僕の名前は
梅戸 有留(ばいと・ある)。短期アルバイトが大好きな、どこにでもいるフツウの寝子島高校1年生。何かと出費がかさばる夏休みに向けて、ちょっと高給な短期アルバイトがないかなと、アルバイト紹介サイト「Nyago Worker」を見てみたら、こんなアルバイトが目に飛び込んだんだ。
<高給&メリット満載>代理出席ウェディング
結婚式の代理出席……?
これまた怪しい匂いのプンプンするアルバイトだったけれど、日給は高校生にとっては破格だったので、迷わず登録してみた。すると数日後、僕の家にあるものが届いたのだ。
それは、結婚式の招待状!
僕は今その招待状を持って、結婚式会場の寝子電スタジアムに向かっている。快晴の日曜日、寝子島で一組の男女が永遠の愛を誓い合うのだ。しかし彼らの事情は少し複雑。なんでも新郎さんは記憶喪失者で、身寄りは1人もいないんだって。だから結婚式に呼べる親戚や友人なんて皆無。でも新婦さんはご両親のためにどうしても結婚式を開きたかった。
そこで僕たち短期アルバイターの出番というわけだ。新郎側の席について、親戚や友人、職場の同僚の振りをして盛り上げる。今回のアルバイトはただそれだけの内容なんだけれど、ボロが出ないように注意しないといけない。
ちなみに僕は、新郎の職場の後輩、18歳という設定。スーツはレンタルを利用し(経費で落としてくれるそう)、少しでも社会人っぽく見えるよう決めてみたよ。結婚式ではさっそく受付を任されているので、今からドキドキだ。
招待状を開いて、改めて今日のプログラムを確認してみる。
★結婚式★ (於:寝子電スタジアム)
新郎入場
新婦入場(新婦の父に添われバージンロード)
結婚の誓い(指輪の交換、誓いのキス)
応援歌斉唱(バンビーナ寝子島応援歌を歌います)
(専用バスでホテル「ステッラ・デッラ・コリーナ」へ移動)
★披露宴★ (於:ホテル「ステッラ・デッラ・コリーナ」)
新郎新婦入場
仲人あいさつ(新郎新婦、親戚一同など紹介)
ケーキ入刀
歓談(新郎新婦はお色直し)
スピーチ(職場仲間、友人による)
余興
新婦から両親へ手紙、花束贈呈
ブーケトス(女性限定)
退場
僕にとってはいつもの週末短期アルバイトの一つかもしれないけど、新郎新婦にとっては一生に一度の大きな舞台。新婦さんのご両親にとっても最高の思い出になるよう、僕たちがめいっぱい盛り上げてあげないと! よーし、頑張るぞ!
お世話になっております。小西秀昭です。「アルくんのバイトシリーズ」も第4弾となりました。
ジューンブライドから少し遅れてしまいましたが、今回は結婚式&披露宴に代理出席するアルバイトシナリオになります。アルバイトの募集要項を搔い摘んでみますと……
<申し込み条件>
年齢制限などは特にありません。どなたもお気軽にお申し込みください。
<このアルバイトに申し込むメリット>
・(当然ですが)お金がもらえます。
・ホテルの本格フレンチフルコースが楽しめます(未成年はアルコール禁止)。
・引き出物としてギフトカタログがもらえます。
(披露宴の各席に置かれています。アクセサリーでも調理器具でも日帰り温泉ツアーでも、お好きなものを一つお選び下さい)
・新しい出会いがあるかも?
といった具合。メリット満載でとてもお得なアルバイトです。
以下、登場人物に関する詳細やアクションの注意点などに軽く触れていきます。色の付いたところ以外は、特に念入りに読んでいただく必要はありません。あくまで参考です。
<新郎・宇品 守(うしな まもる)>
記憶喪失者。年齢は22歳(ということにしている)。半年ほど前、建設途中の木天蓼大学を手ぶらで彷徨っているところを町役場に保護された。本人の希望もあって公にはされず、寝子島で新しい人生をスタート。町役場の斡旋により寝子電スタジアムで警備員として働くようになる。人見知りで島内にまだ友達と呼べる人はおらず、唯一の身寄りは新婦だけ。でも本人はとても幸せ。
<新婦・永作 真里(ながさく まり) >
年齢は21歳。女子サッカーチーム、バンビーナ寝子島の熱狂的ファン。相手チームのファンに野次を飛ばし、絡まれていたところを新郎に助けられたのが出会いのきっかけ。やや勝ち気な性格。結婚式は大好きなバンビーナ寝子島の本拠地であり、2人の出会いの地である寝子電スタジアムで挙げたかった。
<アクション上の注意点>
・新郎が記憶喪失者であることを知っているのは、新婦のみです。
・結婚式に参列する際は、以下のような「新郎との関係」を書いてくださると嬉しいです。
親
兄弟、姉妹
祖父、祖母
その他の親戚
職場の上司、同僚、後輩
小中高大の同級生
友人
※親の役は男女1人ずつなので、できるだけコメントページで宣言してください。万一重複した場合、途中でこっそり交代するなどの対応をします。
※親同士の対面などは、タイミングが合わず本番のみとなったようです。
※「友人カップル」「友人夫婦」という設定で、男女でのご参加もぜひ!
・「披露宴の司会者」「仲人」「スタジアムやホテルのスタッフ」といった設定も問題ありませんが、人数に限りがあるので、希望に添えないことがあることもご了承ください。「司会は交代制にする」など、できる限りの対応を心がけます。有留君と一緒に受付をしてくださる方も大歓迎です。
・「結婚式」はスタジアムの中央で行います。ぶっ飛んだ(?)アクションがなければ神父さんのお導きで滞りなく進められます。バンビーナ寝子島のマスコット、「バンビちゃん」という小さな猫の着ぐるみも登場し式を盛り上げます。
・「披露宴」の「歓談」では新婦のご両親が新郎側の席を回ってきます。代理出席がバレないように注意してください。もう一度言います。バレないように注意してください。
・「披露宴」の「余興」とは、つまりそういうことです。フリータイムです。一般的なものでは歌を披露したり一発芸的なものをしたりしますが、自由に提案してくださって結構です。バレない範囲で、ろっこんを使用するのもいいですね!
ウェディングの参列者としてだけでなく、スタジアムやホテルのスタッフとしてでのアクションも無理のない限り対応しちゃいます。また、カップルの体や友人グループ複数で参加していただけると、関係を深めるいい機会になると思います。この場合は式を盛り上げる引き立て役よりも、式を楽しんでいただきつつ、内面や人間関係をメインにして描きたいと考えています。
式全体をまんべんなくアクションするより、ピンポイントなアクションにしてくださったほうが、印象に残りますし、私的にもすっごく助かります(切実)。詳しくはサンプルアクションを参考になさってください。
奇抜なアイデアも結婚式というメインテーマから逸脱しない限り、どんどん盛り込みたいと思っていますので、文字数に余裕がありましたらお気軽にご提案ください。
2人の一生に1度の舞台が最高のものとなりますように、どうかお力をお貸し下さい(切実)。