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【お三夜】お三夜迎撃準備! と書くと過激ですが要するにですね
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3ニャンを抱えて歩く椿美咲紀は、友人を見つけて声を上げた。
「シュー君っ」
買い物袋を下げた八神修とばったり出くわしたのだった。彼はこれから会場入りするようだ。
「ああ、美咲紀か。それ可愛いな」
修は3ニャンを目にして口元を緩めた。
「新しい家族か?」
「はいです。ハムスター飼ってるんで本物の猫を飼う勇気はまだありませんが、ぬいぬいならダイジョーブ! 本番の時はこのにゃん達をお供に連れてネコ耳&しっぽで参加するのです!」
じゃあ、と彼別れて帰りかけた美咲紀だったが、なにか思いだしたらしくロケットみたいな勢いで駆け戻ってきた。
「言い忘れるところでした。さっき、レジのところであおいちゃんみたいな後ろ姿を目にしました。一瞬だったんで見間違いかもしれませんけど……でも、シュー君は探してみたらいいでしょう、そうしましょう」
「それは……ありがとう。そうだな、たまたま会うかもしれないな」
「そんなツレないこと言わないでください。血眼になって探すといいですよ!」
「はは、まあ、探すさ」
また学校で、と今度こそ美咲紀と別れてその背を見送ってから、
「やれやれ美咲紀らしいというか……あまり押しつけがましい印象は与えたくないんだが」
とため息したのは一瞬、修はすぐに向き直って七夜あおいを探すことにした。
自分の気持ちはもうわかっているつもりだ。
――八神修は、七夜あおいのことが、好きだ。
もう親友と呼べる関係かとは思う。頼られていると感じるときもある。
けれどもそれ以上先には……進めていない。進めたらいいな、とは思うのだが。
しかしその一方で、今くらいの関係に心地よさを感じる気持ちがかすかにあるのも事実だった。
悩ましい。大いに悩ましい。それが青春というものだと、修が知るのはいつになるだろうか。
ほどなくして彼女を見つけることができた。
「手作りか……。いいよな、それって」
材料の陳列棚にて、色々と比較検討しているあおいに声をかける。
「え? ああ、修君」
あおいは微笑んだ。鮮やかな寒椿ではなく、高雅な菊でもなく、控えめだけど一年中あたたかなヒナギクの笑みで。
「積極的に手作りを選んだというよりは、予算的な問題。ハロウィンで衣装にお金をかけすぎちゃっただけのことで……」
「そうかい? けど、そうマイナスに考えるべきじゃないと思うな」
「というと?」
「自分で作るのなら、好みにデザインして世界に1つだけの服を作ることができるじゃないか。そう考えたら予算的な話も、怪我の功名というか、プラスの意味になってくるよな」
するとあおいの口調に、これまで以上に明るい色調がさした。
「そう! 実は私もね、今日、そうぼんやり考えてた! さっきまでね、私、小さな子の衣装作りを手伝ったりしてたんだけど、これが結構楽しくて。そりゃあ買ったものには完成度では及ばないけど、発想がゆたかで、自由で……」
ここまでほぼ一息で言って、あおいは軽く首をかしげるのだ。
「けど不思議。どうして修君、私が考えてたことがわかったのかな?」
「波長が合うからさ、なんて格好つけたいけれど、偶然かもね」
照れ隠しのように修は言った。ものを作ったり育てたりする人を彼は尊敬している、その意識に相通じ合うものが見つかったことを嬉しく思う。
「ねえ修君、良かったら一緒に衣装作らない? まだ自分のには何も着手してないの」
「衣装作り……俺作ったことがなくて……」
「だめ?」
「そう言われたら断れないな。よし、俺はジャケットでも作ってみようか」
こうしてデザインを決めるところから、ふたりはお三夜まつりの準備を始めた。
材料や資料は豊富に用意されていたので困ることはない。むしろ豊富すぎて、選ぶのに困ったくらいだ。シンプルな型紙を選ぶと、つぎはベルトとアクセでポイントを考える。
「上着と合わせてこんな感じでどうかな」
「可愛いね。修君にはこういうのどう?」
必要なものはすぐに買いそろえることができた。けれども難しいのはここからである。
「さあ、やるぞ」
ぐっ、と気合いを入れていざチャレンジ、教えたり、教えられたりして二人三脚で進むのだ。
「あー、ミシンの縫目が歪んじゃう~」
「そこは俺がやるよ」
「じゃあ裁断は私ね」
ときどき、道具の受け渡しなどで手が触れあった。修はそのたび心臓が跳ね上がりそうになるのだが、あおいはまったく気にしていないらしい。逆に、
「どうかした?」
と子猫のような目で訊いてくる。
いつか、こんな風に意識しないでいられるようになれるだろうか――やはり、悩ましいのだ、修には。
どれほどの時間が過ぎただろうか。ついに、
「できたー!」
完成したパーカーチュニックを、あおいは惚れ惚れと眺めるのである。可愛い耳と尻尾つき、フリルとリボンで飾り立てもオーケー。細部を見れば縫製にやや難があり、袖の長さも均一ではないものの、世界でただ一つのオリジナルなのは間違いない。
「修君のも最高だよ!」
いわゆるお兄系をめざした小ぎれいなジャケットである。このまま着てもアウターとして通用するが、フード部を被れば、たちまち猫耳が登場する。こちらも完璧な商品仕様ではないが、プロが多少仕立て直せば一張羅になりえよう。
「着てくるね」
猫さながらにぱっと走り去って、あおいは試着室に入っていった。
ドキドキしながら、修は彼女が戻ってくるのを待つ。
あおいが戻ってきたら、「綺麗だ」と言おう。
そしてあおいに、「どうして色々してくれるの?」と訊かれたら、どう答えるかも決めてある。
『そりゃ、あおいが好きだからな』
さらりと告げられればいいのだが。
そう、さらりと、だ。
試着室のカーテンが揺れた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年10月12日
参加申し込みの期限
2015年10月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年10月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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