期末テスト目前となった7月中旬。
この時期になると学校全体が少しピリピリムード。テストの傾向を少しでも知ろうと、教師と生徒の間で探り合いがあったりなかったり、ガリ勉タイプはライバルを出し抜こうと一つでも多くの情報を仕入れようと躍起になるもの。授業中に復習と題して取り上げられる内容が、テスト問題と直結していたりすることもあるので、テスト前の授業は普段不真面目な生徒も静粛になる。
が、そんなムードとは全く無縁なのが
野々 ののこ。次の授業は一番の苦手としている数学。午前にプールでめいっぱい楽しみ、お昼はたらふくご飯を食べた彼女に、午後一の数学というのは「起きてろ」と言うほうが酷。数学が苦手な生徒のための救済処置として、「ここは出るぞ」と懇切丁寧に親身になって教えてくれる「サービス授業」が始まったのだが……
「むにゃむにゃむにゃ……」
授業開始7秒にして居眠り、という記録を樹立した。
「……のの」
「むにゃむにゃむにゃ……」
誰かに呼ばれる声がする。聞き覚えのある淡白な声。
「野々」
今度は少し強め。机に突っ伏していたののこは目を擦りながら顔を上げる。
「あ、桐島先生……すいませーん」
てへ、と舌を出してごまかす。効率を気にする桐島先生のことだから、注意もほどほどにして授業を再開するかと思ったのだが、ののこの前を離れない。おまけに両手に抱えているのはプリントの束、さらには……
「あれ……あれ!?」
周りを見渡し異変に気付く。
なぜかグラウンドのど真ん中にいる。桐島先生と、ののこと、机と椅子。遠くでセミの鳴く声。なぜか
寝子 サンマさんがトラックを周回している。競歩で。
ここは夢の世界である。が、ののこはもちろん夢だと気づいていない。
「野々への課題はこれだ」
机にドサッと置かれたのは、大量の数学の問題だった。
「これを解かないと“反省室”行きだ。分かったな。では始めろ」
「ふにゅ……」
寝ぼけ眼のまま鉛筆を持つ。
「いんすーぶんかい……かんすー……にじほうていしき……」
書いてある文字を呪文のように唱えていく。ごちゃごちゃと入り組んだ図形たちは、どこかの地上絵のようだ。
「プスプスプス……」
炎天下、サンマさんがひたすら競歩する校庭。桐島先生のプレッシャーに気圧され、頭が沸騰しだすののこであった。
お世話になっております、小西秀昭です! 睡魔と戦うシナリオが帰ってきました!
前回のシナリオ「睡魔と戦え!」はこちら
今回のシナリオはものすごくおおまかにいうと、次のような流れとなっています。
1.夢の世界へ
授業中にうとうとしたアナタは、夢の世界へと入り込みます。
2.睡魔と対決
夢の世界では「睡魔」が現れ、アナタに苦手なことを強制してきます。
3.苦手克服とテストへの影響
苦手を克服できたら目が覚めて、授業に戻れます。→受けていた授業の点数アップ!
苦手を克服できなければ、授業終了時に目が覚めます。→受けていた授業の点数ダウン!
*本シナリオのリアクション公開日にかかわらず、睡魔との勝敗判定を、期末テストシナリオ担当の笈地マスターにお渡しし、そちらのシナリオの結果に反映されます。
詳細について、順を追って説明していきます!
【夢の世界へ】
ある人物のろっこん「周囲で眠っている人に、自分と同じ夢を見せてしまう」が、神魂の影響で効果増大、校舎全体に及んでしまいました。授業中にうとうとしてしまったアナタは、その人物の夢の世界へと入り込みます。
アナタが受けていた授業は、テストに出るところをさりげなく教えてくれる「サービス授業」。是が非でも受けたいところですが、夢の世界から簡単に戻れると思ったら大間違い。なぜなら夢の世界では睡魔がアナタに対決を挑んでくるからです。
※ろっこんの持ち主であるもれいびは、現実の世界で眠っていて、夢の世界のどこかに居るものと思われますが、特定することは極めて困難です。
【睡魔と対決】
夢の世界で睡魔はアナタに苦手な作業を強制させます。ののこのように苦手な教科を解かせてくることもありますし、他にも苦手な生き物や食べ物、過去の苦い思い出やトラウマなどなど。苦手を克服させようとしてきます。
前述の通り、対決に勝てば夢から覚めることができますが、負けるとサンマさんに拉致られ、反省室へ連行されます。ただしこのサンマさんや睡魔から逃げ続けて誰かの支援を仰いだり、対決を無視してバトルに持ち込むことも可です。バトルで睡魔に勝っても夢から覚めますが、結構強いのでただの“ひと”だと太刀打ちできないでしょう。
【反省室】
という名のリラックスルーム。対決に負けるとサンマさんに連れて行かれる。冷房完備。超絶安眠ベッド付き(絶賛ののこ爆睡中)。マンガ読み放題。ドリンクバー飲み放題。お菓子食べ放題。この反省室が描写されるかどうかは皆さんのアクション次第です。
【アクション上の注意点】
アクションでは、現実の世界でどんな授業を受けていたかを教えてください。
教科は国語、数学、英語、社会、理科、美術、体育、音楽、家庭科の9教科です。申告してくださった教科の点数に影響が出ます。
また、苦手な物や、過去の苦い思い出なども教えてくださると、感動的な苦手克服ドキュメンタリーになったり、ただひたすらにカオス劇場となったり、物語の灰汁が増します。こちらについてはぜひサンプルアクションをご参照ください。
対決の場所(寝子島高校敷地内)も指定してくださったら、できる限り対応します。
苦手克服を強制させる役目の「睡魔」は、寝子島高校職員に扮しています。ののこの場合は苦手な数学を担当している桐島先生でした。以下の先生方の睡魔ver.が登場「予定」です(順不同)。
久保田 美和(国語担当)
桐島 義弘(数学担当)
島岡 雪乃(英語担当)
五十嵐 尚輝(化学担当)
牛瀬 巧(生物担当)
若杉 勇人(日本史担当)
泉 竜次(美術担当)
吉田 熊吉(生活指導・体育担当)
鷲尾 礼美(保健担当)
津止 孝道(音楽担当)
白沢 絢子(家庭科担当)
もし「この先生(睡魔ver.)と対決したい!」といった希望がありましたらその旨アクションにお願いします。特に希望がなければ、私のほうでマッチングさせていただきます。アクションのバランス調整上、希望が叶わないこともあることを、予めご了承くださいませ。
勝敗判定についても、皆さんのアクション次第、マスター次第で決まっていきます。覚悟しておいてくださいね・・・・・・。
基本的にフリーダムなので、逸脱しまくったアクションも大歓迎です。寝子高生以外の方の参加ももちろんOKです、テストとは関係なくなりますが。校舎付近で居眠りしていたという何らかの理由付けは明記してくださるようお願いします。
以上です! それでは皆さん、おやすみなさい! 小西秀昭でしたっ!