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【バレンタイン】学生達のValentine's Day!
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●ふわふわ幸せ……ジャンプ!
冬の朝は薄暗い。
浅沼 柳司
は切れ切れに雲が浮かぶ空をその定評ある目つきの悪さで眺めながら、はあっと白い息を吐いた。
(バレンタインか……)
空手部
の朝練のため早くに学校に向かいながらも、柳司の足取りは何となくそわそわしていた。
(この間先輩には「義理でもええからチョコ下さいよー」って冗談っぽく言うてみたけど……)
その時の光景を柳司は思い浮かべる。実は、朝練の後、その先輩―――
十文字 若菜
と待ち合わせの約束をしていた。きっと彼女はチョコをくれるつもりなのだろう。自分が頼んだから。だけど。
(義理でもとは言うたけど……できたらなー)
――――できたら、若菜からは義理ではないチョコが欲しい。その言葉を柳司はぐっと呑み込んだ。
(そろそろ告白するべきなんかもしれんな……)
チョコを待つより自分から告白した方がよっぽど男らしいではないか。結果はどう出るか分からないが。
「……カーッ!」
柳司はその短い茶髪を掻きむしる。
(俺、今日の練習大丈夫か?!)
1人顔を赤くしながら、柳司は学校まで走り出した。
若菜は、星ヶ丘寮を出る前に大きく深呼吸した。
鞄の中には、柳司に渡すためのチョコ。昨日若菜が作ったものだ。夜遅くまでかかってしまったが、頑張った甲斐あって仕上がりは完璧と言っていいものだった。
待ちに待ったバレンタイン。若菜はもう心を決めていた。
(柳司君に告白する!)
朝練の後、会う約束は取り付けておいた。柳司が「義理チョコでもいいから欲しい」と言ってくれたので、彼の言葉に便乗したのだ。
ちょっと寝不足だけど、気合いは十分。
(大丈夫、大丈夫だよ若菜。……きっと大丈夫!)
胸に手を当て目を閉じていた若菜がきっと前を向く。
「よしっ!!」
自分に気合いのこもった声をかけ、彼女は寮を出た。―――十文字若菜、行きます!
陸上部
の朝練を終えた若菜が約束の場所で待っていると、走ってくる柳司の姿が見えた。
「あ、先輩おはようございますー」
笑って言う柳司はいつもの彼だ。若菜は笑顔で、
「部活お疲れ様」
と声をかけると、「これ、バレンタインのチョコだけど……」と鞄から綺麗にラッピングされた包みを取り出した。
「チョコ本当に貰えるんですか! やった、ありがとうございますー!」
柳司が嬉しそうに言う。若菜は笑いながら明るく言った。
「柳司君にあげないわけないよ」
―――あげないわけないじゃない。だって、これは本命チョコなんだから。
いつも通りの柳司に、若菜の緊張はどんどん高まっていった。
きっと彼はこれを義理だと思ってる。今まで仲良くしてくれてたけど、彼の本当の気持ちは分からない。もしかしたら自分ばっかり好きなのかもしれない。
でも、決めたから。柳司君に気持ちを伝えるって決めたから。
若菜はひとつ大きく深呼吸すると、両手で柳司にチョコを差し出した。
「好きです! 付き合って下さい!」
(……言った!)
若菜はぎゅっと目をつぶる。
足が震えたのは柳司にばれなかっただろうか。今、必死に手が震えない様我慢しているのを、柳司に気が付かれないだろうか。
怖いのだ―――受け取って、もらえるのか。
不安と期待が交差して、若菜の緊張がMAXになる。頭の芯は煮える様に熱く、もう喉はカラカラだ。
柳司の返事を聞くまでの数秒間は、彼女にとっては永遠とも思える時間だった。
柳司はチョコを目の前に差し出されたまま、一瞬ぽかんとしていた。
(今……先輩何て言うた?)
彼は若菜を前に平静を保っていたが、内心ドキドキだったのだ。その平静が、若菜の告白を受け簡単に崩れ去った。
(せ、先輩に先に言われてもうたー!!)
柳司は見事に慌てふためく。アカン! これはアカン! 柳司は1秒でも早く自分の気持ちを伝えるため、チョコを差し出している若菜の両手をぎゅっと握った。
「あ、あの、俺も先輩のこと好きです!
