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そうだ模様替えをしよう ―春の青空―
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「こんにちは、先輩! 今日の模様替えの手伝い、お願いします」
僅かに緊張でもしているのかやや固い声で礼儀正しく自宅の玄関先で出迎える
来島 アカリ
に、
ロベルト・エメリヤノフ
は「こんにちは」と挨拶を返した。
「こちらこそよろしく……って、センスとか自信ないよ?」
部屋の模様替えの手伝いを願われた時は、シーサイドタウン西で一人暮らしをしているアカリに「力仕事だから人手がいるんだね」と、二つ返事で答えたものの、これからお店に行って家具から買い換えようというアカリに、いくつか見繕って欲しいと請われてロベルトは「本当にいいの?」と念を押してしまう。
そんな先輩にアカリは「はい」と、是非に! と明るく笑った。
「いいんです。先輩のセンスで色々選んで貰えれば!」
溌溂と喜ぶ後輩に、少しでも手助けになればいいな、とロベルトは彼と二人で歩き出す。
いざ目指すは、寝子島ではちょっと大きめな家具屋さんだ。
…※…
『CatsDecoration』のシンプルな看板を掲げるその家具屋の自動ドアが開けば、そこは誰もが羨む理想が詰まっている。
入り口から大量な猫グッズが犇めいているのは寝子島らしさを感じ、アカリは隣りのロベルトを見仰ぐ。
声をかけず、見上げる。アカリは先日のホワイトデーに自分の気持を知ってもらいたく美術館に誘った。恋愛は引くのも大事と言われるが、アカリは彼に振り向いてもらえるよう、こういう時こそ押しの一手だとロベルトの顔を凝視しつつ自分を鼓舞する。スタートは自分で切ったのだから、臆せずゴールを目指そう。何より今日はどこかデートみたいじゃないか。
そんな決意と熱意が伝わってしまったのか、不意にロベルトがこちらを向いた。
「来島?」
足を止めて黙るアカリにロベルトは首を傾げた。
そんな彼の背景に、テーマ別に揃えられた家具が配される部屋の見本が在る。
その赤髪の彼の表情と似通った穏やかな配色に、新鮮に目に映った日常の風景に、抑えていた心を告白によって解放することのできたアカリの中で、むくりと欲が生まれた。
――うちに住んじゃえば、もっと一緒にいられるのに。
恋心はエスカレートするものだ。そして、今やそれを口にしても自然であるのだ。
くすっと笑みを零したアカリの表情は例えるなら小悪魔のそれに近い。
「……先輩、うちに住んじゃえばいいのに」
冗談めいた口調で問われて、ロベルトは一瞬、きょとんとした。
「三年生になって、受験もあるでしょ?」
「来島?」再度呼びかけられ、アカリはずいっと一歩分離れていた距離を詰める。
「勉強しなきゃいけないし、絵だって描きますよね?」
聞かれれば「そうだね」とロベルトは答える。確かにそれはそうだ。受験生なら勉強にかける時間は倍増するだろうし、専攻は絵画でこちらも手を抜きたくない。
何よりロベルトは気圧されていた。
美少年のその眼差しに。
な、なんだろう……? 一気に距離を詰められてる気がする……!? と、背中に見えない壁を感じた。
「帰る場所があった方がいい、ですよね?」
「ね?」とアカリに答えを強要される気分になって、うんうんと疑問符に頷いていたロベルトはここで唐突に最初の彼の言葉を思い出した。
そう、――うちに住んじゃえばいいのに――。をだ。
「毎日、俺がごはん作ってあげますよ?」
トドメとばかりにアカリの台詞が強調された気がした。
むしろロベルトの中でリフレインした。
ごはん……美少年の手作りごはんをタダで……?!
相手が後輩故に、でも、と理性が働きかけてのアカリのその台詞だった。
見えない壁に追い詰められながら、ロベルトはアカリの視線から目を逸らせない。
い、いや……僕はまず理想の美少年をモノにする……! なんていうロベルトの理想は、
しかし……拠点の確保は……したい……!! という切実さとどう比べようというのか。
理想は譲れない。譲れないが……!
「毎日、俺がごはん作ってあげますよ?」
大事なアピールポイントなのでアカリは言葉を重ねた。誘うように囁くように。
「来島……もしかしてだけど一緒に住みたいのかい?」
ふっ、とロベルトの気持ちが畳み掛けるアカリのペースに流された。
「……美少年との共同生活は歓迎だよ」
元より天秤にかけるまでもなかったのかもしれない。ロベルトは大の美少年好き、鑑賞するのを喜びとしている人間である。どう考えてもメリットの方が多い。
「……本当ですか?
