い、酢の物、蓮根の煮物、ポテトサラダにはプチトマトを添えて、仕切りにレタス。
「種類豊富で彩りを豊富にした分、量は少な目になっているので、相互的なコストカットが働いています」
不足気味なら、衛守の提案した『おかず単品買い』をすればいい。
千歳も頷く。「彩が寂しい感じだから、野菜サラダで華やかさを足して……」
千歳は夢中である。
そろそろメイン幕の内のおかずを絞りきらなくてはならない。
色合い、栄養、コスト……。
あと何か、足りないものが……。
「ん? あ、ごめん。刀君、何か言った?」
ふっと自分の名前が呼ばれた気がして、千歳は顔を上げる。
「……いや、なんでもないよ」刀は顔を伏せて答える。
ふうん、そう。頷く千歳。
刀もそれ以上触れない。自分の言葉が、聞かれなかったのならそれはそれで構わない。
千歳と一緒に外出することはあるが、普段は制服や道場での道着しか目にしない。
エプロン姿を目にしたのは、たぶん初めてだった。
驚くほど様になっていた。
似合っている。驚くほど『形』がいい。姿がいい。
素直にそう口にしようと思ったが、ちょっと気恥ずかしかった。小声になってしまった。
聞かれなかったのなら、それで構わなかった。
「千歳、何か手伝うよ」刀が声をかける。
「手伝い?」そうか……千歳は何事かに思い当たる。「……今のままだと、刀君にはものたりないわよね……」
サンマなどの魚中心のメニューはヘルシーだが、やはり肉を食べたいという向きもある。
真央のランチボックスではないが、お腹に溜まる充足感も求められるはずだ。
舞華の油カット料理……この路線を踏襲して。
「何か肉系を……刀君、前に肉じゃが美味しいって言って……」すぐさま取り消す。「さすがに違和感あるわよね」
とすると、やはりあの一品。
「よし、じゃ刀君、から揚げ用意してもらえると嬉しいかも」
「よし任せろ」
刀は腕撒くりし、からあげに挑む
千歳におんぶやだっこはカッコ悪い。
「から揚げは胸肉を使うと美味しいんだけど、ちょっと固いんだよな……」
ヨーグルトをタッパーに注ぎ、その中に鶏肉を漬ける。
少々待つ。
刀の持った包丁がきらりと光る。
引き上げた鶏肉をぬぐって、刃をぐっと潜らせると、重い手ごたえがあり、切れ目から鶏の油がしみだしてきた。
そこに塩胡椒と小麦粉を揉み込み、下味をつける。
十分に狎れたら、溶き卵をくぐらせて煮えたぎる油のなかに滑らせる。
「おおっ!」
歓声が上がった。
慎重に投入した鶏肉で、油の煙と熱気が巻き起こった。刀は顔色一つ変えず、一心に菜箸を振るって、鶏肉にまんべんなく火をいきわたらせる。
鶏肉を入れると油の温度が下がる。すると全体に火がいきわたらなくなる。それを防ぐため鍋のふちにから揚げを寄せ、余熱で中まで火を通す。繊細かつ、大胆な動作が必要になる。
ぐらぐら煮える油を前に、刀は顔色一つ変えない。
頃よしと見たものを引き上げ、さっくり二つに割ると、中から白い身が覗け、油が溢れる。
「千歳、これの味を見てくれ」
見事な手際にあっけにとられていた千歳、反射的にから揚げの載った皿を受け取る。
ひとかけら、口に運ぶ。
(えっ、このから揚げ……)千歳は驚嘆し、思わずまじまじと刀の顔を見た。(外はしっかりと衣を纏いながら、中はしっかりジューシー……)
さながら、道着を纏った乙女というところか。
「お、もしかして悪くない?」刀は笑いかける。「俺だって、いつも食わせてもらっているばかりの男じゃないんだよ」
油カット派の舞華も、刀のから揚げに賛成する。
(成程……)
道着を纏った乙女の含意に気づき、にっこりする。
「できるわね、刀君……」千歳は刀を見た。まぶしいものを見るような目つきで。
羨望と誇り、それから――。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
ぱーすぺ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年03月06日
参加申し込みの期限
2015年03月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年03月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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