夕暮れの旧市街、そのレトロな街並みの中に
すっかりと溶けこむ一軒の豆腐屋があった
古びた外観、辺りに漂う大豆の匂い
・・どこからかあの独特な笛の音が聞こえてくるような感じさえする
そんな豆腐屋の中を覗いてみると、一人の男性が笑顔で声をかけてきた
「いらっしゃい、今日は何をお求めかな?」
熱くなりやすくて、正義感が強くて、そして優しすぎる人なんですよ
だから誤解を生みやすい人ですし人との衝突が多かったですし何よりも喧嘩が絶えなかった人です
それと結構心配性な一面もあるんですよ。優しすぎるのですから
…そこに惹かれた訳ですし…後、一目惚れでしょうか?よく考えれば私、何も考えずに普通に主人と接して…(小声でボソッと)
(何だか恥ずかしくなってきたのか顔を赤くしながら慌てて手を前に突き出して振りました)
あ、あぁ、でもタバコは吸ってましたね。今は止めてますが、やっぱり背伸びしたい年頃だったんだと思うのですよ
あ、あ、はい。ありがとうございます(やっぱり恥ずかしさが残るのか思いっきり深々と頭を下げて)
えっと、代金の方は…(そう言って財布を取り出して代金を支払おうとする)