先輩と入れ替わってしまってどうしようかなって2人で喫茶店に行ったあの時
からずっと!」
若菜が目を大きく開け、顔を上げた。柳司はその瞳をしっかりと見つめながら言葉を続ける。
「先輩が美味しそうに食べてる姿とか、ステンドグラスを真剣に見てる姿とか。先輩を見てると俺も幸せな気分になるんです。だから、あ、えーっと……」
若菜の瞳が潤む。柳司はそんな若菜をチョコごと引き寄せた。
「こちらこそ、よろしくお願いします! 俺と、付き合って下さい!」
「柳司君……」
柳司からの告白に、若菜の目からぽろりと綺麗な涙が零れ落ちる。その姿にまたもや柳司が慌てふためいた。
「先輩泣いてる? 泣かんと笑って下さいよ」
柳司の言葉にも若菜はぽろぽろと涙を零すばかりだ。
柳司が自分の手を握ってからは、驚きの連続だった。
チョコごと引き寄せられて。信じられない言葉をもらえて。
嬉しくて、嬉しくて……そしてほっとして、まだまだ止まりそうもない涙を若菜はそっと腕で拭いた。
「その、ええと、年上だけど、頼りない部分もたくさんあるけど」
想いが溢れる。若菜は極上の笑顔を見せた。
「柳司君が大好きだから、すごく嬉しい……私の特別になってくれてくれて有難う」
柳司は思わず息を呑む。彼はようやく若菜の手を離し、チョコを受け取ると言った。
「俺にとって先輩は特別です」
そしてまだ目尻に浮かぶ彼女の涙を自分の手でそっと拭った。
「先輩が笑ってると、俺も幸せになれるんやから」
「……私も柳司君の特別?」
若菜が喜びと、ほんの少しの不安をまぜこぜにして訊く。柳司が大きな声で言った。
「当たり前です!! そう言うたじゃないですか!」
「ごめんごめん……嬉しいよ。有難う柳司君」
口を尖らす柳司を前に、若菜は困った顔で笑いながら言った。
「何か今日1日、舞い上がって授業に集中出来ないかも」
「俺もほんまに授業は集中できへんやろうなー」
そして2人は顔を見合わせる。柳司が顔を赤くしながらも若菜に小さく言った。
「チョコ……ありがとうございます」
「ううん……どういたしまして」
答える若菜の顔も真っ赤で。2人は視線を合わせると、照れたように笑い合った。
「じゃあ、またね柳司君! 放課後は一緒に帰ろう!」
「はい! じゃあまた放課後に!」
校舎に戻った2人はお互い手を振り合って別れた。
若菜の足取りは幸せでふわふわと弾むようだ。
受け取ってもらえて良かった。離れるのがなんだかもったいなく感じちゃうな。
柳司の顔を思い浮かべ、若菜の胸はきゅんとなる。
でも、また会えるから。放課後に。約束したから。
柳司はしばらく若菜の背中を見送っていたが、変に興奮したままチョコを丁寧に鞄にしまい、教室へ向かう。
―――アカン、めちゃくちゃ恥ずかしなってきた。
つい先程の若菜との逢瀬を思い出し、柳司は1人頬を赤らめる。
変なこと言うてなかったやろうか……いや、確実に言うとったな。
そう思いながらも顔はどうしてもにやけてしまう。そしてふと柳司は気が付いた。
……もう先輩って呼ぶのはおかしいんやろうな。それに敬語も。
幸せに侵された頭で柳司は考える。
えーっと……ってことは呼び捨てにした方がええんやろうか。
当人だけの悩ましい問題にぶち当たりながら、柳司はふわふわとした気持ちで廊下を歩く。
2人は同時にお互いの顔を思い浮かべる。
今までと違うのは、恐らく……相手も自分の顔を思い浮かべてくれるという事だ。
若菜は2階で、柳司は1階で。くーっと目をつぶると大きくジャンプをした。
「「やったー!!」」
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担当ゲームマスター
KAN
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
学校生活
恋愛
NPC交流
定員
1000人
参加キャラクター数
46人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年09月15日
参加申し込みの期限
2016年09月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年09月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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