じゃあ、先輩のもの、色々買っていかないと、ですね」
嬉しさに、ぱぁっと花も綻ぶほどにも愛らしく顔を輝かせてアカリは、ロベルトに買い物の続行を促す。
「そうだね。って今日からかい?」
「ですよ。思い立ったが吉日です!」
ロベルトの気が変わらぬ内に丁度寝具コーナーに入ったアカリは「んー」と首を傾げる。
「まずは……寝る場所が必要ですよね? ベッドと布団、どっちが好きですか?」
「どちらか、ならベッドがいいかな」
返答にアカリは握った拳を口元に当てて左右に並ぶベッドの大きさに唸った。ロベルトが使用するとなると考慮すべき問題が発生する。
「むー……ベッドもう一台置く場所はねーし…… 俺のベッド使います?」
シングルを二つ並べてキングサイズにという方法も無くも無いが、同デザインでもないベッドを並べて置くような配置はできれば避けたい。
「それもそうだなぁ……でも来島はどこに寝るんだい?それとも一緒に……?」
「な、何言ってんですか! 毎日一緒になんてそんな……俺はフツーに布団敷いて寝ますから!」
い、嫌って訳じゃない、ですけど……、と全力で否定したアカリは″嫌″ではないことを強調しようとして付け足す言葉は尻すぼみに消えた。ロベルトのお願い等はいつも断りから入る姿勢がすっかり染み付いているのではと過去を思い出しかけたアカリは、彼を傷つけたのではと思い見上げる。
「先輩は、どっちがいい……ですか?」
共に寝るか、一人がいいか。
「ええ? 僕は別にいいけど……来島が気になるなら別々だね」
別々となれば、ロベルトの希望を通せば部屋の持ち主のアカリが床に寝ることになる。アカリはそれでも良いと言うが今度はロベルトが得心いかない。
「でも、うーん……。 仲が良いとはいえ、後輩(美少年)を床に寝かせるのも忍びない、やっぱり布団にするよ」
「そ、それはダメです! なら一緒に寝ます!」
アカリは即座に首を横に振る。ベッドはロベルトの希望だ。それは譲れない。ならいっその事、意識しまくりでもなんでも無理やり寝よう!
「おお! 一緒に寝てくれるんだね! 美少年の添い寝……」
ほわわんと想像し、
「うん、いいね……」
ロベルトはご機嫌に悦に浸った。
「合鍵作って、椅子と本棚、あとは……そろそろ絨毯じゃ暑苦しい、かな?」
思いがけない形に物事が進んでいき今日からさっそくお泊り開始だからと勢いのまま承諾したとはいえ、あまりな大胆さに、今夜さっそく恥ずかしくて後悔することになることを、やらなければならないリストを独り言にて確認するアカリはまだ知らない。
とりあえず今二人は寝具コーナーにいるので、枕は必要だろうし、布団も用意しなくてはと思い立つ。
とにかくデザインとテーマは統一しようと決めてサンプルとしてパッケージから出されている商品を触ったり持ってみたり、POPに書かれたPRと値段を比較する二人。
「もうちょっと涼し気なもの……来島といえば青のイメージだなぁ」
見繕ってとお願いしているアカリはロベルトが手に取るベッドカバーに興味を向けた。布団自体は来客用のがあるのでそちらを代用することになったので、部屋の統一感を求めてカバーの物色である。
「確かに青だと涼しげですね」
これにしよう、かな? と値段を確認するアカリにロベルトはもう一つ差し出した。
「そうそう……こういうのとか」
海みたいな青色の落ち着いたデザインのプリントカバー。先のシンプルなものもいいが、どうせ美少年に合わせるのなら雰囲気重視の柄も捨てがたい。
互いに互いの良さを引き立たせたく、これがいいあれがいいと商品の吟味に頭を悩ませる。即ご購入もあればまた後日と下調べで終わったものもある。
慌ただしくしかし楽しげにふたりは手持ちでは足りず途中から使用していたショッピングカートを押し、レジへと向かった。
…※…
「新学期になったら二人で一緒に帰りましょうね。
俺、先輩のクラスまで迎えに行きますから」
パンパンに膨らんだ『CatsDecoration』のロゴがはいったレジ袋をそれぞれ両手に引っ提げてアカリの家へと向かう途中、アカリはロベルトを見上げ新生活の理想を告げる。
その生き生きとしたアカリの表情はきらきらと眩い程。
迎えの申し出より、素直に喜ぶアカリに、ロベルトは爽やかに笑い返していた。
「ああ、美少年の迎えは大歓迎だよ! ……ん?んんん?」
美少年が帰りを待ってくれる上に迎えにと心踊らせるも、ロベルトはトントン拍子に――突っ込んだ細かい話はすっ飛ばして――決まる話に遅まきながら自分が後輩の元で共に暮すのだと、自分専用用品が買い足されるたび、じわじわと現実味を帯びていく。
後ろ姿からでも喜んでいるのが丸わかりなアカリに、ロベルトは無意識に青い空を見上げた。
なんだかすっかり来島のペースに流されてしまったような……?
決して押しに負ける性格ではないのだが、否と返すこともできただろうに、これは根無し草の生活はついに終わりを迎えようとしてるのだろうか。
これから自宅に戻ると部屋の模様替えが待っている。彼等の今日はまだ始まったばかりであった。
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担当ゲームマスター
保坂紫子
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
12人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年05月30日
参加申し込みの期限
2017年06月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年06月06日 11時00分
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